この章では、Oracle SOA Suite製品の高可用性の構成方法を説明します。
この章には次のトピックが含まれます:
注意: SOAの詳細は、次のドキュメントを参照してください。
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この項では、Oracle Business Activity Monitoring (Oracle BAM)の高可用性の構成を完了する方法を説明します。Oracle BAMでは、JMSシステム・リソースを構成するためにローカル・キューが使用されるため、高可用性を実現するには追加の手順を実行する必要があります。
この項の内容は次のとおりです。
Oracle BAMでは第7.7項「マシンのスケール・アップまたはスケール・アウト後のWLS JMSの構成」に示されている標準的な構成手順に加えて、手動のJMS構成手順が必要です。
Oracle BAMでJMSシステム・リソースを構成する際は、次の点に注意してください。
この項の手順では、新しく追加する管理対象サーバーを表す名前として、bam_server2を使用します。bam_server2を、実際の構成で使用する管理対象サーバー名で置き換えてください。
BAM JMSシステム・リソースのターゲット指定には細心の注意を払い、特に、リソースが管理対象サーバーbam_server2にターゲット指定されるか、移行可能なターゲットbam_server2 (移行可能)にターゲット指定されるかには注意してください。
この項の手順で指定されないJMSシステム・リソース・プロパティについては、デフォルト値を使用してください。
このトピックには、次の項があります。
この項では、Oracle BAMサーバーのJMSサーバーのJMSシステム・リソースを、新しい管理対象サーバーに手動で構成する手順を説明します。
Oracle BAMサーバーのJMSサーバー・リソースを、新しい管理対象サーバーに構成するには、次の手順を実行します。
管理対象サーバーbam_server2にターゲット指定するディレクトリBamServerJmsFileStore_
bam_server2を使用して、JMS永続ストアBamServerJmsFileStore_
bam_server2を作成します。
bam_server2
にターゲット指定する永続ストアBamServerJmsFileStore_bam_server2
を使用して、JMSサーバーBamServerJmsServer_bam_server2
を作成します。
「JMSモジュール」を選択し、表からBamServerJmsSystemResourceを選択します。
「サブデプロイメント」タブを選択します。サブデプロイメントBamServerSubdeploymentをクリックし、「JMSサーバー」セクションでBamServerJmsServer_bam_server2を選択します。
「保存」をクリックします。
Oracle BAM CQServiceのJMSサーバーを、新しい管理対象サーバーに手動で構成するには、次の手順を実行します。
bam_server2にターゲット指定するディレクトリBamCQServiceJmsFileStore_
bam_server2を使用して、JMS永続ストアBamCQServiceJmsFileStore_
bam_server2を作成します。
bam_server2にターゲット指定する永続ストアBamCQServiceJmsFileStore_
bam_server2を使用して、JMSサーバーBamCQServiceJmsServer_
bam_server2を作成します。
JMSシステム・モジュールBamCQServiceJmsSystemResource_
bam_server2を作成し、「クラスタのすべてのサーバー」にターゲット指定します。「このJMSシステム・モジュールにリソースを追加しますか。」を選択し、JMSシステム・モジュールにリソースを追加します。
注意: 次の手順で、
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次の手順で、このJMSシステム・モジュールにリソースを追加します。
BAM JMSサーバーBamCQServiceJmsServer_
bam_server2にターゲット指定するサブデプロイメントBamCQServiceReportCacheSubdeployment_
bam_server2を作成します。
BAM JMSサーバーBamCQServiceJmsServer_
bam_server2にターゲット指定するサブデプロイメントBamCQServiceAlertEngineSubdeployment_
bam_server2を作成します。
JMS接続ファクトリBamCQServiceReportCacheConnectionFactory
を作成します。「JNDI名」フィールドは空白のままにします。
「サブスクリプション共有ポリシー」を「排他」に設定します。
「クライアントIDポリシー」を「制限なし」に設定します。
「XA接続ファクトリの有効化」を選択します。
接続ファクトリを、サブデプロイメントBamCQServiceReportCacheSubdeployment_
bam_server2にターゲット指定します。これを行うには、「新しいJMSシステム・モジュール・リソースの作成」画面で「高度なターゲット指定」を選択します。プルダウン・リストから、「サブデプロイメント」を選択します。
接続ファクトリが作成された後、それをクリックします。「一般」タブで、「詳細」セクションを開きます。「ローカルJNDI名」フィールドにqueue/oracle.beam.cqservice.mdbs.reportcache
と入力します。
JMSキューBamCQServiceReportCacheQueue
を作成します。「JNDI名」フィールドは空白のままにします。
サブデプロイメントをBamCQServiceReportCacheSubdeployment_
bam_server2に設定します。
キューが作成された後、それをクリックします。「一般」タブで、「詳細」セクションを開きます。「ローカルJNDI名」フィールドにqueue/oracle.beam.cqservice.mdbs.reportcache
と入力します。
JMS接続ファクトリBamCQServiceAlertEngineConnectionFactory
を作成します。「JNDI名」フィールドは空白のままにします。
「サブスクリプション共有ポリシー」を「排他」に設定します。
「クライアントIDポリシー」を「制限なし」に設定します。
「XA接続ファクトリの有効化」を選択します。
接続ファクトリを、サブデプロイメントBamCQService AlertEngineSubdeployment_
bam_server2にターゲット指定します。これを行うには、「新しいJMSシステム・モジュール・リソースの作成」画面で「高度なターゲット指定」を選択し、プルダウン・メニューからそのサブデプロイメントを選択します。
接続ファクトリが作成された後、それをクリックします。「一般」タブで、「詳細」セクションを開きます。「ローカルJNDI名」フィールドにqueuecf/oracle.beam.cqservice.mdbs.alertengine
と入力します。
JMSキューBamCQServiceAlertEngineQueue
を作成します。「JNDI名」フィールドは空白のままにし、サブデプロイメントはBamCQServiceAlertEngineSubdeployment_bam_server2に設定されたままにします。
キューが作成された後、それをクリックして「一般」タブに移動します。
「詳細」セクションを開いて、JNDIローカル名フィールドにqueue/oracle.beam.cqservice.mdbs.alertengine
と入力します。
「保存」をクリックした後、「すべての変更をアクティブ化」をクリックします。
Oracle BAM管理対象サーバーでは、サーバーごとのJMSサービスが使用されます。これらのサーバーごとのキューは、クラスタではなく特定の管理対象サーバーに固定されるため、固定サービスとも呼ばれます。これらのサーバー固有のキューの高可用性を実現し、別の管理対象サーバーへのフェイルオーバーを可能にするには、サーバーに自動サービス移行を構成する必要があります。
自動サービス移行の詳細は、『Oracle WebLogic Serverクラスタの管理』のサービスの移行に関する項を参照してください。
データ・ソースおよびリース構成はOracle BAMサーバーの構成中に作成されますが、特定のOracle BAMサービスの自動移行は、次の手順に従って手動で有効化する必要があります。
例:
ADMVHN:7001/console
「ドメイン構造」ペインで、「環境」ノードを開いて「サーバー」ノードをクリックします。
「サーバーのサマリー」ページが表示されます。
表の「名前」列で、サーバーWLS_BAM1の名前(ハイパーリンクとして表示)をクリックします。
選択したサーバーの設定ページが開き、「構成」タブがデフォルトで表示されます。
「移行」タブをクリックします。
「ロックと編集」をクリックして、変更を開始します。
ページの「JMSサービス移行の構成」セクションで、「使用可能」リスト・ボックスから管理対象サーバーWLS_BAM1およびWLS_BAM2を選択し、「移動」ボタンをクリックして、それらを「選択済み」リスト・ボックスに移動します。
「保存」をクリックします。
Oracle User Messaging Service (UMS) 12c (12.1.3.0.0)では、サービスの移行がサポートされていません。したがって、UMS JMSサーバーおよび永続ストアを、移行不可能なターゲットにターゲット指定しなおす必要があり、そうしなければ、Oracle BAMのサービス移行は失敗します。
UMSサービスを移行不可能なターゲットにターゲット指定するには、次の手順を実行します。
「ドメイン構造」ペインで、「環境」、「サービス」の順に開き、「永続ストア」をクリックします。
コンソールに永続ストアのリストが表示されます。リストには、UMSJMSFileStore_auto_
という名前のUMS永続ストア名に数字を付加したものが、各管理対象サーバーに対して1つずつ表示されます。
WLS_BAM1 (移行可能)にターゲット指定されている1つ目のUMSファイル・ストアをクリックします。
選択した永続ストアの「設定」ページで、「ターゲット」ドロップダウン・メニューで選択されている値をWLS_BAM1 (移行可能)からWLS_BAM1に変更します。
「保存」をクリックします。
エラーが発生し、JMSサーバーは永続ストアと同じターゲットに指定されませんと表示される場合、このエラーは無視して構いません。
WLS_BAM1 (移行可能)にターゲット指定されている残りのUMSファイル・ストア・エントリに対し、手順2から4を繰り返します。
「ドメイン構造」ウィンドウで、「環境」、「サービス」、「メッセージング」の順に開き、「JMSサーバー」をクリックします。
コンソールにJMSサーバーのリストが表示されます。リストには、UMSJMSServer_auto_
という名前のUMS永続ストア名に数字を付加したものが、各管理対象サーバーに対して1つずつ表示されます。
現在WLS_BAM1 (移行可能)にターゲット指定されている1つ目のJMSファイル・ストアをクリックします。
選択したJMSサーバーの「設定」ページで、「ターゲット」タブをクリックします。
「ターゲット」ドロップダウン・メニューの値をWLS_BAM1 (移行可能)からWLS_BAM1に変更します。
「保存」をクリックします。
WLS_BAM1 (移行可能)にターゲット指定されている残りのUMS JMSサーバーに対し、手順7から10を繰り返します。
「変更のアクティブ化」をクリックします。
注意: 自動サービス移行が発生し、指定されたOracle BAMサービスが別の管理対象サーバーに自動的に移行された場合は、元の管理対象サーバーがオンラインに復帰し再びクラスタに参加した後も、それらのサービスはフェイルオーバー・サーバーにターゲット指定されたままです。 手動で、それらのサービスを元のサーバーにフェイルバックすることをお薦めします。詳細は、『Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』の自動サービス移行後のOracle BAMサービスのフェイルバックに関する項を参照してください。 |