15休暇欠勤プロセス

この章の内容は次のとおりです。

「休暇欠勤」作業領域の「休暇欠勤プロセスのスケジュールおよびモニター」タスクを使用して、次の休暇欠勤プロセスを実行します。

プロセス名 目的 プロセス実行のタイミング

休暇欠勤の評価

休暇欠勤プラン・ルールに基づいて未処理休暇欠勤の付与を計算します

ユーザーが休暇欠勤を送信したとき、または次のような特別な条件下で自動的に行われます。

  • 無期限休暇欠勤を90日延長する必要がある場合

  • 勤務スケジュールが変更され、休暇欠勤期間を再計算して控除を計画する必要がある場合

証明更新の評価

複数の従業員の証明要件が期日を過ぎているかどうかをチェックします

管理者は通常、このプロセスを毎日実行して、証明が期限超過しているかどうかを確認します。

このプロセスは、期日のある証明を使用する場合にのみ実行します。

有給休暇プラン登録の更新

複数の従業員の新規採用および異動イベントに基づいて登録を更新します

管理者は通常、このプロセスを毎日実行して、複数の従業員のプラン適格を決定します。

有給休暇およびバランスの計算

有給休暇休暇欠勤プランの下にある複数の従業員の有給休暇バランスを計算します

管理者は通常、このプロセスを定期的に実行します。個々の登録に対してプロセスを実行することもできます。

有給休暇およびバランスの取下げ

複数の従業員の有給休暇を取り下げるか、登録を一括で削除します

管理者は通常、計算または日付にエラーがあり、有給休暇バランスをロールバックしてエラーを訂正する場合に、このプロセスを実行します。

休暇欠勤詳細の日次ブレークダウンの生成

休暇欠勤の日次ブレークダウンを生成します。含まれる休暇欠勤は、休暇欠勤タイプの作成または編集ページの「処理項目」タブで日次レポート・ブレークダウンに含めるが選択されている休暇欠勤タイプ用です

管理者は通常、このプロセスを実行して、休暇欠勤カレンダ・リアルタイム入力レポートで日次休暇欠勤ブレークダウンを表示します。

未処理休暇欠勤の付与は、「休暇欠勤」作業領域の「休暇欠勤の評価」プロセスを使用して計算します。このプロセスを使用して、繰延処理対象としてマークされた休暇欠勤を評価し、プロセス・パラメータを満たす休暇欠勤を再評価します。

このプロセスは、休暇欠勤を送信すると自動的に実行されます。プロセスの繰延を行うには、「休暇欠勤タイプの作成」ページの「機能の表示」タブで、「最初のエントリの繰延処理」ルールを選択します。

プロセスのパラメータ

次のパラメータの組合せを使用して、処理する個人レコードを制御します。

パラメータ名 摘要

有効日

指定した日付に有効な休暇欠勤レコードを評価および更新します

これは必須パラメータです。

個人

指定した個人のみの休暇欠勤を含めます

個人レコードを選択すると、「予定休暇欠勤」パラメータが表示されます。

予定休暇欠勤

選択した従業員の特定の将来の予定休暇欠勤が含まれます

このパラメータは、「個人」パラメータで従業員を選択した場合のみ表示されます。

ビジネス・ユニット

選択したビジネス・ユニットの従業員を含めます

雇用主

選択した雇用主に割り当てられた従業員を含めます

個人選択ルール

個人選択ルールで識別される特定の従業員を含めます

「個人選択」Formulaタイプを使用して、休暇欠勤バッチ・プロセスの特別な要件を満たす特定の従業員を含めることができます。「FastFormulaの管理」タスクを使用してFormulaを定義し、「個人選択ルール」フィールドでそのFormulaを選択します。

給与

選択した給与に割り当てられた従業員を含めます

国別仕様データ・グループ

選択した国別仕様グループに関連付けられた1つ以上の休暇欠勤タイプのグループが含まれます

勤務スケジュール・ルール

特定の勤務スケジュールに割り当てられた従業員が含まれます

レコード選択

処理対象として選択する休暇欠勤レコードを決定します。

  • すべての休暇欠勤の評価: プロセスの他のフィルタ・オプションを満たすすべての休暇欠勤レコードを再処理します。

  • 期間変更のみを評価: 休暇欠勤期間に変更がある場合にのみ休暇欠勤レコードを再処理します。

  • 繰延休暇欠勤のみを評価: 繰延休暇欠勤を再処理します。

  • 無期限休暇欠勤のみを評価: 延長が必要な無期限休暇欠勤を再処理します。

「休暇欠勤」作業領域の「証明更新の評価」プロセスを使用して、複数の従業員の証明要件が期日を過ぎているかどうかを確認できます。要件が期日を過ぎた場合、休暇欠勤レコードおよび付与が更新されます。通常は、このプロセスを毎日実行して、証明が期限超過しているかどうかを確認します。

このプロセスは、休暇欠勤タイプに証明要件があり、それらの要件に期日後に実行する処理が含まれている場合にのみ実行します。たとえば、証明要件が期日を過ぎたときに、従業員の付与を休暇欠勤開始日現在で半額支払に変更するとします。従業員が要件を完了すると、休暇欠勤開始日または完了日から付与を再計算できます。

プロセスのパラメータ

次のパラメータの組合せを使用して、処理する個人レコードを制御します。

パラメータ 摘要

有効日

指定した日付に有効な証明要件を評価および更新します

これは必須パラメータです。

個人

指定した個人のみの休暇欠勤を含めます

ビジネス・ユニット

選択したビジネス・ユニットの従業員を含めます

雇用主

選択した雇用主に割り当てられた従業員を含めます

個人選択ルール

個人選択ルールで識別される特定の従業員を含めます

「個人選択」Formulaタイプを使用して、休暇欠勤バッチ・プロセスの特別な要件を満たす特定の従業員を含めることができます。「FastFormulaの管理」タスクを使用してFormulaを定義し、「個人選択ルール」フィールドでそのFormulaを選択します。

「休暇欠勤」作業領域の「有給休暇プラン登録の更新」プロセスを使用して、複数の従業員の新規採用、退職および異動イベントなどの登録を更新します。通常、このプロセスは、プラン適格を決定し、複数の従業員のプラン登録および退職を更新するために毎日実行します。

プロセスのパラメータ

次のパラメータの組合せを使用して、処理する個人レコードを制御します。

パラメータ 摘要

有効日

指定した日付に有効なプラン登録を評価および更新します

これは必須パラメータです。

個人

指定した個人のみの休暇欠勤を含めます

ビジネス・ユニット

選択したビジネス・ユニットの従業員を含めます

雇用主

選択した雇用主に割り当てられた従業員を含めます

個人選択ルール

個人選択ルールで識別される特定の従業員を含めます

「個人選択」Formulaタイプを使用して、休暇欠勤バッチ・プロセスの特別な要件を満たす特定の従業員を含めることができます。「FastFormulaの管理」タスクを使用してFormulaを定義し、「個人選択ルール」フィールドでそのFormulaを選択します。

休暇欠勤プラン

選択した有給休暇プランの登録のみを処理します

休暇欠勤プランを選択しない場合は、少なくとも次のいずれかのパラメータを選択する必要があります。

  • 個人

  • ビジネス・ユニット

  • 雇用主

  • 個人選択ルール

このプロセスでは、他のパラメータで識別される各従業員の有給休暇プラン登録が更新されます。

プラン・カテゴリ

特定のカテゴリ(バランス移動など)が含まれます

最終実行からの変更

最終プロセス実行からのアサイメント更新や訂正など、変更があった従業員が含まれます

給与

選択した給与に割り当てられた従業員を含めます

国別仕様データ・グループ

選択した国別仕様データ・グループに関連付けられた休暇欠勤タイプのみを含めます

国別仕様データ・グループに基づいて従業員を対応する有給休暇プランに自動的に登録する場合は、次の参照タイプおよび参照コードを定義する必要があります。

  • 参照タイプ: ANC_PROC_CONFIGS

  • 参照コード: ENROLLMENT_PROCESS_LDG

そのため、プロセスを実行すると、このフィールドを選択しない場合でも、国別仕様データ・グループに関連付けられた適格な有給休暇累積プランに従業員が自動的に登録されます。

「有給休暇およびバランスの計算」プロセスのオプション

「休暇欠勤」作業領域の「有給休暇およびバランスの計算」プロセスを使用して、複数の従業員の有給休暇バランスを計算し、プラン・バランスを更新できます。通常、このプロセスは、毎日や毎週など、一定の間隔で実行します。個々の登録に対してプロセスを実行することもできます。休暇欠勤プランに対して「給与処理の休暇欠勤支払情報の転送」オプションが選択されている場合は、有給休暇バランス・データがOracle Fusion Global Payrollに転送されます。

プロセスのパラメータ

次のパラメータの組合せを使用して、処理する個人レコードを制御します。

パラメータ 摘要

有効日

指定した日付に有効なプランのみについて有給休暇バランスを計算します

これは必須パラメータです。過去、現在または将来の日付を選択できます。このプロセスは、有効日に従業員のプラン登録が存在する場合にのみ実行されます。

  • このパラメータで休暇欠勤プランを選択しない場合、プロセスでは、有効日に異なる有給休暇期間を持つ複数のプランの有給休暇バランスが計算されます。

  • 休暇欠勤プランを選択すると、選択したプランの有給休暇期間の有給休暇バランスが有効日に計算されます。

個人

指定した個人のみの休暇欠勤を含めます

  • 個人を選択したが休暇欠勤プランを選択しなかった場合、従業員がアクティブに登録されているすべてのプランの有給休暇バランスが計算されます。

  • 個人および休暇欠勤プランを選択した場合、従業員がアクティブにプランに登録されていれば、選択したプランのみについて有給休暇バランスが計算されます。

ビジネス・ユニット

選択したビジネス・ユニットの従業員を含めます

雇用主

選択した雇用主に割り当てられた従業員を含めます

個人選択ルール

個人選択ルールで識別される特定の従業員を含めます

「個人選択」Formulaタイプを使用して、休暇欠勤バッチ・プロセスの特別な要件を満たす特定の従業員を含めることができます。「FastFormulaの管理」タスクを使用してFormulaを定義し、「個人選択ルール」フィールドでそのFormulaを選択します。

給与

選択した給与に割り当てられた従業員を含めます

給与関係グループ

選択した給与関係グループに割り当てられた従業員を含めます

個人のグループの給与関係グループは、単一の給与または複数の給与で定義できます。

最終実行からの変更

最終プロセス実行から給与またはアサイメントの更新または訂正があった従業員を含めます

次の選択肢があります。

  • 最終実行からの給与イベント: このプロセスでは、最後に予定された実行から給与レコードが変更された従業員の有給休暇バランスが計算されます。

    たとえば、従業員が1月25日に5日間の休みをスケジュールし、このプロセスを1月26日に実行するとします。緊急事態のため、従業員は4日間だけ休みを取った後、1月29日に職場に戻ります。従業員は、休暇欠勤レコードを更新して、5日間ではなく4日間の休暇を反映します。2月1日にプロセスを再度スケジュールし、「最終実行からの給与イベント」を選択すると、従業員の更新済有給休暇バランスが生成されます。

  • 最終実行からのHRアサイメント変更: このプロセスでは、アサイメント・レコードの最終更新日が最後に予定された実行より後の従業員の有給休暇バランスが計算されます。

    たとえば、最後に予定された実行が1月1日で、従業員のアサイメントを1月2日に更新したとします。プロセスを1月3日に再度スケジュールし、最終実行からのHRアサイメント変更を選択すると、従業員の更新された有給休暇バランスが生成されます。

国別仕様データ・グループ

選択した国別仕様データ・グループに関連付けられた休暇欠勤タイプのみを含めます

休暇欠勤プラン

選択した有給休暇プランのみの有給休暇バランスを計算します

このオプションを選択すると、「繰返し期間」オプションが表示されます。

休暇欠勤プランを選択しない場合は、少なくとも次のいずれかのパラメータを選択する必要があります

  • 国別仕様

  • ビジネス・ユニット

  • 雇用主

  • 個人選択ルール

  • 個人

  • 給与

  • 給与関係グループ

  • 変更のみ

このプロセスでは、他のパラメータで識別される各従業員の有給休暇バランスが計算されます。

繰返し期間

選択したプランの選択した有給休暇期間を含めます

このオプションは、「休暇欠勤プラン」オプションで値を選択した場合にのみ表示されます。

「有給休暇およびバランスの取下げ」プロセスを使用して、従業員有給休暇バランスを取り下げて更新し、登録を削除します。このプロセスは、「休暇欠勤」作業領域の「休暇欠勤プロセスのスケジュールおよびモニター」タスクを使用して実行します。通常、このプロセスは既存の有給休暇データを訂正するために実行します。個々の登録に対してプロセスを実行することもできます。

プロセスのパラメータ

次のパラメータの組合せを使用して、処理する個人レコードを制御します。

パラメータ 摘要

有効日

有給休暇バランスを取り下げるか、指定した日付に有効なプランについてのみ登録を削除します

これは必須パラメータです。過去、現在または将来の日付を有効日として選択できます。

処理オプション

有給休暇バランスを取り下げるか、登録を削除します

これは必須パラメータです。

個人

指定した個人のみの休暇欠勤を含めます

雇用主

選択した雇用主に割り当てられた従業員を含めます

個人選択ルール

個人選択ルールで識別された従業員を含めます

「個人選択」Formulaタイプを使用して、休暇欠勤バッチ・プロセスの特別な要件を満たす特定の従業員を含めることができます。「FastFormulaの管理」タスクを使用してFormulaを定義し、「個人選択ルール」フィールドでそのFormulaを選択します。

給与

選択した給与に割り当てられた従業員を含めます

給与関係グループ

選択した給与関係グループに割り当てられた従業員を含めます

個人のグループの給与関係グループは、単一の給与または複数の給与で定義できます。

国別仕様データ・グループ

選択した国別仕様データ・グループに関連付けられた休暇欠勤タイプのみを含めます

休暇欠勤プラン

有給休暇バランスを取り下げるか、選択した有給休暇プランの登録を削除します

「休暇欠勤詳細の日次ブレークダウンの生成」プロセスを使用して休暇欠勤の日次ブレークダウンを生成することで、休暇欠勤カレンダに従業員の休暇欠勤詳細を表示できます。処理される休暇欠勤は、プロセスに含まれるように構成された休暇欠勤タイプに属します。具体的には、休暇欠勤タイプの作成または編集ページの「処理項目」タブで使用可能な日次レポート・ブレークダウンに含めるチェック・ボックスです。このプロセスは、「休暇欠勤」作業領域の「休暇欠勤プロセスのスケジュールおよびモニター」タスクを使用して実行します。休暇欠勤カレンダ・リアルタイム入力レポートで結果を表示します。

プロセスの実行方法

このプロセスは、2通りの方法で実行できます。

  • 休暇欠勤開始日と終了日を入力パラメータとして渡してジョブを実行すると、その期間内のすべての休暇欠勤が処理対象とみなされます。この場合、プロセスでは有効日パラメータが無視されます。

  • 休暇欠勤の開始日と終了日を渡さずにジョブを実行する場合、およびこのジョブを初めて実行する場合、有効日に作成または更新されたすべての休暇欠勤が処理対象とみなされます。その後の実行では、前回の実行後に作成または更新された休暇欠勤のみが考慮されます。

ノート: 休暇欠勤プロセスを特定の時間に実行するようにスケジュールすると、この指定時間を使用して有効日が計算されます。たとえば、5月26日から6月14日まで、21:30から10分おきに休暇欠勤プロセスを繰り返すようにスケジュールするとします。この場合、休暇欠勤プロセスは6月15日の朝にも引き続きアクティブなままになります。これは、21:29までは6月14日と見なされるためです。このような矛盾を回避するには、スケジュールを00:00で始まるようにする必要があります。

処理する休暇欠勤の制御方法

プロセスに含める休暇欠勤を制御する方法は2つあります。

  • 休暇欠勤を含めるまたは除外するように休暇欠勤タイプを構成します。

  • 個人やビジネス・ユニットなど、ジョブにパラメータを追加して、指定したすべての基準を満たす休暇欠勤のみを処理します。

ジョブは、必要に応じて何度でも実行するようにスケジュールできます。実行頻度が高いほど、マネージャが休暇欠勤カレンダをチェックする際に使用できる最新情報が増えます。新しい休暇欠勤またはジョブの実行後に行われた既存の休暇欠勤に対する変更は、後続の実行でのみ同期されます。

プロセスのパラメータ

次のパラメータの組合せを使用して、処理する個人レコードを制御します。

パラメータ 摘要

有効日

指定した日付に有効な休暇欠勤タイプの休暇欠勤の日次ブレークダウンを生成します。

これは必須パラメータです。

休暇欠勤開始日

開始日がこの特定の日付以降である休暇欠勤が含まれます。この日付を入力すると、「有効日」パラメータは無視されます。

休暇欠勤終了日

終了日がこの特定の日付以前である休暇欠勤が含まれます。この日付を入力すると、「有効日」パラメータは無視されます。

個人

指定した個人のみの休暇欠勤を含めます。

個人を選択したが休暇欠勤タイプを選択しなかった場合は、適格基準を満たす休暇欠勤の日次ブレークダウンが生成されます。

個人および休暇欠勤タイプを選択すると、選択した休暇欠勤タイプのみの休暇欠勤の日次ブレークダウンが生成されます。

ビジネス・ユニット

選択したビジネス・ユニットの従業員を含めます

雇用主

選択した雇用主に割り当てられた従業員を含めます

給与

選択した給与に割り当てられた従業員を含めます

国別仕様データ・グループ

選択した国別仕様データ・グループに関連付けられた休暇欠勤タイプのみを含めます

休暇欠勤タイプ

選択した休暇欠勤タイプのみの日次ブレークダウンを生成します