21 製品またはサービス・マスター・データの供給または公開: 外部システムへの製品データの公開
この章の内容は次のとおりです。
品目オブジェクトの自動公開: 考慮する点
暗黙的な公開では、各スポーク・システムにオブジェクトを自動的に公開するための定期スケジュールを設定できます。Oracle Fusion Product Hubから外部システムへのオブジェクトの暗黙的な公開を設定するには、次の処理が必要になります。
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スポーク・システムの公開オプションを定義します。
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予定済プロセスのスケジュールおよびパラメータを定義します。
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プロファイル・オプションを定義します。
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公開予定済プロセスによって生成されたペイロードにアクセスします。
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外部スポーク・システムに公開するためのサービス指向アーキテクチャ・コンポジットを構成します。
スポーク・システム公開オプション
各スポーク・システムのインポート・オプションと公開オプションを管理するには、「設定および保守」作業領域の「スポーク・システムの管理」タスクを使用します。
次の表に、公開基準および各値に使用可能なオプションを示します。
公開基準 | オプション |
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オブジェクト |
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品目エンティティ |
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品目区分エンティティ |
公開に含める階層内の品目区分を選択します。 |
品目カタログ・エンティティ |
公開するカタログを検索して選択します。公開には選択したカタログの階層全体が含まれます。 |
取引先品目エンティティ |
公開に含める取引先品目を選択します。 |
予定済プロセス・パラメータ
「予定済プロセス」作業領域から、製品ハブ公開ジョブのスケジュール済プロセスを作成して送信しますこのプロセスにより、各スポーク・システムのオブジェクトを公開します。スポーク・システム、公開するオブジェクトおよび日付を選択します。
予定済プロセス・パラメータは次のとおりです。
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スポーク・システム: オブジェクトが公開されるスポーク・システムの名前を選択します。
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品目の公開: 指定した品目が公開されるかどうかを示します。
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品目区分の公開: 指定した品目区分を公開するかどうかを示します。
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カタログの公開: 指定したカタログが公開されるかどうかを示します。
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基準日:この日付からオブジェクトがフィルタされます。これは初回の公開に必要です。それ以降の公開では、基準日が指定されていない場合、最後の公開日がデフォルトで使用されます。
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フォルダの場所: XMLファイルが保存される、Universal Content Managerフォルダの場所。
大量公開のプロファイル・オプション
1,000を超える品目またはレコードを公開する場合は、「設定および保守」作業領域で、次のプロファイル・オプションの値を変更することを検討してください。
プロファイル・オプション | 目的 |
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公開用のペイロード当たりの品目数 |
このプロファイル・オプションは、公開プロセスでペイロードごとに使用される品目の数を決定します。シード済の値は、1,000です。 |
公開用のパラレル・ペイロード数 |
このプロファイル・オプションは、公開プロセスで使用されるパラレル・ペイロードの数を決定します。シード済の値は、100です。 |
予定済プロセスのログ・ファイルから公開中に識別されたエラーを表示できます。
ペイロードへのアクセス
Enterprise ManagerまたはUnified Content ManagerフォルダからXMLペイロードにアクセスします。フォルダPIM
は、Contribution Folders
フォルダ内に事前定義されています。
サービス指向アーキテクチャ・コンポジットの構成
公開がサポートされるスポーク・システムごとにデータおよび公開ターゲットの変換を個別に構成する必要があるため、サービス指向アーキテクチャ・コンポジットに付属するデフォルト・コンポジットは、実際には公開プロセスを完了しません。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Process Managementによるプロセスの管理とモニタリング』ガイドおよび『Oracle Cloud Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』ガイドを参照してください。
Product Hub公開予定済プロセスを起動して、公開プロセスを開始します。まず、予定済プロセス要求は公開データベース表に公開する必要があるすべてのデータの主キー値を移入した後、ビジネス・イベントを開始します。このビジネス・イベントの結果、公開サービス指向アーキテクチャ・コンポジットが起動します。
Product Hub公開予定済プロセスのパラメータ: 説明
公開プロセスは、「スケジュール済プロセス」ページを使用してスケジュールします。このページには、「ツール」作業領域の「スケジュール済プロセス」タスクを使用してアクセスします。この表に、製品ハブ公開予定済プロセスの実行に必要なパラメータを示します。
予定済プロセス・パラメータ | 定義 |
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スポーク・システム |
品目、品目区分またはカタログ情報が公開される外部スポーク・システムの名前。 |
品目の公開 |
品目が公開されるかどうかを示します。 |
品目区分の公開 |
品目区分が公開されるかどうかを示します。 |
カタログの公開 |
カタログが公開されるかどうかを示します。 |
基準日 |
公開用に選択されたレコードは、この日付以降に作成または更新されたレコードです。この日付は、スポーク・システムヘの初回公開に必要です。後続の公開の場合はオプションです。基準日が指定されていない場合、公開用に選択されたレコードは、最終公開日以降に作成または更新されたレコードです。 |
フォルダの場所 |
出力xmlファイルを保存するためのUnified Content Managerフォルダの場所。 |
公開プロセスは、繰返しイベントまたは一時イベントのどちらにすることもできます。たとえば、製品ハブ・アプリケーションで作成した新規品目を公開するレガシー・アプリケーションへの統合を設定している場合は、毎晩実行する予定済公開ジョブを設定することになります。
スケジュールの頻度は、統合の要件と、データを受け取って処理する製品ハブと統合するアプリケーションの可用性に基づきます。たとえば、製品ハブがERPアプリケーションに新規品目の情報をフィードしていて、そのERPアプリケーションの更新可能な時間帯はわずかしかないという状況もあります。
品目の公開に関するFAQ
公開するスポーク・システムでオブジェクトを選択しないとどうなりますか。
スポーク・システムでオブジェクトを選択しないと、公開オプションを定義できなくなり、スポーク・システムにデータは公開されません。
製品ハブ内のすべての品目が公開されますか。
最終公開日または基準日以降に更新され、スポーク・システムの公開基準を満たす品目のみが公開されます。これには、公開基準を満たす新規に作成された品目も含まれます。
どの品目が公開されますか。
公開される品目は、前回の公開日以降に変更された内容に基づいて、「スポーク・システムの管理」タスクの「公開オプション」タブに示される構成情報の選択ルールによってフィルタ処理されます。選択ルールは、組織、組織階層、カタログおよび品目区分に基づきます。
特定の子組織から公開する品目を選択できますか。
いいえ。特定の子組織に基づいた公開はできません。公開は、マスター組織レベルでのみ可能になります。マスター組織内のすべての子組織が公開されます。
公開用にサポートされている品目エンティティはどれですか。
サポートされる品目エンティティは次のとおりです。
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属性
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添付
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サプライヤ・サイト関連
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品目カテゴリ割当
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梱包
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品目関連
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構成
どのようすると公開プロセスのデータをチャンクにできますか。
公開プロセス用のプロファイル・オプションを使用します。
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EGI_PUBLICATION_ITEMS_PER_PAYLOAD: 公開予定済プロセスのペイロードごとの品目の数を定義するために使用されます。シード済の値は、100です。
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EGI_PUBLICATION_NUMBER_OF_PAYLOADS: 公開予定済プロセスで使用されるパラレル・ペイロードの数を定義するために使用されます。シード済の値は、10です。
これらのプロファイル・オプションの値を決定するときには、次に示す事項について考慮してください。
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公開先のアプリケーションの能力。
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公開を実行する場所と公開先アプリケーションの設備仕様。
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公開ジョブの実行頻度。
どのようにするとプロファイル・オプションに値を追加できますか。
プロファイル・オプションの値は、「設定および保守」作業領域の拡張プロファイル値の管理タスクを使用して定義します。