4プランニング分析

この章の内容は次のとおりです。

「プランニング分析の構成」ページでプランニング・ディメンションおよび階層を構成することは、サプライ・チェーン・プランニング作業領域で分析を使用するための主要な設定となります。様々な用途のための、統合されたディメンション階層があります。次のように選択すると、セキュリティ権限に応じて、「設定および保守」作業領域から「プランニング分析の構成」ページを開くこともできます。

  • オファリング: サプライ・チェーン・プランニング

  • 機能領域: サプライ・チェーン・プランニング構成

  • タスク: プランニング分析の構成

プランを正常に実行するには、「プランニング分析の構成」の次のタスクを完了する必要があります。

  • ディメンション・カタログの設定

  • メジャー・カタログの設定

  • レベルおよび属性の設定

デフォルトの階層はほとんどのディメンションに使用できます。

「製品」というデフォルトの製品カタログが収集されていない場合は、製品階層を少なくとも1つ選択する必要があります。デフォルトの製品カタログが収集されている場合は、デフォルトで、事前定義の製品階層が製品階層として選択されます。オプションで、製品階層を追加または変更できます。ディメンション・カタログを作成する場合は、少なくとも1つの製品階層を含める必要があります。

「プランニング分析の構成」ページの「レベルおよび属性」タブで、「品目」、「組織」、「リソース」、「ワーク・センター」および「作業領域」の各エンティティのコードではなく摘要を表示するように、プランニング表とグラフを構成できます。

プランを正常に実行するには、ディメンションとディメンション・カタログ、メジャー・カタログおよびレベルと属性を設定する必要があります。「プランニング分析の構成」タスクは、サプライ・チェーン・プランニング作業領域のいずれかから開くことができます。セキュリティ権限に応じて、「プランニング分析の構成」ページは、「設定および保守」作業領域からも開くことができます。

注意: 「デフォルト・カタログ」は、事前定義ディメンション・カタログの名前です。これには、事前定義の階層が含まれています。変更が必要な場合は、デフォルト・カタログを編集するかわりに、デフォルト・カタログのコピーを作成することをお薦めします。

計画分析を構成するには:

  1. ナビゲータで、サプライ・チェーン・プランニング作業領域のいずれかをクリックするか、「設定および保守」作業領域をクリックします。

    • 「サプライ・チェーン・プランニング」作業領域のいずれかをクリックした場合は、次の手順を実行します。

      1. 「タスク」パネル・タブをクリックします。

      2. 「タスク」パネル・ドロワーで、「プランニング分析の構成」リンクをクリックします。

    • 「設定および保守」作業領域をクリックした場合は、次を選択します。

      • オファリング: サプライ・チェーン・プランニング

      • 機能領域: サプライ・チェーン・プランニング構成

      • タスク: プランニング分析の構成

  2. 「プランニング分析の構成」ページの「ディメンション・カタログ」タブで、次の手順を実行します。

    1. 「行の追加」ボタンを使用してディメンション・カタログを作成するか、「複製」ボタンを使用してデフォルト・ディメンション・カタログを複製します。

    2. 「使用可能」ペインから「選択済」ペインに階層を移動して、ディメンション・カタログで使用する階層を指定します。

    3. 「プランの管理」からプランを作成する際に、その階層セットを分析に使用するプランにディメンション・カタログを割り当てます。

  3. 「サプライ・チェーン・プランニング」の各作業領域には、デフォルトのメジャー・カタログがあります。新しいメジャー・カタログを作成して、メジャーを追加または削除します。

    1. 「行の追加」ボタンを使用して新しいカタログを作成するか、「複製」ボタンを使用して既存のカタログを複製します。

    2. 「使用可能」ペインから「選択済」ペインにメジャーを移動して、カタログのメジャーを指定します。

    3. 「プランの管理」からプランを作成する際に、そのメジャー・セットを使用するプランにメジャー・カタログを割り当てます。

    メジャー・カタログを作成して定義すると、「プラン・オプションの編集」ページでプランについてそのメジャー・カタログを選択できるようになります。

  4. 「レベルおよび属性」タブをクリックし、必要なディメンションおよび階層を選択します。

    1. 「ディメンション」リストでディメンションを選択します。

    2. オプションとして、「階層」リストで階層を選択します。

    3. 「検索」アイコン・ボタンをクリックします。

    4. ピボット表およびグラフに表示されるレベル名を変更するには、行を選択し、「表示するレベル名」フィールドにレベル名を入力します。

      注意: 階層の最下位レベルについては、「表示するレベル名」フィールドを編集できません。
    5. 表およびグラフに特定のメンバー識別子を表示するには、ディメンション(製品、組織またはリソース)およびレベルを選択し、「表示するメンバー識別子」列の値を選択します。

      ディメンション レベル 「表示するメンバー識別子」のオプション

      製品

      品目

      「品目名」、「品目摘要」、「品目名および摘要」または「品目摘要および名前」

      組織

      組織

      「組織名」または「組織コード」

      リソース

      リソース

      「リソース・コード」、「リソース名」または「リソース摘要」

      リソース

      ワーク・センター

      「ワーク・センター・コード」、「ワーク・センター名」または「ワーク・センター摘要」

      リソース

      作業領域

      「作業領域コード」、「作業領域名」または「作業領域摘要」

      リソース

      組織

      「組織名」または「組織コード」

      ヒント: 「組織」ディメンションの組織レベルと「リソース」ディメンションの組織レベルは別々の設定です。同じ識別子を使用するように設定することをお薦めします。
    6. 階層の最下位レベルの属性を追加するには、「属性」列の「ページの編集」ボタンをクリックします。

      1. 「属性リストの管理」ダイアログ・ボックスで、「行の追加」ボタンをクリックします。

      2. 「属性」リストで属性を選択します。

      3. 「属性ラベル」テキスト・ボックスにラベル名を入力して、「OK」をクリックします。

  5. プランニング分析の構成ページで、「保存してクローズ」ボタンをクリックします。

ディメンションおよびディメンション・カタログ

Oracle Fusion Supply Chain Planningには、地理や組織などの様々なディメンションにわたって製品の需要と供給を表示、比較および分析できる階層レベルがあります。サプライ・チェーン・プランニングでは、ディメンションおよび階層の1つのセットを使用して、需要プランニング、供給プランニング、組込み分析および管理分析の集計コンテキストを決定します。

サプライ・チェーン・プランニングには、事前定義のプランニング・ディメンションが用意されています。これらの各ディメンションには事前定義の階層があります。「サプライ・チェーン・プランニング」オファリングを実装するときには、需要および供給の分析に使用するディメンションと階層を決定する必要があります。

各ディメンション・カタログには、プラン・オプションで使用するために有効にされた、様々なディメンションの階層のコレクションが含まれています。デフォルトでは、すべての事前定義階層を計画分析で使用できます。プランに関連しない特定のディメンションを無効にすることもできます。次に例を示します。

  • 需要プランのみを使用する場合、サプライヤ、リソースおよびオーダー・タイプ・ディメンションは関連しないことがあります。

  • 販売および業務プランを使用する場合、オーダー・タイプ・ディメンションは関連しません。

サプライ・チェーン・プランニングでは、次の階層が事前定義されています。

  • 顧客

  • 需要区分

  • 例外タイプ

  • オーダー・タイプ

  • 組織

  • プラン

  • 製品

  • リソース

  • サプライヤ

  • ソース

  • 時間

「サプライ・チェーン・プランニング」作業領域から「プランニング分析の構成」ページにアクセスします。セキュリティ権限に応じて、「プランニング分析の構成」ページは、「設定および保守」作業領域からも開くことができます。

  • 「サプライ・チェーン・プランニング」作業領域から「プランニング分析の構成」ページにアクセスするには:

    1. 「タスク」パネル・タブをクリックします。

    2. 「タスク」パネル・ドロワーで、「プランニング分析の構成」リンクをクリックします

  • 「設定および保守」作業領域から「プランニング分析の構成」ページにアクセスするには、次を選択します。

    • オファリング: サプライ・チェーン・プランニング

    • 機能領域: サプライ・チェーン・プランニング構成

    • タスク: プランニング分析の構成

「ディメンション・カタログ」タブでは、複数の階層が様々なディメンションで使用できます。特定のディメンション・カタログで使用する階層を指定できます。たとえば、プランで分析に使用する組織タイプ階層、製品タイプ階層または顧客階層を選択できます。ディメンション・カタログを定義したら、その階層セットを分析に使用するプランに割り当てることができます。

プランでデフォルト・ディメンション・カタログとして使用されるディメンション・カタログを選択できます。デフォルト・カタログを選択しない場合、「デフォルト・カタログ」という名前の事前定義カタログが使用されます。

サプライ・チェーン・プランニングには事前定義の計画ディメンションが用意され、それぞれのディメンションに事前定義階層があります。事前定義階層はデフォルト・ディメンション・カタログに含まれ、すべてのプランで使用可能です。

製品ディメンションの階層の選択

事前定義の製品階層がデフォルト・ディメンションに含まれています。デフォルトの製品階層には、品目、カテゴリ1、カテゴリ2の3つの固定レベルがあります。他の製品階層(サプライ・チェーン・プランニング作業領域に収集されたOracle Fusion Product Modelの他の品目カタログ)を、必要に応じてユーザー定義製品階層として有効にすることもできます。

Oracle Fusion Sales and Operations Planningの場合、「ライフサイクル・フェーズ」属性をデフォルト・ディメンションに含めることもできます。

デフォルトでは、Oracle Fusion Product Modelの計画機能領域カタログが製品階層に収集されます。収集を正常に実行するには、次の属性を指定して、製品モデルで計画機能領域カタログを作成する必要があります。

  • 管理レベル = マスター・レベル(組織レベルではない)。

  • カテゴリの階層の許可= いいえ。

  • デフォルト・カテゴリを選択する必要があります。

  • 複数品目カテゴリ割当の許可 = 選択しません。

  • カタログ・コンテンツ = リーフ・レベルの品目。

これらの属性を指定して、このカタログを設定しなかった場合、プランニング機能領域カタログは収集されず、製品階層にデータが移入されません。その結果、予測エンジンは製品集計を使用できず、事前定義の表およびグラフの一部は正しく機能しなくなります。

組織ディメンションの階層の選択

企業がデフォルトの組織階層で、組織、ビジネス・ユニットおよび法的エンティティという3つの固定レベルがあります。このデフォルトの組織はOracle Fusion HCMで定義され、そこでのみ変更できます。オプションで、他の組織階層を有効にすることもできます(地域に基づいて、国ごとに1つ)。

顧客ディメンションの階層の選択

デフォルトの顧客階層には、顧客サイト、顧客および顧客クラスという3つの固定レベルがあります。このデフォルトの顧客階層は取引先コミュニティ・モデルで定義され、そこでのみ変更できます。

リソース・ディメンションの階層の選択

デフォルトのリソース階層には、リソース、ワーク・センター、作業領域および組織という4つの固定レベルがあります。このデフォルトのリソース階層はOracle Fusion Manufacturingで定義され、変更することはできません。

サプライヤ・ディメンションの階層の選択

デフォルトのサプライヤ階層には、サプライヤ・サイトとサプライヤという2つの固定レベルがあります。

「例外タイプ」、「オーダー・タイプ」および「ソース」の各ディメンションの階層の選択

事前定義の「例外タイプ」、「オーダー・タイプ」および「ソース」の各ディメンションがデフォルト・ディメンション・カタログに含まれています。それぞれに、単一レベルの階層が1つのみあります。

時間ディメンションの階層の選択

時間ディメンションでは、グレゴリオ暦が唯一の事前に定義されている階層です。他の階層はすべて、オプションでユーザー定義階層として追加できます。これには、Oracle Fusion Supply Chain Managementから収集される在庫組織の稼働日カレンダやOracle Fusion Financialsの会計カレンダがあります。

サプライ・チェーン・プランニングにおけるディメンションとは何ですか。

ディメンションは、データを編成する構造です。これにより、ビジネスに関する疑問を解決できるように、データが分類されます。よく使用されるディメンションには、顧客、製品および時間があります。

サプライ・チェーン・プランニングではディメンションをどのように使用できますか。

サプライ・チェーン・プランニング・アプリケーションには、製品ディメンションの事前定義階層が付属しています。これらの事前定義階層は、Oracle Fusion Product Modelのディメンション・カタログ構造の一部です。Oracle Supply Chain Planning Cloudアプリケーションで使用するために製品ディメンションを保守およびアップロードできるOracle E-Business Suiteおよびサード・パーティ・システムとの統合がサポートされます。

サプライ・チェーン・プランニングにおけるディメンション・カタログとは何ですか。

サプライ・チェーン・プランニングでは、ディメンション・カタログは、プランで使用するために有効にされたディメンションの選択済リストです。サプライ・チェーン・プランニングでは、ディメンション・カタログは、プランで使用するために有効にされた様々なディメンションの階層の選択済リストです。デフォルトではデフォルト・ディメンション・カタログが表示されますが、定義されている別のディメンション・カタログに変更できます。

デフォルト・ディメンション・カタログを変更できますか。

はい。サプライ・チェーン・プランニングのデフォルト・ディメンション・カタログは変更できます。ただし、変更する場合は、デフォルト・ディメンション・カタログの複製を作成することをお薦めします。

メジャー・カタログ

メジャー・カタログは、ディメンション・カタログと似ています。各メジャー・カタログには、サプライ・チェーン・プランニング作業領域のいずれかでプランで使用するために有効にできるメジャーのコレクションが含まれています。オラクル社によって事前定義メジャーが提供される一方、一部の作業領域でメジャーを作成し、メジャー・カタログに追加することもできます。

「プランニング分析の構成」ページの「メジャー・カタログ」タブでは、メジャー・カタログを作成したり、メジャー・カタログに対してメジャーを追加または削除できます。

事前定義のメジャー・カタログはデフォルトです。新しいプランを作成するときに使用するメジャー・カタログは、「メジャー・カタログ」タブにあるカタログ・チェック・ボックスに基づきます。場所別のカタログ・チェック・ボックスは次のとおりです。

  • 「プランニング・セントラル」作業領域では「プランニング・セントラル・カタログ」

  • 「販売および業務プランニング」作業領域では「販売および業務プランニング・カタログ」

  • 「需要管理」作業領域では「需要管理カタログ」

  • 「供給プランニング」作業領域では「供給プランニング・カタログ」

後でデフォルト・カタログを変更しても、そのプランでは、作成時に使用されたものと同じメジャー・カタログが引き続き使用されます。

いいえ。デフォルト・メジャー・カタログを変更することはできませんが、メジャー・カタログを作成し、メジャーのリストを変更して、「プラン・オプション」ページでプランに割り当てることができます。

レベルおよび属性

「レベルおよび属性」タブでは、プランニング分析でフィルタとして使用できるように、特定の品目および組織の属性(標準フィールドまたはフレックスフィールド)を有効にすることができます。たとえば、分析で使用するためにPLANNER_CODEを有効にすると、その特定の属性に基づいてメトリックおよびメジャーをグループ化できます。

様々なピボット表およびグラフ構成で使用する表示名を作成できます。たとえば、事前定義のレベル名が「製品カテゴリ2」である場合、「ラップトップ」という表示名を入力できます。選択した階層について表およびグラフに表示する識別子を構成することもできます。たとえば、表およびグラフに品目名または品目摘要を表示するように選択できます。

表およびグラフでの摘要の表示

階層内のエンティティ(品目、組織など)の摘要フィールドを使用して、プランニング表およびグラフでプランニング・データを分析できます。摘要フィールドは、そのプライマリ識別子の英数字コードを理解するのが困難な場合に使用できます。次のエンティティについては、プランニング表とグラフに表示するのがコードか摘要かを切り替えたり、両方表示することもできます。

  • 品目

  • 組織

  • リソース

  • ワーク・センター

  • 作業領域

ヒント: 「組織」ディメンションの組織レベルと「リソース」ディメンションの組織レベルは別々の設定です。同じ識別子を使用するように設定することをお薦めします。

メンバー識別子を変更すると、表およびグラフの拡張基準に影響を与える可能性があります。表またはグラフで拡張フィルタ基準を使用すると、基準は新しいメンバー識別子と比較され、検索結果に影響を与える可能性があります。メンバー識別子への変更によって、フィルタ基準を満たすメンバーが異なったり、メンバーが見つからない場合があります。たとえば、ABで始まる名前は多いですが、ABで始まる摘要はありません。このような変更を行った後は、使用する拡張フィルタ基準が依然として有効であることを確認する必要があります。

注意: セレクタ・ツールでは、「プランニング分析の構成」ページの「レベルおよび属性」タブにある「表示するメンバー識別子」列に構成された内容に基づいて、メンバー値が表示されます。たとえば、品目の場合、品目名のかわりに品目摘要を表示するように表とグラフを構成でき、これは、セレクタ・ツールで作業するときにも同様に表示されます。