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Oracle® Fusion Middleware Oracle Fusion Middleware Infrastructureへのアップグレード
12c (12.1.3)
E56224-02
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1 Oracle Fusion Middleware Infrastructureアップグレードの準備

この章では、アップグレードの準備のために実行する必要がある手順のサマリーについて説明します。

この章の内容は次のとおりです。

1.1 Infrastructureアップグレードの開始ポイントについての理解

サポートされている次の開始ポイントから、Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12c (12.1.3)にアップグレードできます。

このガイドのアップグレード手順では、既存のApplication Server 11gドメインおよびそのドメインのOracle Fusion Middlewareコンポーネント構成をOracle Fusion Middleware Infrastructure 12.1.3にアップグレードする方法を重点的に説明します。


注意:

このガイドでは、既存のApplication Developer 11gドメインと関連付けられるように構成されたインストール済のOracle HTTP Serverインスタンスをアップグレードするための手順も示しています。

スタンドアロンOracle HTTP Server 11gのアップグレードの詳細は、『Oracle Fusion MiddlewareスタンドアロンOracle HTTP Serverのアップグレード』を参照してください。


詳細は、次のトピックを参照してください。

1.1.1 Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12cについて

Oracle Fusion Middleware 12c (12.1.3)リリースの一部として使用可能なOracle Fusion Middleware Infrastructureディストリビューションは、11gのOracle WebLogic ServerおよびApplication Developerインストーラで用意されているものと同様の、一連のテクノロジおよびコンポーネントを備えています。

Oracle Fusion Middleware Infrastructureの詳細は、『Oracle Fusion Middleware相互運用性および互換性の理解』のOracle Application Server Infrastructure 12cに関する項を参照してください。

1.1.2 Application Developer 11gとInfrastructure 12cの重要な違い

Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12cは11g Application Developerインストールと似ていますが、次の違いがあります。

1.1.2.1 Infrastructure 12cにはOracle WebLogic Serverが含まれる

Application Developer 11gインストールには個別の2つのインストールが必要でした(Oracle WebLogic Serverと、その後、Oracle JRFライブラリとコンポーネントを追加するためのApplication Developer)。Oracle Fusion Middleware 12cでは、フレッシュ・インストールにはOracle WebLogic Serverと必要なJava Required Filesテクノロジの両方が含まれるOracle Fusion Middleware Infrastructureディストリビューションのみが必要です。

アップグレード手順では、新しいOracle Fusion Middleware 12cドメインの構成は必要ありません。かわりに、再構成ウィザードを使用してドメインをアップグレードします。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのアップグレードのプランニング』のアップグレードおよび構成ツールの理解と入手に関する項を参照してください。

1.1.2.2 Infrastructure 12cは特定のデータベース・スキーマを必要とする

Application Developer 11gインストールと異なり、Infrastructure 12cインストールでは、サポートされているデータベースで一連の必須スキーマを作成する必要があります。特に、Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12c (12.1.3)ソフトウェアを構成する前に、12cのリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用して、必要なデータベース・スキーマを作成する必要があります。

Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12c (12.1.3)にアップグレードする前に、要件に応じて次のデータベース・スキーマを1つ以上インストールする必要があります。

  • サービス表(STB)スキーマ: すべてのOracle Fusion Middleware Infrastructure 12cインストールに必要な新しいスキーマです。このスキーマによって、コンポーネント間ワイヤリングと呼ばれる新しいOracle Fusion Middleware 12c機能が有効になります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』のコンポーネント間ワイヤリングに関する項を参照してください。12c (12.1.3)へのアップグレード前にこのスキーマをインストールする必要があります。

  • OPSSスキーマ: Oracle Platform Security Servicesにデータベースベースのポリシー・ストアを提供します。

    表1-1に、11gで使用されるポリシー・ストアの概要および12c (12.1.3)へのアップグレード方法を示します。

    表1-1 Oracle Fusion Middleware 11gポリシー・ストアのアップグレードの概要

    使用しているコンソール 次のアクションを実行 詳細

    11gのファイルベースのセキュリティ・ストア

    アップグレード前:

    1. 11g リポジトリ作成ユーティリティを使用して11g OPSSスキーマを作成します。

    2. ファイルベースのセキュリティ・ストアをデータベース・セキュリティ・ストアと再関連付けします。

    アップグレード時にOracle Fusion Middleware 12cアップグレード・アシスタントを使用して、OPSSスキーマを12c (12.1.3)にアップグレードします。

    11gのOracle Internet Directory (OID)ベースのポリシー・ストア

    • アップグレード前に12cリポジトリ作成ユーティリティを使用して、新しい12c OPSSスキーマを作成します。

    • アップグレード・アシスタントで、OPSSスキーマを選択します(アップグレード・アシスタントによってOIDベースのポリシー・ストアがアップグレードされます)。

    • ドメインの再構成中に12cスキーマを参照するためにのみ、12c OPSSデータベース・スキーマは必要です。ドメインでは、アップグレード後にOIDベースのポリシー・ストアが引き続き使用されます。

    データベースベースのポリシー・ストアおよびOPSSスキーマ

    アップグレード・アシスタントを使用して既存の11g OPSSスキーマをアップグレードした後、ドメインの再構成時にアップグレードした11gスキーマを参照します。


  • IAUスキーマ: OPSS監査機能に使用されます。

    11gで監査データ・ストアを使用しているかどうかおよび使用している監査データ・ストアのタイプに応じて、IAU 12c (12.1.3)スキーマの作成が必要な場合があります。詳細は、表1-2を参照してください。

    表1-2 Oracle Fusion Middleware 11g監査ストアのアップグレードの概要

    使用しているコンソール 次のアクションを実行 詳細

    11gのファイルベースの監査ストア

    • アップグレードの前に、新しい12c IAUスキーマを作成します。

    • スキーマの作成後にデータベース・ベースの監査データ・ストアを構成するには、次の作業を行います。

      - 作成した監査スキーマを参照するデータ・ソースの作成

      - データ・ソースを指し示す監査データ・ストアの構成


    データベースベースの監査ストアおよびIAU 11gスキーマ

    アップグレード・アシスタントを使用して既存の11g IAUスキーマをアップグレードした後、ドメインの再構成時にアップグレードした11gスキーマを参照します。



1.1.2.3 OIDベースのポリシー・ストアの使用

11gでOracle Internet Directory (OID)ベースのポリシー・ストアを使用している場合は、12cリポジトリ作成ユーティリティを使用して、新しい12c OPSSスキーマを作成します。アップグレード・アシスタントで、OPSSスキーマを選択します(アップグレード・アシスタントによってOIDベースのポリシー・ストアがアップグレードされます)。アップグレード前に、OIDベースのポリシー・ストアを再関連付けする必要はありません。


注意:

12c OPSSデータベース・スキーマが必要なのは、ドメインの再構成時に12cスキーマを参照するためのみです。ドメインでは、アップグレード後にOIDベースのポリシー・ストアが引き続き使用されます。


1.1.2.4 Infrastructure 12cドメインにOracle HTTP Serverを含めることができる

Oracle Fusion Middleware 11gでは、通常、Oracle HTTP Serverインスタンスは11g Middlewareホームとは別のOracleインスタンス・ディレクトリに構成されます。Oracle HTTP Server 11gインスタンスは、Oracle Process Manager and Notification Server (OPMN)管理ソフトウェアを使用して管理されます。必要に応じて、Oracle HTTP Server 11gインスタンスをWebLogicドメインと「関連付ける」こともできます。

Oracle Fusion Middleware 12cでは、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用して、Oracle HTTP ServerインスタンスをOracle WebLogic Serverドメインの一部として構成できます。Oracle Fusion Middleware Infrastructureドメインの一部として構成した場合、Oracle HTTP Serverインスタンスは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlとOracle Weblogic Scripting Tool (WLST)を使用して管理できます。Oracle Fusion Middleware 12cでは、ノード・マネージャ・エージェントが、OHSインスタンスへの管理リクエストの委任と実行を担当します。

Oracle Fusion Middleware 12cにおけるOracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントの構成および管理方法に関する変更点と、Oracle Fusion Middleware 12cにおけるその他の重要な変更点の詳細は、第1.4項を参照してください。

1.2 セキュリティの12.1.3へのアップグレード

OPSSセキュリティ・ストアをアップグレードする前に、アップグレードに失敗した場合にリカバリできるようバックアップを作成してください。セキュリティ・ストアのバックアップの詳細は、「OPSSセキュリティ・ストアのバックアップとリカバリ」を参照してください。

アップグレード手順は、アップグレードされるセキュリティ・ストアのタイプに応じて異なります。アップグレード可能なセキュリティ・ストアは、ファイルベース、OIDベースまたはDBベースです。手順は、元の監査データ・ストアのタイプ(ファイルベースまたはDBベース)に応じて異なります。

1.3 標準アップグレード・トポロジの理解

Oracle Fusion Middleware Application Developer 11gソフトウェアを使用して、アプリケーション、組織およびアプリケーション・ユーザーのニーズに応じた様々な本番トポロジを作成できます。

そのため、考えられるすべてのApplication Developer 11gインストールに対して正確なアップグレード手順を示すことは困難です。この問題を解決するために、このアップグレード・ドキュメントでは、2つの一般的なApplication Developer構成をアップグレードする詳細な手順を説明しています。これらの一般的なトポロジを、Oracle Fusion Middleware 12cの標準アップグレード・トポロジと呼びます。

このガイドでは、具体的には、Oracle JRFとOracle ADFアプリケーションのデプロイメントをサポートするように構成された2つの管理対象サーバーのクラスタが含まれるドメインを構成するために、Oracle WebLogic ServerとApplication Developer 11gソフトウェアを使用したと想定しています。

実際のトポロジは異なる場合がありますが、ここで説明するトポロジを、他の同様のApplication Developerトポロジをアップグレードする際の参考にしてください。

このガイドでは、2つの特定のアップグレード・トポロジをアップグレードする方法について順を追って説明しています。

1.3.1 Fusion Middleware Infrastructureの標準アップグレード・トポロジ

図1-1に、Oracle Fusion Middleware 11g Application Developerの標準アップグレード・トポロジと、このガイドのアップグレード手順実行後のOracle Fusion Middleware 12c Infrastructureトポロジを示します。

図1-1 Infrastructureアップグレード・トポロジ

図1-1の説明が続きます
「図1-1 Infrastructureアップグレード・トポロジ」の説明

このトポロジ図のすべての要素を表1-3に示します。

表1-3 Infrastructureの標準アップグレード・トポロジの要素の説明

要素 説明と追加ドキュメントへのリンク

11g Application Developerトポロジ

これは図1-1の左側のラベルです。これは、Oracle Fusion Middleware 11g Application Developerインストーラを使用して作成された一般的な単一ホスト・トポロジを示します。

これは、2つの管理対象サーバーのクラスタと管理サーバーが含まれる単一ドメインで構成されます。また、スキーマとともにオプションのファイルベースのストアまたはデータベースが存在します。

このドキュメントでは、このトポロジを、Oracle Fusion Middleware 12c Infrastructureディストリビューションを使用して作成した同等のトポロジにアップグレードする方法について順を追って説明します。

12c Infrastructureの標準インストール・トポロジ

これは図の右側のラベルです。これは、Oracle Fusion Middleware 12c Infrastructureディストリビューションを使用して作成された一般的な単一ホスト・トポロジを示します。

Application Developer 11gトポロジと同様に、これも、2つの管理対象サーバーのクラスタと管理サーバーが含まれる単一ドメインで構成されます。

APPHOST

アプリケーション層をホストしているマシンを指す、Oracleドキュメントで使用される標準的な用語。

DBHOST

データベースをホストしているマシンを指す、Oracleドキュメントで使用される標準的な用語。

Application Developer 11gではデータベースは任意でしたが、Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12cではデータベースが必要であることに注意してください。詳細は、1.1.2.2項を参照してください。

ファイルベースのストア

XMLのファイルベースのセキュリティ・ストア11gでは、ファイルベースのセキュリティ・ストアまたはデータベースベースのセキュリティ・ストアを使用できました。

ただし、12cではファイルベースのストアは非推奨で、サポートされているデータベースでOracle Platform Security Services (OPSS)スキーマを使用する必要があります。

スキーマがあるデータベース

リポジトリ作成ユーティリティを使用してOracle Fusion Middlewareスキーマが作成された、サポートされているデータベースを表します。

WebLogicドメイン

論理的に関連付けられたJavaコンポーネント(この場合は、管理サーバー、管理対象サーバーおよびその他の関連ソフトウェア・コンポーネント)のグループ。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解』のOracle WebLogic Serverドメインの概要に関する項を参照してください。

管理サーバー

ドメインの構成オブジェクトを保持し、構成内の変更を管理対象サーバーに配布する、ドメインの集中管理エンティティ。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解』の管理サーバーの概要に関する項を参照してください。

Enterprise Manager

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control。これは、ドメインの管理に使用できるメイン・ツールです。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解』のOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlに関する項を参照してください。

クラスタ

同時に稼働し、相互に作用する複数のWebLogic Serverインスタンスのコレクション。

詳細は、Oracle Fusion MiddlewareのOracle Fusion Middlewareの理解に関するマニュアルの管理対象サーバーと管理対象サーバー・クラスタの理解の説明を参照してください。

マシン

1つまたは複数のWebLogic Serverインスタンス(サーバー)をホストするコンピュータの論理的な表現。マシンはまた、ノード・マネージャとともに管理対象サーバーを起動または停止するために、WebLogic管理対象サーバーとノード・マネージャ間を論理的に結び付けており、管理対象サーバーをマシンに関連付ける必要があります。

管理対象サーバー

アプリケーション、アプリケーション・コンポーネント、Webサービスおよび関連リソースのホスト。

詳細は、Oracle Fusion MiddlewareのOracle Fusion Middlewareの理解に関するマニュアルの管理対象サーバーと管理対象サーバー・クラスタの理解の説明を参照してください。

Oracle JRF

Oracle JRF (Java Required Files)は、Oracleビジネス・アプリケーションおよびアプリケーション・フレームワークに共通の機能を提供するコンポーネントのうち、Oracle WebLogic Serverと同時にインストールされないコンポーネントで構成されています。

JRFには、共通の場所にデプロイされる、いくつかの個別に開発されたライブラリおよびアプリケーションが含まれています。Java Required Filesに属すると見なされるコンポーネントには、Oracle Application Development Frameworkの共有ライブラリやODLロギング・ハンドラなどがあります。

インフラストラクチャ

次のものを含むサービスのコレクションを表すOracle Fusion Middleware 12cの用語(Oracle JRFと同様)。

  • メタデータ・リポジトリ(MDS)

    これには、Oracle Application Developer FrameworkなどのOracle Fusion Middlewareコンポーネントのメタデータが含まれます。

    詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解』のメタデータ・リポジトリの概要に関する項を参照してください。

  • Oracle Application Developer Framework (ADF)

  • Oracle Web Services Manager (OWSM)


Application Developer 11gトポロジは、第1.1.2項「Application Developer 11gとInfrastructure 12cの重要な違い」で説明する違いを除き、Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12cトポロジと同様です。

1.3.2 Oracle HTTP Serverを含むFusion Middleware Infrastructureの標準アップグレード・トポロジ

図1-2、Oracle HTTP Serverを含むOracle Fusion Middleware 11g Application Developerの標準アップグレード・トポロジと、このガイドのアップグレード手順実行後のOracle Fusion Middleware 12c Infrastructureトポロジを示します。

図1-2 Oracle HTTP Serverを含むInfrastructureの標準アップグレード・トポロジ

図1-2の説明が続きます
「図1-2 Oracle HTTP Serverを含むInfrastructureの標準アップグレード・トポロジ」の説明

このトポロジ図の大部分の要素を表1-3に示します。

追加要素と図1-1とは異なるものを表1-4に示します。

表1-4 Oracle HTTP Serverを含むInfrastructureの標準アップグレード・トポロジの要素の説明

要素 説明と追加ドキュメントへのリンク

Oracle HTTP Serverを含む11g Application Developerトポロジ

これは図1-2の左側のラベルです。これは、Oracle Fusion Middleware 11g Application Developerインストーラを使用して作成された一般的な単一ホスト・トポロジを示します。

これは、2つの管理対象サーバーのクラスタと管理サーバーが含まれる単一ドメインで構成されます。また、スキーマとともにオプションのファイルベースのストアまたはデータベースが存在します。

図1-2には、11gドメインの一部としてのOracle HTTP Serverインスタンスも示します。

このドキュメントでは、このトポロジを、Oracle Fusion Middleware 12c Infrastructureディストリビューションを使用して作成した同等のトポロジにアップグレードする方法について順を追って説明します。

Oracle HTTP Serverを含む12c Infrastructureの標準インストール・トポロジ

これは図の右側のラベルです。これは、Oracle Fusion Middleware 12c Infrastructureディストリビューションを使用して作成された一般的な単一ホスト・トポロジを示します。

Application Developer 11gトポロジと同様に、これも、2つの管理対象サーバーのクラスタと管理サーバーが含まれる単一ドメインで構成されます。

図1-2には、12cドメインの一部としてのOracle HTTP Serverインスタンスも示します。

「ドメインに関連付けられた」Oracle HTTP Server

Oracle WebLogic Serverドメインに「関連付ける」ように構成されているOracle HTTP Server 11gインスタンス。Oracle Fusion Middleware 11gでは、Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネント・インスタンスは、Oracle Universal Installerベースの構成ウィザードで構成され、Oracle Process Manager and Notification Serverを使用して管理されます。

Oracle HTTP Server


図の左側のOracle HTTP Server 11gインスタンスと異なり、12cトポロジに示すOracle HTTP Server 12cインスタンスは、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用してドメインの一部として構成されます。これは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control、Oracle Weblogic Scripting Tool (WLST)およびOracle WebLogic Serverノード・マネージャ・ソフトウェアを使用して管理されます。


Oracle Fusion Middleware 12c Oracle WebLogic ServerドメインでOracle HTTP Serverインスタンスが作成および管理される方法が変更されていることに注意してください。詳細は、第1.1.2.4項「Infrastructure 12cドメインにOracle HTTP Serverを含めることができる」を参照してください。

1.4 Oracle Fusion Middleware 12cの追加新機能の理解

Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12cへのアップグレードを開始する前に、Oracle Fusion Middleware 12cで利用可能な新機能と変更点を確認してください。特に、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解』の次の項を参照してください。

1.5 Oracle Fusion Middleware Infrastructureへのアップグレードのフロー・チャートおよびタスク・ロードマップ

次の項では、Oracle Fusion Middlewareの標準アップグレード・トポロジをアップグレードする手順の概要について説明します。

1.5.1 Infrastructure標準アップグレード・トポロジのアップグレードのフロー・チャート

図1-3に、標準Infrastructureアップグレードに関連する手順の概要を示します。

図1-3 Infrastructureのアップグレード手順のフロー・チャート

図1-3については周囲のテキストで説明しています。

1.5.2 Infrastructure標準アップグレード・トポロジのアップグレードのタスク・ロードマップ

表1-5に、Infrastructure 12.1.3にアップグレードするために実行する必要があるタスクを示します。

表1-5 Oracle Fusion Middleware Infrastructureアップグレード・ロードマップ

タスク 説明 詳細

新しい12cの概念を確認し、一般的なアップグレード・タスクを実行します。

アップグレードを計画する前に、12cの概念と一般的なアップグレード・タスクを確認する必要があります。

Oracle Fusion Middlewareのアップグレードのプランニング

第1.1項「Infrastructureアップグレードの開始ポイントについての理解」

第1.3項「標準アップグレード・トポロジの理解」

既存の11g環境の完全バックアップを実行します。

アップグレード処理によって既存のドメイン・ディレクトリが再構成されるため、バックアップは重要です。

第2.1項「既存のOracle Fusion Middleware 11g環境のバックアップ」


11gのリポジトリ作成ユーティリティの実行による11g OPSSおよびIAUスキーマの作成

11g Application Developer環境でファイルベースのセキュリティ・ストアを使用している場合のみ、この手順が必要です。

第2.4項「アップグレード前のファイルベースのセキュリティ・ストアの再関連付け」

11gのファイルベースのポリシー・ストアを11gのデータベースベースのリポジトリと再関連付けします

11g Application Developer環境でファイルベースのセキュリティ・ストアまたは監査ストアを使用している場合のみ、この手順が必要です。

OIDベースのストアを使用している場合は、「OIDベースのポリシー・ストアの使用方法」を参照してください。

第2.4項「アップグレード前のファイルベースのセキュリティ・ストアの再関連付け」

新しいOracleホームにInfrastructure 12.1.3をインストールします。

Oracle Fusion Middleware Application Developer 11gをインストールしたホストの新しいOracleホームに、Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12cをインストールします。

ドメインに関連付けられたOracle HTTP Serverインスタンスが11g環境に含まれる場合、Infrastructureと同じOracleホームにOracle HTTP Server 12cをインストールします。

第2.8項「APPHOSTへのOracle Fusion Middleware Infrastructure 12.1.3のインストール」

第2.9項「APPHOSTへのOracle HTTP Server 12.1.3のインストール」

11g環境を停止します。

管理サーバーとすべての管理対象サーバーを停止します。

第2.10項「サーバーとプロセスの停止」

アップグレード・アシスタントを実行してデータベース・スキーマをアップグレードします。

アップグレード・アシスタントを実行して、既存の11gスキーマを12cにアップグレードします。

第2.13項「アップグレード・アシスタントを使用した11gスキーマのアップグレード」

リポジトリ作成ユーティリティを実行して12cスキーマを作成します。(11gから12cへのアップグレードのみ。)

Oracle Fusion Middleware 11gと異なり、サポートされているデータベースに必要なスキーマをインストールしないと、Oracle Fusion Middleware 12cドメインを構成することはできません。

第2.12項「アップグレード前の必要な12.1.3スキーマの作成」

11gドメインを再構成するために再構成ウィザードを実行し、必要に応じてノード・マネージャを実行します。

11gスキーマのアップグレード後に、再構成ウィザードを実行して、既存の11gドメインを再構成し、ノード・マネージャを実行する必要があります。

第2.14項「再構成ウィザードを使用したドメインの再構成」

アップグレード・アシスタントを実行してドメイン構成をアップグレードします。

アップグレード・アシスタントを使用して、WebLogicコンポーネント構成をアップグレードします。

第2.15項「アップグレード・アシスタントを使用したドメイン・コンポーネント構成のアップグレード」

必要なアップグレード後のタスクを実行します。

アップグレードとデプロイ済のアプリケーションの検証など、必要なアップグレード後のタスクを実行します。

第4章「アップグレード後に実行するタスク」



1.6 Oracle HTTP Serverのアップグレードについて

このガイドでは、Oracle WebLogic Serverドメインに「関連付けられる」ように構成されていたOracle HTTP Server 11gインスタンスをアップグレードする方法について説明します。このアップグレードは、Oracle HTTP Serverが関連付けられているドメインのアップグレード時に実行されます。

スタンドアロンOracle HTTP Serverインスタンス(11gドメインに関連付けられていないもの)をアップグレードするには、『Oracle Fusion MiddlewareスタンドアロンOracle HTTP Serverのアップグレード 』を参照してください。

1.7 Oracle JDeveloper 12cを使用したカスタム・アプリケーションのアップグレード

カスタム・アプリケーションをOracle Fusion Middleware Application Developer 11gドメインにデプロイしていた場合、アップグレード手順の実行後、アプリケーションのデプロイメントはOracle Fusion Middleware 11gでの場合と同様に機能します。

ただし、新しいOracle Application Development Framework (Oracle ADF) 12c (12.1.3)の機能を利用する場合は、Oracle JDeveloper 12c (12.1.3)をダウンロードしてインストールします。詳細は、『Oracle Jdeveloperのインストール』を参照してください。

Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12cへのアップグレードの準備のために11gアプリケーションをテストするには、既存のOracle JDeveloper 11gプロジェクトをOracle JDeveloper 12c (12.1.3)で開きます。Oracle JDeveloperによってプロジェクトが12c (12.1.3)に移行されます。その後、Oracle JDeveloper内から利用可能な埋込みアプリケーション・サーバーで、アプリケーションをテストできます。Oracle JDeveloper 12c (12.1.3)でアプリケーションを確認して必要に応じて変更した後、Application Developer 11gドメインをOracle Fusion Middleware Infrastructure 12c (12.1.3)にアップグレードして、アプリケーションを再デプロイします。

アプリケーションの移行の詳細は、『Oracle Jdeveloperのインストール』の以前のバージョンからOracle JDeveloper 12.1.3への移行に関する項を参照してください。