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Oracle® Fusion Middleware Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成
12c (12.1.3)
E56221-02
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1 Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールのプランニング

この章では、Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールの準備について説明します。

製品インストールやドメイン構成の途中または後で問題が発生しないよう、十分に確認する必要がある様々なトピックを扱います。

この章の内容は次のとおりです。

1.1 このドキュメントの使用

この項には次のトピックが含まれます:

1.1.1 標準インストール・トポロジの最初の使用

ここでは、Oracle Fusion Middleware Infrastructureの標準インストール・トポロジの作成について説明します(図1-1)。このトポロジを高可用性を備えたセキュアなトポロジに拡張し、本番システムに適したものにすることができます。

標準インストール・トポロジはこの製品のトポロジ例であり、このトポロジのみがサポートされるわけではありません。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の標準インストール・トポロジの理解に関する項を参照してください。

1.1.2 このドキュメントを使用した既存のドメインの拡張

このドキュメントでは新規にドメインを作成する手順について説明していますが、同じ手順を使用して既存のドメインを拡張することができます。その場合は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の同じドメインでの複数製品のインストールに関する項にある重要な情報を参照してください。

新規ドメインを作成する場合でも、手順に示された内容と要件が合わないときは、適切な内容を選択していることを確認し、その他の詳細について説明されているドキュメントを参照してください。

1.1.3 アップグレード・シナリオでのこのドキュメントの使用

アップグレードの過程でOracle Fusion Middleware Infrastructureをインストールする場合は、このドキュメントの手順に従ってソフトウェアをインストールしますが、「構成ウィザード」を実行したWebLogicドメインの作成は行わないでください。

ソフトウェアをインストールした後は、『Oracle WebLogic Serverのアップグレード』を参照してください。

1.1.4 開発環境のインストールについて

このガイドでは、Oracle Fusion Middleware Infrastructureの配布を使用して、本番環境の出発点として、標準インストール・トポロジをインストールおよび構成する方法を説明します。

Oracle Fusion Middleware Infrastructureの開発環境をインストールするには、Oracle JDeveloperのダウンロードおよびインストールをお薦めします(これは統合開発環境(IDE)であり、JavaおよびOracle Application Development (Oracle ADF)アプリケーションを開発するための設計時ソフトウェアによって事前構成されています)。

Oracle JDeveloperを使用すれば、統合されたOracle WebLogic Serverを使用して、JDeveloper内からアプリケーションをテストできます。

または、このガイドに従って、Oracle Fusion Middleware Infrastructureドメインを構成し、JavaおよびOracle ADFアプリケーションのランタイム環境として使用できます。この場合は、JDeveloperからインフラストラクチャ・ドメインに、直接アプリケーションをデプロイできます。

詳細は、「Oracle JDeveloperのインストール」を参照してください。

1.2 Oracle Fusion Middleware Infrastructureの標準インストール・トポロジの理解

図1-1は、Oracle Fusion Middleware Infrastructureの標準インストール・トポロジを示しています。

図1-1 Oracle Fusion Middleware Infrastructureの標準インストール・トポロジ

図1-1の説明が続きます
「図1-1 Oracle Fusion Middleware Infrastructureの標準インストール・トポロジ」の説明

このトポロジは、2台の管理対象サーバーを含む1つのクラスタと管理サーバーが1台の標準的なWebLogic Serverドメインを示しています。管理対象サーバーには、Oracle ADFアプリケーションのデプロイと管理に必要なライブラリと追加ソフトウェアがインストールされ、使用可能になっています。このドメインは単一のホストに構成され、(必要なFusion Middlewareスキーマがインストールされた)サポートされているデータベースを必要とします。


注意:

12c (12.1.3)では、動作保証されたOracleデータベースのみがOracle Fusion Middleware Infrastructure標準インストール・トポロジに使用できます。Oracle Platform Security Services (OPSS)スキーマは、このリリース向けのサードパーティ・データベースでサポートされていません。

また、このデータベースはインフラストラクチャ・データベースであり、Fusion Middleware製品からアクセスされます。ご使用の環境にデプロイされたアプリケーションが使用する内部アプリケーション・データベースとは混同しないでください。例については、Oracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成ページで、ご使用のリリース向けの動作保証情報のドキュメントにある「Additional DB」タブを参照してください。


また、この標準インストール・トポロジは、他のドキュメントの出発点としても使用されます(たとえば、『Oracle Fusion Middleware Oracle HTTP Serverのインストールと構成』では、このドメインにOracle HTTP Serverを含めるように拡張し、『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』では、そのOracle HTTP ServerとInfrastructureが、高可用性のための標準インストール・トポロジを構成するための出発点として使用されます)。高可用性に関するドキュメントのロードマップと関連トポロジの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の本番環境のプランニングに関する項を参照してください。

このトポロジの図にあるすべての要素については、表1-1に説明があります。

表1-1 Oracle Fusion Middleware Infrastructureの標準インストール・トポロジの要素の説明

要素 説明と追加ドキュメントへのリンク

APPHOST

アプリケーション層をホストしているマシンを示す、Oracleドキュメントで使用される標準用語。

DBHOST

データベースをホストしているマシンを示す、Oracleドキュメントで使用される標準用語。

WebLogicドメイン

論理的に関連するJavaコンポーネントのグループ(ここでは管理サーバー、管理対象サーバーおよびその他の関連するソフトウェアコンポーネント)。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解』のOracle WebLogic Serverドメインの概要に関する項を参照してください。

管理サーバー

ドメインの構成オブジェクトをメンテナンスし、管理対象サーバーへの構成変更を分散させる、ドメインの中央制御エンティティ。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解』の管理サーバーの概要に関する項を参照してください。

Enterprise Manager

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control。ドメインを管理するために使用する主要ツール。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解』のOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlに関する項を参照してください。

クラスタ

同時に稼働し連携する、複数のWebLogic Serverインスタンスの集合。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解』の管理対象サーバーと管理対象サーバー・クラスタの理解に関する項を参照してください。

マシン

1つまたは複数のWebLogic Serverインスタンス(サーバー)をホストするコンピュータを論理的に表現するもの。マシンは、ノード・マネージャを使用して管理対象サーバーを起動または停止するためにWebLogicの管理対象サーバーとノード・マネージャを論理的に結び付けるものでもあり、管理対象サーバーはマシンに関連付けされている必要があります。

管理対象サーバー

アプリケーション、アプリケーション・コンポーネント、Webサービスおよび関連リソースをホストします。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解』の管理対象サーバーと管理対象サーバー・クラスタの理解に関する項を参照してください。

インフラストラクチャ

次のものを含むサービスの集合:

  • Metadata Repository (MDS)

    これにはOracle Application Developer Frameworkなどの、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントのメタデータが含まれます。

    詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解』のメタデータ・リポジトリの概要に関する項を参照してください。

  • Oracle Application Developer Framework (Oracle ADF)

  • Oracle Web Services Manager (OWSM)


このトポロジへの必要な手順を記載したロードマップを第1.3項に示します。

1.3 標準インストール・トポロジのインストールと構成のロードマップ

ここでは、Fusion Middleware Infrastructureの標準トポロジをインストールして構成するために必要なすべての手順を示します。手順の中で、このトポロジを変更したものを作成する必要がある場合に参照できる補足情報の参照先も示します。

表1-2に、トポロジをインストールして構成するために必要な手順を示します。

表1-2 Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストール・ロードマップ

タスク 説明 ドキュメント

システム環境を確認します

インストールの前に、最小限のシステム要件およびネットワーク要件を満たしていることを確認します。

第1.4項を参照。

適切な配布を入手します

このガイドで説明するトポロジを作成するため、Oracle Fusion Middleware Infrastructureの配布を入手します。

第1.5項を参照。

インストール・ディレクトリを決めます

作成する必要があるディレクトリが作成されているか、またはインストーラからアクセスでき、最小要件を満たすシステムに存在していることを確認します。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解』の「Oracle Fusion Middlewareの主要ディレクトリとは」を参照してください。

ソフトウェアをインストールします

インストール・プログラムを実行してソフトウェアをインストールします。これによってソフトウェアがシステムにコピーされ、Oracleホーム・ディレクトリが作成されます。

第2章を参照。

WebLogicドメインを作成します

構成ウィザードを使用してWebLogicドメインの作成および構成を行います。

第3章を参照。

高可用性のドメインのための管理および準備を行います

ドメインを管理するための追加のツールおよびリソースを確認し、高可用性のドメインを構成します。

第4章を参照。


1.4 システム環境の検証ロードマップ

この項(表1-3)では、インストールおよび構成を開始する前に目を通して理解しておく必要がある重要な情報を示します。ここでは、Oracle Fusion Middleware Infrastructureをインストールおよび構成するために、ご使用の環境が適切に準備されていることを確認するための重要なタスクおよび判断項目を示します。

表1-3 システム環境の検証ロードマップ

タスク 説明 ドキュメント

動作保証要件およびシステム要件を確認します。

Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールおよび構成について、ご使用のオペレーティング・システムが動作保証され適切に構成されることを確認します。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の動作保証とシステム要件の確認に関する項を参照してください。

正しいインストール・ユーザーを指定します。

インストール・ユーザーが、ソフトウェアをインストールおよび構成するための適切な権限を持っていることを確認します。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』のインストール・ユーザーの選択に関する項を参照してください。

システムでインストールおよび構成のディレクトリを選択します。

推奨ディレクトリ構造に従って、インストールおよび構成に必要なディレクトリが作成できることを確認します。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』のインストールおよび構成のためのディレクトリの選択に関する項を参照してください。

動作保証されたJDKをインストールします。

配布のインストール・プログラムは、ご使用のシステムで動作保証されたJDKを必要とします。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』のJDKのインストールに関する項を参照してください。

Oracle Databaseをインストールおよび構成します。

WebLogicドメインを構成するには、Oracle Fusion Middleware Infrastructureに必要なスキーマが正しく構成された、動作保証されているデータベースへのアクセス権が必要です。

12c (12.1.3)では、動作保証されたOracle Databaseのみが使用できます。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の動作保証されたデータベースのインストールおよび構成に関する項を参照してください。


1.5 Oracle Fusion Middleware Infrastructureの配布の理解と入手

Oracle Fusion Middlewareソフトウェアの入手方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の製品の配布の理解と入手に関する項を参照してください。

開発または評価のためにOracle Fusion Middleware Infrastructureソフトウェアをダウンロードするには、Oracle Technology Network (OTN)の次の場所を参照してください。

http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/adf/downloads/index.html

Oracle Fusion Middleware製品の場所およびダウンロードの詳細は、OTNのOracle Fusion Middlewareのダウンロード、インストールおよび構成のREADMEファイルを参照してください。


注意:

製品の配布を入手しインストーラを実行する前に、動作保証されたJDKがすでにシステムにインストールされていることを確認してください。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』のJDKのインストールに関する項を参照してください。


Oracle Fusion Middleware Infrastructureを入手するには、次の手順を実行します。

  1. http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/adf/downloads/index.htmlにアクセスします。Oracle ADFのダウンロード・セクションで、Application Development Runtimeのフィールドから12.1.3.0を選択します。「Download File」をクリックします。

  2. ファイルfmw_12.1.3.0.0_infrastructure_Disk1_1of1.zipをダウンロードするかどうかをたずねられたら、このファイルをダウンロードします。

  3. この.zipファイルを解凍します。解凍した中にfmw_12.1.3.0.0_infrastructure.jarというファイルがあり、これは製品のインストーラを起動してシステムにソフトウェアをインストールするために使用されます(『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成』のOracle Fusion Middleware Infrastructureソフトウェアのインストールに関する項を参照)。

1.6 Oracle User Messaging Service (UMS)のインストールについて

Oracle User Messaging Serviceは、ユーザーとデプロイされたアプリケーション間での双方向通信を可能にするソフトウェア技術です。詳細は、『Oracle User Messaging Serviceの管理』のOracle User Messaging Serviceの概要に関する項を参照してください。

UMSは、Oracle Fusion Middleware Infrastructureの配布の一部として配布されます。Oracle Fusion Middleware Infrastructureの標準インストール・トポロジの一部としてインストールされます。

UMSランタイム・コンポーネントは、Oracle Fusion Middleware構成ウィザード・テンプレートおよびOracle Fusion Middlewareスキーマで構成されています(Oracle Fusion Middlewareスキーマは、リポジトリ作成ユーティリティを使用して、サポートされているデータベースにインストールされます)。

開発目的には、Oracle JDeveloper 12cをインストールおよび使用することで、UMS機能を利用してアプリケーションを開発できます。詳細は、「Oracle JDeveloperのインストール」を参照してください。