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Oracle® Fusion Middleware高可用性ガイド
12c (12.1.3.0.0)
E56218-02
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11 その他のコンポーネントの高可用性の構成

この章では、その他のコンポーネント製品に固有の情報について説明します。

このリリースでの、この章の内容は次のとおりです。

11.1 Oracle Data Integratorのデプロイ

このトピックでは、Oracle Real Application ClustersへのOracle Data Integratorリポジトリ接続を構成する際の考慮事項について説明します。

11.1.1 ソース接続およびターゲット接続に対するOracle RACの再試行の接続

Oracle Data Integrator (ODI) Oracle Real Application Clusters (RAC)接続を構成する場合、ODIマスターまたはODI作業リポジトリに対してOracle RAC再試行がサポートされます。ODIは、ODIシナリオの実行中に、ソース接続およびターゲット接続へのトランザクション接続を使用します。これらのソース接続およびターゲット接続については、ODIはRAC再試行の接続をサポートしていません。これらのトランザクションをOracle RACの別のノードに移行することはできません。

11.1.2 Oracle RACへのリポジトリ接続の構成

リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用してODIリポジトリを作成する際、作業リポジトリ接続のJDBC URLを指定します。RCUは、このURLをマスター・リポジトリ・コンテンツに格納します。作業リポジトリのJDBC URLが単一ノードURLの場合、Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)のフェイルオーバー・アドレスを含むようにURLを変更する必要があります。

  • Oracle RACが単一クライアント・アクセス名(SCAN)で構成されていない場合は、Oracle RACインスタンスの詳細を提供できます。作業リポジトリのJDBC URLフィールドで、Oracle RAC接続アドレスをhost:portの形式で入力します。例11-1を参照してください。

  • Oracle RACをSCANで構成している場合、Oracle RACインスタンスの詳細にSCANアドレスを提供します。

例11-1に、SCANを使用しない場合に、2つのホストを持つOracle RACに接続するためのJDBC URL書式を示します。

例11-1 JDBC URLの書式(Oracle RACがSCANで構成されていない場合)

jdbc:oracle:thin:(DESCRIPTION =(LOAD_BALANCE=ON) (ADDRESS =(PROTOCOL =tcp)
(HOST =host1)(PORT =port1)) (ADDRESS =(PROTOCOL =tcp)(HOST =host2)
(PORT =port2)) (CONNECT_DATA =(SERVER=dedicated) 
(SERVICE_NAME=service_name)))

詳細は、Oracle Data Integratorの管理の作業リポジトリの作成に関する項を参照してください。

11.1.3 スケジューラ・ノードの障害

WebLogic Serverのフェイルオーバーが発生した場合は、他のWebLogic Serverインスタンスがスケジューラになります。Coherenceキャッシュによって、スケジューラ・ライフサイクルが処理されます。ロックにより、スケジューラの一意性が保証され、イベント通知はスケジューラの移行を知らせます。エージェントが再起動され、そのスケジュールが計算された場合は、進行中のスケジュールが考慮され、それらの実行サイクルは、サーバーの起動時間を過ぎても自動的に継続されます。新しいセッションは、スケジューラが停止しなかったかのようにトリガーされます。失効セッションは、エラー状態に移動され、再起動時にはその状態が保持されます。

Oracle Data Integratorエージェント・クラスタで、スケジューラ・ノードであるエージェント・ノードに障害が発生すると、クラスタ内の別のノードがスケジューラ・ノードとしての役割を引き継ぎます。新しいスケジューラ・ノードにより、すべてのスケジュールが再初期化され、その時点から実行されます。

ノードがクラッシュした際に反復可能な実行サイクルを持つスケジュール済シナリオが実行中の場合、スケジューラ・ノードがクラッシュした時点以降、そのシナリオは新しいスケジューラ・ノードでは反復が続行されません。たとえば、スケジュール済シナリオが2分間隔で10回実行を繰り返すように構成されている場合、3回目の実行中にスケジューラ・ノードで障害が発生すると、新しいスケジューラ・ノードでは、シナリオの残りの8回は実行されません。

11.2 Oracle Application Development Frameworkのデプロイ

この項では、Oracle Application Development Framework (ADF)に固有の情報を説明します。

この項では、次の項目について説明します。


関連項目:

ADFの詳細は、次のものを参照してください。

  • 「Oracle Application Development Frameworkの理解」の「Oracle ADFの主要概要」

  • Oracle Fusion MiddlewareでのOracle ADFアプリケーションの管理


11.2.1 Oracle JRF非同期Webサービス(固定サービスの動作)

Oracle JRF非同期Webサービスを使用している場合は、非同期Webサービスがサービスに固定されるため、フェイルオーバーは実行されません。WS-RMなどの信頼性の高いプロトコルを使用している場合は、障害の発生後に、より上位レベルのプロトコルによって新しいサーバーへの再接続が実行されます。

Oracle JRF非同期Webサービスの詳細は、『ドメイン・テンプレート・リファレンス』を参照してください。

11.2.2 mdsDSデータ・ソースのURLの変更

顧客が用意したADFアプリケーションでGridLinkデータ・ソースまたはマルチ・データ・ソースを使用する場合は、管理サーバーの起動後に、WebLogic Server管理コンソールでmdsDSデータ・ソースのURLを変更する必要があります。

mdsDSデータ・ソースのURLを変更するには、次の手順を実行します。

  1. WebLogic Server管理コンソールにログインします。「サービス」「データ・ソース」を選択します。

  2. 「mdsDS」「接続プール」を選択します。

  3. JDBCのURLを指定するように次の形式で変更します。

    jdbc:oracle:thin:@hostname:port/service-name
    

    たとえば、次のようなJDBCのURLを想定します。

    jdbc:oracle:thin:@(DESCRIPTION=(ENABLE=BROKEN)(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=slc00erterw-r.us.example.com)(PORT=1521)))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=srv2_koala.us.example.com)))
    

    このURLを次のように置き換えます。

    jdbc:oracle:thin:@slc00erterw-r.us.example.com:1521/srv2_koala.us.example.com
    
  4. 変更を保存して、管理サーバーを含むすべてのサーバーを再起動します。