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Oracle® Fusion Middleware Oracle Enterprise Data Qualityのインストールと構成
12c (12.1.3)
E59397-02
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2 必要な外部ソフトウェア・コンポーネントのインストール

この章では、EDQをサポートするソフトウェア・コンポーネントのインストール方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。


注意:

これらのコンポーネントは、EDQをインストールする前にインストールする必要があります。


2.1 手順の前提条件

この項の手順を実行する前に、1項「Enterprise Data Qualityのインストールの計画」の要件を最初に読んで対応する必要があります。

2.2 EDQをサポートするJava Development Kitのインストール

EDQおよびアプリケーション・サーバーは両方ともJava Development Kit (JDK)に依存しています。JDKでは、Javaアプリケーションのコンパイルおよびデバッグを行うためのJavaランタイム環境(JRE)およびツールが提供されます。

次の表を使用して、適切なJDKを識別し、EDQをインストールしているプラットフォームにインストールします。

プラットフォーム 使用するJDK

AIX

IBM JDK。これはAIXでサポートされるJDKのみです。

HP-UX

HP JDK

Solaris

Oracle JDK

Linux

Oracle JDK

Windows

Oracle JDK


プラットフォームごとのサポートされるJDKのバージョンについては、次に示すOracle Fusion Middleware動作保証マトリックスを参照してください。

http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html

次の場所で提供されている手順を使用して、適切なJDKをダウンロードしてインストールします

http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html


注意:

Solarisシステムでは、Javaアプリケーションを実行するために32ビットと64ビットの両方のJDKをインストールする必要があります。


JDKをインストールしたディレクトリを書き留めておきます。アプリケーション・サーバーのインストール中にこのディレクトリを指定する必要があります。このディレクトリへのパスを、このドキュメントではJDK_HOMEディレクトリと示します。たとえば、JDK_HOMEは次のいずれかになる可能性があります。

LinuxおよびUNIXの場合

/opt/jdk1.7.0_45

Windowsの場合

C:\Program Files\Java\jdk1.7.0_45

注意:

デフォルトのインストール・ディレクトリC:\Program Files\Java\jdk1.7.0_45のように、JDK_HOMEディレクトリに空白が含まれている場合は、C:\Progra~1\Java\jdk1.7.0_45のように、JAVA_HOME環境変数をディレクトリのWindows短縮名に設定する必要があります。


2.3 EDQをサポートするアプリケーション・サーバーのインストール

次のアプリケーション・サーバーのいずれかを選択してダウンロードします。


注意:

選択したアプリケーション・サーバーにより使用できるデータベースが決まります。Oracle WebLogic Serverでは、Oracle Databaseを使用し、Oracle Fusion Middleware環境にEDQをインストールする必要があります。Apache Tomcatでは、Oracle DatabaseまたはPostgreSQL Databaseのどちらも使用でき、スタンドアロン・アプリケーションとしてEDQをインストールできます。


2.3.1 Oracle WebLogic Serverのインストール

このリリースでEDQによりサポートされるWebLogic Serverのバージョンを表示するには、次に示すOracle Fusion Middleware動作保証マトリックスを参照してください。

http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html

Oracle WebLogic Serverのダウンロードとインストールについては、『Oracle WebLogic ServerおよびCoherenceのインストールと構成』を参照してください。


注意:

一般的なWebLogic ServerおよびCoherenceインストーラを使用します。無料のWebLogic Serverディストリビューションを開発者に使用しないでください。このインストーラにはEDQに必要なすべてのファイルが含まれていません。


WebLogic Serverインストールへのディレクトリ・パスを、このドキュメントではWLS_HOMEディレクトリと示します。

2.3.2 Apache Tomcatのインストール

このリリースでEDQによりサポートされるTomcatのバージョンを表示するには、次に示すOracle Fusion Middleware動作保証マトリックスを参照してください。

http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html

Apache Tomcatをダウンロードおよびインストールするには、次に示すApache Software Foundation Server Webサイトに移動します。

http://tomcat.apache.org

Tomcatのインストール後に、次のタスクを実行します。

  1. 2.2項「EDQをサポートするJava Development Kitのインストール」でインストールしたJava Development Kit (JDK)を使用してTomcatを構成します。次のいずれかを実行できます。

    • /etc/sysconfig/tomcat7.confファイルにJDK実行可能ファイルへのパスを設定します。例:

      JAVA_HOME="/opt/java/jdk1.7.0_45" 
      
    • JDKパスをローカルのsetenv.shファイルに追加します。

  2. (推奨)Tomcatがサービスとして起動するように構成します。

  3. Tomcatを実行するオペレーティング・システム・ユーザーを作成します。このユーザーはEDQインストールおよび構成ディレクトリを所有する必要があります。このアカウントを使用して、EDQドメインを管理し、EDQアプリケーションにログインします。EDQディレクトリの詳細は、1.4.2項「EDQディレクトリ要件」を参照してください。

2.4 EDQをサポートするデータベースのインストール

この項には、EDQリポジトリを含むデータベースのインストールおよび構成に特有の情報が含まれます。

サポートしているデータベースのバージョンを表示するには、次の場所を参照します。

http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html


注意:

4項「Oracle WebLogic Serverを使用したEnterprise Data Qualityの構成」または5項「Apache Tomcatを使用したEnterprise Data Qualityの構成」(選択したアプリケーション・サーバーによる)でEDQを構成する時に、2つのスキーマおよび2人のユーザーをこのデータベースに作成します。


2.4.1 EDQをサポートするOracle Databaseのインストール

サポートされるOracle Database製品およびインストール手順は、次に示すOracle DatabaseのWebサイトからダウンロードできます。

http://www.oracle.com

2.4.1.1 EDQをサポートするOracle Databaseの構成

次の構成要素は、EDQとともに使用するOracleデータベースをインストールまたは構成するときに、必須または推奨されます。

必須:

  • 「データベースの作成と構成」インストール・オプションを選択します。

  • データベースをUnicode文字セットを使用するように構成して、EDQが最も幅広い文字セットでデータを取得して処理できるようにします。詳細は、『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』のUnicodeでの多言語データベースのサポートに関する項を参照してください。

  • EDQではデータベースにデータベース管理者(DBA)ユーザー・アカウントが必要です。このデータベース・アカウントは、インストールおよび構成プロセス中に、EDQに固有のデータベース・アカウントおよびオブジェクトを作成するために使用します。

推奨:

  • EDQをサポートするOracleメモリー構造および表領域の構成を指定するときに、次の構成を選択することをお薦めします。

    • 4GBのプログラム・グローバル領域(PGA)

    • 4GBのシステム・グローバル領域(SGA)

    • 20GBのUNDO表領域

    • 20GBの一時表領域

  • SESSIONSおよびPROCESSESパラメータの値を大きくする必要がある場合があります。推奨値は次のとおりですが、これらのパラメータは、最適なパフォーマンスを得るために、後で調整が必要になる場合があります。

    SESSIONS=500

    PROCESSES=500

    これらの値の適切な設定の詳細は、データベース管理者に連絡してください。

2.4.2 EDQをサポートするPostgreSQLデータベースのインストール

PostgreSQL製品およびインストール手順は、次に示す公式のPostgreSQL Webサイトからダウンロードできます。

http://www.postgresql.org


注意:

PostgreSQLがオペレーティング・システムに付属する場合、そのリリースがEDQでサポートされるリリースであるかどうかを、次に示す動作保証マトリックスで確認します。

http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html


2.4.2.1 EDQをサポートするPostgreSQLデータベースの構成

次の構成要素は、EDQとともに使用するPostgreSQLデータベースをインストールまたは構成するときに、必須または推奨されます。

必須:

  • PostgreSQL dataディレクトリ(/var/lib/pgsql/data/postgresql.confなど)にある、postgresql.confファイルを編集して最大403の接続を許可します。

  • PostgreSQLデータベースをUnicode文字セットを使用するように構成して、EDQが最も幅広い文字セットでデータを取得して処理できるようにします。詳細は、次に示すPostgreSQL Webサイトの「ドキュメント」リンクをクリックしてください。

    http://www.postgresql.org

  • EDQでPostgreSQLデータベースを使用するには、データベース・リスニングを有効にする必要があります。2.4.2.2項「ローカル・データベース接続の確認」を参照してください。

  • Linuxシステムでは、パスワード認証を使用するようにPostgreSQLを構成する必要があります。2.4.2.3項「Linuxシステムでのパスワード認証の有効化」を参照してください。

推奨:

Windowsにインストールする場合は、次に示すPostgreSQL Webサイトからダウンロードできるグラフィカル・インストーラを使用することをお薦めします。

http://www.postgresql.org

ダウンロード・ページの各オペレーティング・システムに、グラフィカル・インストーラへのリンクが用意されています。

2.4.2.2 ローカル・データベース接続の確認

この項では、PostgreSQLデータベースのローカル接続がデータベース・リスニングがオンになるように適切に構成されていること、またパスワードが認証で受け入れられることの確認方法について説明します。

  1. EDQデータベース・ユーザーとしてシステムにログインします。

  2. (Windowsのみ)MS-DOSコマンド・プロンプト(cmd.exe)を探し、実行します。

  3. データベース・サーバーが実行中であることを確認します。詳細は、次に示すPostgreSQL Webサイトでインストール済バージョンのPostgreSQLドキュメントを参照してください。

    http://www.postgresql.org

  4. PostgreSQL dataディレクトリに移動します。たとえば、Linuxの場合は/var/lib/pgsql/data、Windowsの場合はC:\Program Files\PostgreSQL\9.3\dataです。

  5. プラットフォームに応じて、次のいずれかのコマンドを入力して、pg_hba.confファイルを開きます。

    Linuxコマンドラインの場合

    tail pg_hba.conf

    Windowsコマンドラインの場合

    TYPE pg_hba.conf

    ファイルの内容が表示されます。次にその抜粋を示します。

    # TYPE  DATABASE        USER            ADDRESS                 METHOD
    # "local" is for Unix domain socket connnections only
    local  all              all                                     ident 
    
    # IPv4 local connections:
    host    all             all             127.0.0.1/32            md5
    # IPv6 local connections:
    host    all             all             ::1/128                 md5
    
  6. IPv4およびIPv6ローカル接続が、前の手順のコンソール出力に示すように構成されていることを確認します。ADDRESS列の固有のデータベースのアドレスを使用します。

2.4.2.3 Linuxシステムでのパスワード認証の有効化

Linuxシステムでは、PostgreSQLのインストール・ディレクトリのdataサブディレクトリのpg_hba.confファイル(たとえば、/var/lib/pgsql/data/pg_hba.conf)を編集して、パスワード認証を使用するようにPostgreSQLを構成する必要があります。ident sameuserエントリを探し、それらの値をmd5に変更します。

2.4.2.4 リモート接続の構成

PostgreSQLデータベースがEDQのインストール場所とは別のシステムにインストールされている場合、そのシステムは他のホストからの接続を受け入れるように構成されている必要があります。これは、すべてのPostgreSQL環境に当てはまります。

  1. PostgreSQLデータベースのdataディレクトリを特定します。

  2. postgresql.confファイルを編集します。

  3. 次の行を探します。

    #listen_addresses = 'localhost'

  4. 次の行を挿入して、PostgreSQLがリモート・ホストからの接続を受け入れるようにします。

    listen_addresses = '*'

  5. pg_hba.confファイルを編集して、addr/maskを使用する次の行を追加して、EDQを実行するホストのサブネットを識別します。

    host all all addr/mask md5

    たとえば、host all all 192.168.0.0/24 md5とすると、IPアドレスが192.168.0.0から192.168.0.255のすべてのホストからの接続が許可され、host all all 0.0.23.56/32 md5とすると、IPアドレス10.0.23.56からの接続のみを受け入れられます。