Oracle Manufacturing CloudとOracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceの統合

Oracle Manufacturing CloudからOracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceに作業指示をインポートできます。

Oracle Manufacturing Cloudでは、作業指示とは、特定の製品を製造する権限を通知するドキュメントを指します。このドキュメントには、製造する製品、方法、数量、期間に関する情報が記載されます。製品項目、作業定義詳細、工程、リソース、コンポーネント、数量、日付も作業指示に指定されます。

Oracle Manufacturing Cloudの統合をOracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceで有効にすると、作業指示はOracle Manufacturing CloudとOracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceとの間で定期的に同期されます。デフォルトでは、同期ジョブが1時間ごとに1回、各時間の最初に実行されます。

Oracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceにインポートされた作業指示にマシンを追加したり、「ファクトリ」ビューで作業指示の情報を確認できます。

Oracle Manufacturing Cloud統合の有効化

Oracle IoT Production Monitoring Cloud Service「設定」ページを使用して、Oracle Manufacturing Cloudとの統合を有効にします。

  1. Oracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceで、「メニュー」「メニュー」アイコンをクリックして、「構成」を選択します。
  2. 「設定」「設定」アイコンタブを選択します。
  3. 「統合」セクションで、「Oracle Manufacturing Cloud Service」をクリックします。
  4. 「Manufacturing Cloud有効」オプションを選択します。
  5. Oracle Manufacturing Cloudインスタンスの「エンドポイントURL」を指定します。

    エンドポイントURLは、Manufacturing CloudポッドのREST API URLを参照する必要があります。

    たとえば、Manufacturing Cloud REST APIが次のような場合、

    https://XXXX.fa.ZZZ.oraclecloud.com/fscmRestApi/resources/a.b.c.d/workOrders

    説明:

    • XXXXは、クラウド・ポッド・インスタンスです。

    • ZZZは、ポッドの場所です。

    • a.b.c.dは、IPアドレスです。

    次に、エンドポイントURLを次のように指定します。

    https://XXXX.fa.ZZZ.oraclecloud.com/fscmRestApi/resources/a.b.c.d

  6. Oracle Manufacturing Cloudインスタンスの「ユーザー名」を指定します。
  7. Oracle Manufacturing Cloudインスタンスの「パスワード」を指定します。

Oracle Manufacturing Cloudからのデータのプル

Oracle IoT Production Monitoring Cloud ServiceでOracle Manufacturing Cloud統合を有効にした後、データはOracle Manufacturing Cloudから定期的にプルされます。

デフォルトでは、同期ジョブが1時間ごとに1回、各時間の最初に実行されます。

製造エンティティ(製造組織、項目、作業指示およびリソース)はManufacturing Cloudからインポートされます。これは、Oracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceで次の製造関連エンティティに変換されます。

  • ファクトリ

  • 製品、製品ルーティングおよび生産データ情報

  • 作業指示

  • マシン・タイプおよびマシン

  • オペレータ・タイプ

インポートされたエンティティをOracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceで必要に応じて編集します。たとえば、ファクトリを編集して場所情報を追加できます。

次に、インポートした作業指示にマシンを割り当て、生産ラインを作成します。

作業指示へのアクセス

Oracle Manufacturing Cloudの作業指示は、Oracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceに自動的に表示されます。

Oracle Manufacturing Cloudの統合を有効にした後、作業指示が表示されるまで1時間かかる場合があります。これは、Oracle IoT Production Monitoring Cloud ServiceとOracle Manufacturing Cloudのデフォルトの同期時間が1時間であるためです。
  1. Oracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceで、「メニュー」「メニュー」アイコンをクリックして、「構成」を選択します。
  2. 「作業指示」「作業指示」アイコンタブを選択します。

    Oracle Manufacturing Cloudからダウンロードした作業指示のリストがここに表示されます。

    作業指示のリストは、指定する基準ごとに検索およびフィルタ処理できます。たとえば、特定のファクトリまたは製品に関連する作業指示が表示されるように選択できます。

    作業指示は、csvファイルとしてダウンロードできます。作業指示を個別にダウンロードすることも、作業指示リスト全体をダウンロードすることもできます。また、編集した作業指示ファイルをOracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceにアップロードして戻すこともできます。

作業指示へのマシンの追加

Oracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceで作業指示にマシンを割り当てるには、作業指示を編集します。

Oracle Manufacturing Cloudからダウンロードされた作業指示データには、マシン・タイプ情報(リソースIDリソース名)が含まれます。Oracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceで作成された、必須のマシン・タイプのマシンがあることを確認してください。その後、Oracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceで、マシンを割り当てるために作業指示を編集できます。
  1. 「メニュー」「メニュー」アイコンをクリックし、「構成」を選択します。
  2. 「作業指示」「作業指示」アイコンタブを選択します。
  3. (オプション)「検索」「検索」アイコンをクリックし、作業指示のリストをフィルタ処理するための基準を指定します。
    たとえば、特定のファクトリまたは製品でリストをフィルタ処理するように選択できます。
  4. 作業指示に対して「編集」「編集」アイコンをクリックし、選択した作業指示についてマシン割当てを編集します。

    「マシン割当てエディタ」が表示されます。作業指示ファクトリおよび製品の名前は読取り専用フィールドとして表示されます。「割当て」領域で、作業指示に含まれるルーティング・タスクやステージに対してマシンを割り当てることができます。


    マシン割当てエディタ

  5. 「追加」「追加」アイコンアイコンをクリックして、作業指示にマシンを追加します。
  6. マシンの割当てが終了したら、「保存」をクリックします。

類似する作業指示へのマシンの割当て

完成した作業指示のデータを使用して、同じマシンを、類似する他の作業指示(同じファクトリと製品に属し、同じルーティング・タスクを使用する作業指示)に割り当てることができます。

割当て済の作業指示を使用してマシンを割り当てるには、次の手順を使用します。
  1. 「構成: 作業指示」ページで、マシンがすでに割り当てられている作業指示の行に対して「別の作業指示にマシンを割当て」「別の作業指示にマシンを割当て」アイコンをクリックします。

    「作業指示にマシンを割当て」ダイアログが表示されます。

  2. 表示されたリストから1つ以上の作業指示を選択します。

    作業指示のリストには、同じファクトリと製品に関連付けられた作業指示が含まれます。

  3. 「OK」をクリックして、選択した作業指示にマシンを割り当てます。

    元の作業指示と同じルーティング・タスクを持たない作業指示を選択すると、エラー・メッセージが表示されます。

別の作業指示からのマシンの割当て

類似する別の作業指示からデータをコピーして、作業指示にマシンを割り当てることができます。ただし、2つの作業指示が同じファクトリと製品に属し、同じルーティング・タスクを使用していることが条件です。

他の作業指示を使用してマシンを作業指示に割り当てるには、次の手順を使用します。
  1. 「構成: 作業指示」ページで、マシンを割り当てる作業指示に対して「別の作業指示からマシンを割当て」「別の作業指示からマシンを割当て」アイコンをクリックします。

    「作業指示からマシンを割当て」ダイアログが表示されます。

  2. コピーするマシン割当てがある作業指示を選択します。
  3. 「OK」をクリックして、選択した作業指示からマシンをコピーします。

作業指示のダウンロード、編集およびアップロード

ローカル・ディスクへの作業指示データのダウンロード、作業指示の編集、Oracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceへの作業指示のアップロードは手動で行えます。

作業指示のダウンロード

すべての作業指示をダウンロードするには、次の手順を実行します。

  1. 「構成: 作業指示」ページにリストされたすべての作業指示をダウンロードするには、「すべてダウンロード」をクリックします。

  2. ハード・ディスクまたはストレージ・デバイス上の目的の場所に、csv (カンマ区切り値)ファイルを保存します。

特定の作業指示をダウンロードするには、次の手順を実行します。

  1. 「構成: 作業指示」ページで、作業指示の行に対して「ダウンロード」「ダウンロード」アイコンをクリックします。

  2. ハード・ディスクまたはストレージ・デバイス上の目的の場所に、csv (カンマ区切り値)ファイルを保存します。

作業指示の編集

Oracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceからダウンロードされた作業指示csvファイルを編集して、マシンの割当てを更新できます。

  1. Oracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceからダウンロードしたcsvファイルを開きます

  2. 行を編集して、マシン割当てを更新します。たとえば、各行にマシンIDを追加できます。

    次のようなデータ行があるとします。

    # Start Time, End Time, Work Order ID, Work Order Number, Work Order Status, Routing Task ID, Resource ID, Assigned Units, Ideal Cycle Time
    2017-10-01T13:05:20Z, 2017-12-11T03:32:00Z, 300100084274083, MFG1-1029, ORA_UNRELEASED, FD631293-3F86-4179-8256-D18EEDBDF797, 300100073217818, 1, 18000000

    マシンIDを追加すると、次のようになります。

    # Start Time, End Time, Work Order ID, Work Order Number, Work Order Status, Routing Task ID, Resource ID, Assigned Units, Ideal Cycle Time, Machine ID
    2017-10-01T13:05:20Z, 2017-12-11T03:32:00Z, 300100084274083, MFG1-1029, ORA_UNRELEASED, FD631293-3F86-4179-8256-D18EEDBDF797, 300100073217818, 1, 18000000, Machine550_1

作業指示のアップロード

Oracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceに、csvの作業指示ファイルをアップロードして戻すには、次の手順を実行します。

「構成: 作業指示」ページで、「CSVファイルのアップロード」をクリックして、アップロードするファイルを選択します。

生産ラインの作成

Oracle Manufacturing Cloudは生産ラインを使用しないため、Oracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceでマシンを生産ラインに追加する必要があります。

ファクトリごとに別の生産ラインを使用してください。
  1. 生産ラインのデータを含むcsvファイルを作成します。
    生産ラインの情報は、次のように表示されます。
    # Production Line ID,Production Line Name,Factory ID,Machine ID,Machine ID 2,...
    ABC123,productionLineNameFoo,factory123,machine123, machine550, ...

    ヒント:

    Oracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceが使用する形式については、「構成」の「アップロード」「アップロード」アイコンページにある「生産ライン」セクションから、サンプルのcsvファイルをダウンロードして確認できます。

  2. Oracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceで、「メニュー」「メニュー」アイコンをクリックして、「構成」を選択します。
  3. 「アップロード」「アップロード」アイコンタブを選択します。
  4. 「生産ライン」で「新規アップロード」をクリックします。
    生産ラインの情報が含まれているcsvファイルを選択します。
    アップロードが成功すると、確認メッセージが表示されます。
これで、作業指示に追加されたマシンと生産ラインが生産プランに表示されることを確認できます。「生産プラン」で「サーバー上のデータの表示」をクリックし、すべてのファクトリの生産プランを表示します。対応するファクトリとルーティング・タスクについてリストされた割当て済マシンが表示されるはずです。

「ファクトリ」ビューでの作業指示の表示

Oracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceで作業指示を追加し、生産ラインを作成した後は、作業指示を「ファクトリ」ビューで表示できます。

Oracle Manufacturing Cloudのファクトリ情報にはファクトリの住所やフロア・プランは含まれないため、これらはOracle IoT Production Monitoring Cloud Serviceで追加する必要があります。ファクトリの住所とフロア・プランの追加に関する詳細は、ファクトリの作成を参照してください。

「ファクトリ」ビューで作業指示を表示するには、次の手順を実行します。

  1. 「マップ」ビューでファクトリを見つけ、「ファクトリ」アイコンをクリックしてファクトリの詳細を表示します。
    「ファクトリ」ビューの詳細は、特定ファクトリの監視を参照してください。
  2. 「ファクトリ」ビューで、「生産」「生産」アイコンタブを選択します。
  3. 「製品」リストから、関連する製品を選択します。
  4. 「作業指示」リストから、作業指示の名前を選択します。

    「計画内」セクションに、作業指示に含まれるマシンと生産プランが表示されます。様々なステージまたは操作名が順番に表示されます。各ステージまたは操作には、並列で作業する複数のルーティング・タスクが存在する可能性があります。マシン名にカーソルを合せると、関連付けられたルーティング・タスク名がツールチップ・テキストに表示されます。

    「適格」のマシン・セクションには、マシン・タイプが同じだが、どの作業指示にも属さないマシンが表示されます。