3.1 スキーマ設計のチューニング

Oracle BAM 12cはスター・スキーマをサポートしています。また、論理データ・オブジェクト(LDO)を介して結合をサポートしています。LDOを使用すると、1つのファクト表を複数のDIM、つまりディメンション表に結合でき、LDO上で、問合せを実行できます。アーカイブされたリレーションがあるLDO上でアクティブ・データが使用されている場合、最高のパフォーマンスを達成するには、いくつかの考慮事項について検討する必要があります。

これらの条件の概要は、次のとおりです。これらの内容は、12cに切り替えたときのパフォーマンス向上に役立つベスト・プラクティスであり、推奨事項として取り扱う必要があることに注意してください。

• DIMへの変更が非常に少ない場合(1日1回など)は、DIM表を「緩やかに変化するディメンション」としてマークすることをお薦めします。「緩やかに変化するディメンション」でマークすると、結合メモリー拡張機能が作用して、必要なヒープ容量が減少し、問合せ起動時間も増加します。

• DIM表を「緩やかに変化するディメンション」としてマークできるように、適切なDIM表サイズ(たとえば、10k未満 – 参照のみに使用)を維持し、DIM表をバッチで更新して頻繁な更新を避けることをお薦めします。DIM表がファクト表と同じペースで増加している場合は、ファクト表のディメンション列を維持することをお薦めします。

• 複数のDIMには複雑な結合が必要なため、必要なDIMがあるファクト表のみ結合することをお薦めします。DIM表を統合して、結合の数を減らします。

• 複数のフィルタを使用してLDOを設計し、戻されるデータの量を減らすことをお薦めします。これによって、アーカイバ問合せの実行に必要なTEMP表領域が減少します。

• 問合せで計算済フィールドを使用し、FACT DOで必要な列の数を減らすことをお薦めします。ファクト表の列として絶対に必要な内容のみ維持します。これによって、メモリーへの列の追加が不要になるため、アクティブな問合せおよびCQLテンプレート問合せがさらに効率的になります。

• 11g Oracle DBを使用している場合、パフォーマンスの向上にはセキュア・ファイルを使用することをお薦めします。詳細は、セキュア・ファイルの使用を参照してください。

• キー・フィールドに対して索引を作成することをお薦めします。索引の作成には、BAMデータ・オブジェクトを使用できます。詳細は、索引方針の選択を参照してください。