18サプライヤ製品の管理
この章の内容は次のとおりです。
サプライヤ製品の管理: 概要
サプライヤ製品管理ロールを持つユーザーは、製品ハブ・ポータルで製品を作成し、その製品がレビューのために製品ハブに送信されます。
ユーザーは、スマート・スプレッドシートまたはスケジュール済のアップロードを使用して、製品ハブ・ポータルUIでサプライヤ製品を作成できます。製品データ・スチュワードは製品をレビューし、詳細情報を要求するか、製品を否認または承認します。詳細情報が必要な製品または否認された製品は、サプライヤに送り返されます。サプライヤは、「製品の管理」ページで製品のステータスを確認できます。承認された製品は品目バッチに追加されます。品目バッチが完成すると、製品には「インポート済」ステータスが付けられ、製品ハブで使用できるようになります。
サプライヤ製品の作成: 概要
サプライヤ製品は、Oracle Fusion Product Hubポータルで、次の3通りの方法で作成できます。
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製品ハブ・ポータルで「製品の作成」タスクを使用します。
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ファイルをアップロードします。
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スケジュール済の製品アップロードを使用します。
サプライヤ製品の作成: 説明
サプライヤは、製品ハブ・ポータルで自社の製品を管理できます。製品の作成、編集および一括アップロードや、製品のステータスのモニターを行うことができます。サプライヤが作成した製品は、ステージング領域に保存されます。
製品を作成および編集するとき、様々な製品属性のデータを提供したり、製品固有の添付をアップロードすることができます。製品を作成する手順は、次のとおりです。
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製品を作成するカテゴリを選択します。
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「製品名」や「摘要」などの必須属性を入力します。
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オプションで、製品に添付を添付します。
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製品を保存または発行します。
サプライヤ製品アップロード: 説明
サプライヤは、Oracle Fusion Product Hubポータルから、ファイルを使用して製品データをアップロードできます。
アップロード・フロー
次の表では、サプライヤが製品ハブ・ポータルを使用する場合の基本的な製品アップロード・フローについて説明しています。このフローでは、あなたが製品表へのデータのインポートを管理する担当者であり、製品データ・サプライヤ向けのスポーク・システムを設定していることを前提としています。
実施者(ユーザー) | 場所(位置) | 対象(オブジェクト) | 方法(処理) |
---|---|---|---|
あなた |
「インポート・マップの編集」ページ |
インポート・マップ |
「外部」オプションを選択して、データをアップロードするサプライヤを選択します。 ソース・データ・ファイルを選択して、ソース・データの列をマスター・データの属性にマップします。 |
あなた |
「インポート・マップの編集」ページ |
インポート・マップ・ソース・データ・ファイル |
「テンプレートの生成」処理を使用して、サプライヤが製品ハブ・ポータルにダウンロードできるテンプレートを生成します。 |
サプライヤ |
製品ハブ・ポータルの「製品アップロード」ページ |
インポート・マップ・ソース・データ・ファイル |
「テンプレートのダウンロード」をクリックして、対応するインポート・マップの名前が付けられたソース・データ・テンプレート・ファイルをダウンロードします。 |
サプライヤ |
ダウンロードされたテンプレート |
スマート・スプレッドシート |
製品データを入力し、製品ハブ・ポータルにアップロードするデータ・ファイルを生成します。 |
サプライヤ |
「製品アップロード」ページ |
生成されたデータ・ファイル |
「ファイルのアップロード」をクリックし、カテゴリおよびデータ・ファイルを指定します。アップロードのデフォルト名が提示されます。「アップロード」をクリックして、ソース・データ・ファイルのインタフェース表へのアップロードを開始します。 |
あなた |
「サプライヤ・アップロードのレビュー」ページ |
製品情報 |
サプライヤによってアップロードされた製品をレビューし、承認または否認して、品目バッチを作成します。 |
あなた |
「品目バッチの管理」ページ |
データ・アップロードを含む品目バッチ |
新規品目バッチおよびサプライヤのスポーク・システム定義のインポート・オプションをレビューします。 |
あなた |
「品目バッチの管理」ページ |
データ・アップロードを含む品目バッチ |
品目バッチ・ページには、インポート・プロセスの結果に関する詳細が含まれています。 |
あなた サプライヤ |
「製品情報管理」作業領域 「サプライヤ・ポータル」作業領域 |
ワークリスト通知 Eメール・メッセージ |
フロー内のイベントによって、あなたおよびサプライヤに対して必要な処理の実行を求める情報メッセージまたはEメールが生成されます。 |
サプライヤ |
「スケジュール」ページ |
スケジュール |
スケジュールのステータスを検証します。必要に応じて、スケジュールを停止します。スケジュールが完了していない場合、将来のスケジュールの実行を編集します。 |
スマート・スプレッドシートを使用した製品のアップロード: 説明
製品データ・スチュワードは、インポート・マップのスマート・スプレッドシートを生成できます。このスプレッドシートによって、製品ハブにデータをインポートするために使用されるデータ・ファイル作成時のデータ入力エラーを削減できます。このスプレッドシートには、インポート・マップにマップされる属性と、それぞれの有効な値のリストおよびメタデータ情報(データ型、最大長および精度など)が含まれます。スプレッドシートに入力されたデータは、属性メタデータに対して検証されます。生成されたスプレッドシートからデータ・ファイルを生成し、そのデータ・ファイルを使用して製品ハブにデータをインポートできます。
サプライヤ・ユーザーは、製品データ・スチュワードによって自分に公開されたスマート・スプレッドシートをダウンロードできます。このスプレッドシートを使用して製品データを入力し、データ・ファイルを生成して、そのファイルを製品ハブ・ポータルにアップロードできます。スマート・スプレッドシートには、そのスプレッドシートが属するインポート・マップにマップされている品目属性のメタデータ情報が含まれています。サプライヤ・ユーザーはこの情報を使用して、自分の製品データを正確に入力できます。メタデータ情報には、品目属性に対して入力できる有効な値、品目属性に対して入力できる最大文字数、品目属性のデータ型などがあります。
スマート・スプレッドシート・テンプレートの作成
スマート・スプレッドシートを作成するには、製品ハブでの「製品データ・スチュワード」ジョブ・ロールが必要です。製品ハブでスマート・スプレッドシートを作成するには、次のようにします。
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インポート・マップの「ソース・データ」リージョンで「テンプレートの生成」ボタンをクリックします。
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スプレッドシートを生成する言語を選択します。
スマート・スプレッドシートを使用したデータのアップロード
製品ハブ・ポータルで、「サプライヤ製品管理者」ジョブ・ロールを持つサプライヤは、製品データ・スチュワードが公開したスマート・スプレッドシートをダウンロードして、データを入力したり、データ・ファイルを作成してアップロードすることができます。
スマート・スプレッドシートを使用して製品ハブ・ポータルにデータをアップロードするには、次のようにします。
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次のようにして、スマート・スプレッドシート・テンプレートをダウンロードします。
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「サプライヤ・ポータル」作業領域で、「製品の管理」タスクをクリックします。
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「製品の管理」ページで、「製品アップロード」インフォレットを選択します。
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「テンプレートのダウンロード」をクリックして、スマート・スプレッドシート・テンプレートをダウンロードして保存します。
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スマート・スプレッドシートにデータを入力します。
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スマート・スプレッドシートのデータを検証します。「検証」ボタンをクリックして、スマート・スプレッドシートに入力されたデータを属性メタデータに対してチェックします。検証に失敗した行は、「ステータス」列で強調表示されます。「ステータス」列は、生成されるデータ・ファイルには含まれません。
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エラーは、「品目番号」およびスポーク品目番号必須属性の無効な値または欠落値を示します。
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値が文字数制限を超えている場合や許可されている形式に従っていない場合にも、エラーが表示されます。
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警告は、データを更新する場合はオプションである、必須属性の欠落値を示します。
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行にエラーと警告の両方が含まれている場合は、より重大度が高いステータスであるエラーで強調表示されます。
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すべてのエラーと警告を解決し、「検証」をクリックして確認します。
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スマート・スプレッドシートからデータ・ファイルを生成します。データ・ファイルの生成ボタンをクリックします。検証済のスプレッドシートからデータ・ファイルが生成されます。このデータ・ファイルを使用して、製品ハブにデータをインポートします。
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次のようにして、製品ハブ・ポータルにデータ・ファイルをアップロードします。
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「製品の管理」ページで、「製品アップロード」インフォレットを選択します。
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「ファイルのアップロード」をクリックします。「ファイルのアップロード」ダイアログ・ボックスが表示されます。
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「カテゴリ」ドロップダウン・リストから、製品を作成する製品カテゴリを選択します。
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「テンプレート」フィールドでテンプレートを選択して、製品データをアップロードします。製品データを入力するためにダウンロードしたものと同じテンプレートを選択してください。
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「ファイル」フィールドでデータ・ファイルをアップロードします。オプションで、「添付」フィールドを使用して、製品添付を含むZIPファイルをアップロードすることもできます。
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「アップロード名」フィールドに名前を入力します。
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「アップロード」をクリックして、データ・ファイルをアップロードします。
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新規作成された製品または更新された製品が、レビューのために製品データ・スチュワードに発行されます。インポートが成功すると、製品ハブで製品が作成または更新されます。
ソース・データ・ファイル
ソース・データ・ファイルには、製品ハブ・ステージング表にアップロードする製品データが含まれています。サプライヤがファイルにデータを入力するには、その前に、ファイルをインポート・マップに関連付け、その列をインポート・マップの品目マスター・データ表の属性にマップする必要があります。ソース・データ・ファイルは、テキスト形式またはXML形式で作成できます。サプライヤは、「製品アップロード」ページから、インポート・マップと同じ名前のソース・データ・ファイル・テンプレートをダウンロードします。
次の例は、テキスト形式の製品データを示しています。
Item_number,Org,Item Class,Primary UOM,LifeCycle Phase,Status
IMB_SP_121610000_Item_1,V1,Root Item Class,Each,Design,Active,
IMB_SP_121610000_Item_2,V1,Root Item Class,Each,Design,Active
IMB_SP_121610000_Item_3,V1,Root Item Class,Each,Design,Active
次の例は、XML形式の製品データを示しています。
<?xml version="1.0"?>
<ItemData>
<Item>
<ItemNumber>IMB_SP_121610000_Item_1</ItemNumber>
<Org>V1</Org>
<UOM>Each</UOM>
<Phase>Design</Phase>
<Status>Active</Status>
</Item>
<Item>
<ItemNumber>IMB_SP_121610000_Item_2</ItemNumber>
<Org>V1</Org>
<UOM>Each</UOM>
<Phase>Design</Phase>
<Status>Active</Status>
</Item>
<Item>
<ItemNumber>IMB_SP_121610000_Item_3</ItemNumber>
<Org>V1</Org>
<UOM>Each</UOM>
<Phase>Design</Phase>
<Status>Active</Status>
</Item>
</ItemData>
製品ハブ・ポータルでのファイル・アップロードのスケジュール: 説明
サプライヤは、製品データを共通のリポジトリに配置し、そのデータを定義した間隔で自動アップロードするスケジュールを設定します。自動アップロードにはマニフェスト・ファイルが必要です。このファイルでは、アップロードする1つ以上のソース・データ・ファイルと、それに対応するオプションの添付ファイルを指定します。
自動アップロードをスケジュールするには、サプライヤは次の作業が必要になります。
-
Universal Content Managementリポジトリで自分に用意された場所に、1つ以上のソース・データ・ファイルを配置します。
注意: サプライヤがアップロードする前に、サプライヤ用のUniversal Content Managementアカウントを設定する必要があります。 -
CSV形式のマニフェスト・ファイルを用意します。マニフェストにより、指定したスケジュールのソース・データ・ファイルにアップロード・プロセスを誘導します。個別の製品アップロードがソース・データ・ファイルごとに実行されます。マニフェストには、次に示す列を含める必要があります。
-
テンプレート: マニフェストに含まれる各データ・ソース・ファイルに関連付けられた品目マップ・テンプレートの名前。
-
ファイル・パス: アップロードする各データ・ソース・ファイルへのUniversal Content Managementの相対パス。
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添付ファイル・パス: アップロードするオプションの各参照ファイルへのUniversal Content Managementの相対パス。
-
-
マニフェスト・ファイルを自分に用意されたUniversal Content Managementの場所に配置します。
-
製品ハブ・ポータルの「スケジュール」ページで、スケジュールを作成します。
-
スケジュールの名前と、Universal Content Managementでのマニフェスト・ファイルへのパス(たとえば、
/Contribution Folders/SP_Schedule/SPManifest.csv
)を入力します。 -
スケジュールしたアップロードの頻度と開始日を指定します。頻度は、サプライヤのアップロード・プランと一致する必要があります。
注意: データが重複してアップロードされないようにするために、マニフェスト・ファイルには実行のたびに処理済のマークが付けられ、未処理のファイルが検出されない場合はスケジュールが再度実行されないようになっています。 -
スケジュールには複数のアップロードが含まれていることがあるため、それぞれに番号が割り当てられています。開始番号と番号の増分を指定します。オプションで、それぞれのアップロード名にテキストのプリフィクスを指定できます。
製品ハブ・ポータルのワークリストおよび通知: 説明
自分とサプライヤが製品のアップロードおよびインポートのプロセスを進める際、プロセスの進行状況とステータスが、ワークフロー通知によって自分とサプライヤの両方に伝えられます。これらのメッセージは、次に実行する必要のある処理を示しています。
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ワークリスト通知は、サプライヤと自分の両方に送信されます。
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ワークリストに通知が表示されます。
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ワークフロー通知には、次の情報が含まれています。
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アップロード・ジョブに関する詳細(担当者、開始者、タスク番号、サプライヤ名など)。
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ワークフロー・イベントのステータスに関連して推奨される処理。それぞれのイベントごとに異なる処理。
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アップロードに含まれる製品データに関する詳細(品目区分、インポート・マップ名、データ・テンプレート・ファイル名など)。
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アップロードで使用されるファイル(データ・テンプレート・ファイルなど)へのリンク。Universal Content Managementを指すリンク。
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成功したアップロードによって作成された品目バッチの名前と番号。
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ファイルのアップロードが失敗した場合、自分とサプライヤが通知を受け取ります。推奨される処理は、エラーを修正して、ファイルを再度アップロードすることです。製品ハブ・ポータルでは、サプライヤは「製品アップロード」ダイアログの「エラーのダウンロード」・ボタンをクリックしてエラー・ファイルをダウンロードします。
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ファイルのアップロードが成功し、品目バッチのスケジュールが「データ・ロード時」に設定されている場合、自分とサプライヤが通知を受け取ります。推奨される処理は、スケジュール済インポートが進行中であることを自分に知らせることです。アップロードの結果としての品目バッチが特定されます。
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ファイルのアップロードが成功し、品目バッチのスケジュールが「手動」に設定されている場合、自分とサプライヤが通知を受け取ります。推奨される処理は、品目バッチのインポートを開始することです。アップロードの結果としての品目バッチが特定されます。リンクが「品目バッチの管理」ページに提示されます。
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サプライヤが製品ハブ・ポータルの「作成」ページまたは「編集」ページから製品を作成または更新して製品を発行した場合、あなたが通知を受け取ります。
あなたが「サプライヤ・アップロードのレビュー」ページで発行された製品のレビュー中に、その製品の詳細情報を要求した場合、サプライヤが通知を受け取ります。
あなたが「データ・プール・サブスクリプションの管理」ページからサプライヤ製品のサブスクリプション要求を行った場合、サプライヤが通知を受け取ります。