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Oracle® Fusion Middleware Oracle Enterprise Data Qualityのインストールと構成
12c (12.1.3)
E59397-02
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4 Oracle WebLogic Serverを使用したEnterprise Data Qualityの構成

この章では、EDQデータベース・リポジトリの作成およびEDQ用のOracle WebLogic Serverドメインの作成方法、WebLogic Serverの開始方法、EDQ Webサービスを提供するようにWebLogic Serverを構成する方法について説明します。


注意:

これらの手順はOracle WebLogic Server環境にのみ適用されます。Apache Tomcatを使用している場合、5項「Apache Tomcatを使用したEnterprise Data Qualityの構成」の指示に従う必要があります。


この章では次の項について説明します。

4.1 手順の前提条件

この項の手順を実行する前に、次の手順を最初に読んで対応する必要があります。

4.2 EDQデータベース・リポジトリの作成

EDQではいくつかのデータベース・スキーマを利用します。これらのスキーマは構成スキーマ(EDQCONFIG)および結果スキーマ(EDQRESULTS)です。これらはOracle Repository Creation Utility (RCU)を使用して作成できます。

RCUを実行する人は、DBA権限でデータベースにログインできる必要があります。DBA権限で実行できない場合、RCUではDBAが後で実行するスクリプトを作成できます。


注意:

EDQのアップグレードにはRCUを使用しないでください。8項「WebLogic ServerでのEnterprise Data Qualityのアップグレード」の手順を使用してください。


RCUを実行する手順:

  1. リポジトリ・データベースが実行していることを確認してください。

  2. オペレーティング・システムのコマンド・シェルまたはコンソールを実行します。

  3. RCUをFMW_HOME/oracle_common/binディレクトリから開始します。FMW_HOMEは、Oracle Fusion Middlewareインストール・ディレクトリです。

    Linuxの場合:

    ./rcu

    Windowsの場合:

    rcu.bat

表4-1の手順に従って、RCU構成画面を完成させます。

表4-1 RCUプログラムの実行

画面 実行するアクション

ようこそ

「次へ」をクリックして、インストールを続行します。

「終了」をクリックすると、いつでもインストールを取り消すことができます。

リポジトリの作成

「次へ」をクリックして続行します。

デフォルトの「リポジトリの作成」および「システム・ロードおよび製品ロード」オプションを使用します。DBA権限を持ち、RCUを実行している人物が必要です。

データベース接続の詳細

「データベース・タイプ」リストから「Oracle Database」を選択します。

Oracle Databaseが実行されているホストの名前を指定します。

データベースのポート番号を入力します。Oracleデータベースのデフォルトのポート番号は1521です。

データベースのサービス名を指定します。通常、サービス名はグローバル・データベース名と同じです。たとえば、orcl.example.comとなります。

データベースのユーザー名を入力します。デフォルトのユーザー名はSYSです。

データベース・ユーザーのパスワードを入力します。

「ロール:」リストから「Sysdba」を選択します。ユーザーがSYSの場合、自動的にこれが選択されます。

「次へ」をクリックして続行します。

グローバルな前提条件の確認中

前提条件チェックの進行状況が完了に達したら、「OK」をクリックして続行します。

コンポーネントの選択

「接頭辞の新規作成」を選択し、作成しているデータベース・スキーマの接頭辞を入力します。たとえば、edqprodまたはデフォルトのDEVです。

「Oracle ASリポジトリ・コンポーネント」チェック・ボックスを選択します。EDQ構成および結果スキーマをデータベース・リポジトリに作成するOracle EDQのチェック・ボックスは自動的に選択されます。

「次へ」をクリックして続行します。

コンポーネント前提条件の確認中

前提条件チェックの進行状況が完了に達したら、「OK」をクリックして続行します。

スキーマ・パスワード

「すべてのスキーマに同じパスワードを使用」が選択されていることを確認します。

両方のパスワード・フィールドにすべてのEDQデータベース・スキーマに使用するパスワードを入力し、「次へ」をクリックして続行します。

表領域のマップ

RCUにより作成されるデフォルトのEDQ表領域が、コンポーネント別に表示されます。

「表領域の管理」をクリックし、情報を変更して表領域を変更することができます。EDQCONFIGスキーマに対し1つのユーザー表領域を使用し、EDQRESULTSスキーマに対しては別のユーザー表領域を使用することをお薦めします。

「次へ」をクリックして続行します。

表領域のマップ

「OK」をクリックして、存在しない表領域をスキーマに作成し、操作が完了したら「OK」をクリックします。

サマリー

データベースの詳細を確認し、「作成」をクリックして続行します。

リポジトリ・コンポーネントの作成の進捗を示すステータス画面が表示されます。

完了サマリー

「閉じる」をクリックしてRCUプログラムを終了します。


4.3 WebLogic Server EDQドメインの作成

この手順は構成ウィザードを使用して、次のものを含む、EDQ用の基本的なWebLogic Serverドメインを作成します。


注意:

Oracle WebLogicノード・マネージャにより管理される管理対象サーバーの使用をお薦めします。構成ウィザードで管理対象サーバー、クラスタ、およびその他の拡張機能を構成できますが、最初の構成プロセスの後で、WebLogic Server管理コンソールを使用して行うことの方が実用的です。詳細は、第4.5節「同じドメインでの複数のEDQサーバーの実行」を参照してください。


4.3.1 WebLogic Serverドメインの構成ウィザードの起動

ドメインの構成ウィザードを起動するには、次の手順に従います。構成ウィザードをグラフィカル・モードで実行します。

  1. 1.4.5項「オペレーティング・システム・ユーザー」で作成したEDQインストール・ユーザーとしてシステムにログインします。

  2. FMW_HOME/oracle_common/common/binディレクトリに移動します。FMW_HOMEは、Fusion Middlewareインストール・ディレクトリです。

  3. 次のコマンドを入力してウィザードを起動します。

    LinuxまたはUNIXオペレーティング・システムの場合

    ./config.sh

    Microsoft Windowsオペレーティング・システムの場合:

    config.cmd

    WebLogic Server構成ウィザードが表示されます。

4.3.2 ドメインの構成ウィザード画面のナビゲート

表4-2は構成ウィザードの画面について説明します。選択内容により、特定の状況でのみ特定の画面が表示されます。画面の詳細は、「ヘルプ」ボタンをクリックしてください。

表4-2 新しいEDQ WebLogic Serverドメインの作成のための構成画面

画面 実行するアクション

構成タイプ

新しいドメインの作成を選択します。

「ドメインの場所」ボックスで、新しいドメインへのパス(FMW_HOME/user_projects/domains/edq_domainなど)を入力するか、または「参照」をクリックして、ドメイン・ディレクトリを作成します。

「次へ」をクリックして続行します。

テンプレート

Oracle Enterprise Data Quality – 12.1.3 (edq)を選択します。すべてデフォルトの選択のままにします。

「次へ」をクリックして続行します。

アプリケーションの場所

EDQドメインのアプリケーションを格納するディレクトリを指定します。

「次へ」をクリックして続行します。

管理者アカウント

EDQドメインの管理者アカウント用のユーザー名およびパスワードを指定します。このアカウントを使用して、ドメインを管理し、EDQアプリケーションにログインします。

「次へ」をクリックして続行します。

ドメイン・モードおよびJDK

ドメイン・モード: 次のオプションから、使用するドメインの起動時の動作モードを選択します。

  • 開発モード: このモードでは、セキュリティ構成が比較的緩和され、アプリケーションの自動デプロイが許可されます。

  • 本番モード: このモードでは、セキュリティ構成が比較的厳重であり、アプリケーションのデプロイにユーザー名とパスワードが要求されます。本番環境にドメインを配置する前に、本番環境を保護するための手順をよく確認してください。詳細は、『Oracle WebLogic Serverの本番環境の保護』を参照してください。

JDK: 使用可能なJDKのリストから、2.2項「EDQをサポートするJava Development Kitのインストール」でインストールしたJDKを選択します。

「次へ」をクリックして続行します。

JDBCデータ・ソース

リポジトリのEDQ構成スキーマ(edqConfigDS)およびEDQ結果スキーマ(edqResultsDS)のJDBCデータ・ソースのデフォルト値が表示されます。Oracle RACのオプションは未選択のままにします。これらは拡張構成で、WebLogic Serverの経験を積んでから、これらに変更することができます。

「次へ」をクリックして続行します。

JDBCデータ・ソース・テスト

「選択された接続のテスト」をクリックし、構成ツールがデータ・ソースに接続できることを確認します。接続をテストするには、ターゲット・データベースが実行している必要があります。テストをスキップするには、このチェック・ボックスの選択を解除します。

「次へ」をクリックして続行します。

データベース構成タイプ

RCUデータが選択されていることを確認します。ここにはリポジトリ作成ユーティリティを実行したときに指定した接続情報が移入されます(4.2項「RCUプログラムの実行」を参照してください)。

これらのフィールドを変更する必要がある場合、RCUを実行したときに指定したスキーマ接頭辞(デフォルトではDEV)とパスワードを使用していることを確認します。

完了したら、RCU構成の取得をクリックしてOracle Databaseに接続し、EDQスキーマをバインドします。

「次へ」をクリックして続行します。

JDBCコンポーネント・スキーマ

EDQ構成および結果スキーマを含むデフォルトを受け入れ、「次へ」をクリックします。

JDBCテスト

すべてのスキーマが選択され、自動的にテストされます。

必要な場合は、前の画面に戻って接続構成を変更します。

「次へ」をクリックして続行します。

構成のサマリー

ビューを選択してからそのビューのリスト内の個々の項目を選択することで、ドメインの構成を確認します。

ドメインが希望どおりに構成されている場合は、「作成」をクリックしてドメインを作成します。

構成を変更する必要がある場合は、「戻る」をクリックして、変更する設定のための適切な画面に戻ります。

構成の進行状況

ドメイン作成の進行状況を表示します。

このプロセスが完了したら、「次へ」をクリックします。

構成に成功しました

ドメイン作成結果を確認します。

構成ウィザードを終了するには、「終了」をクリックします。


4.4 Oracle WebLogic Serverの起動

インストールを完了するには、管理サーバー、管理対象サーバーおよびクラスタを開始する必要があります。ノード・マネージャおよび管理サーバーを使用した管理対象サーバーの起動の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理のOracle WebLogic Serverインスタンスの起動および停止に関する項を参照してください。

起動用のサーバー・パラメータの設定に関する重要な情報については、6項「Enterprise Data Qualityをサポートするサーバー・パラメータの設定」も参照してください。

4.5 同じドメインでの複数のEDQサーバーの実行

高可用性シナリオをサポートするには、複数のEDQサーバーのクラスタを構成して、受信負荷(たとえば、大量の同時のWebサービス・リクエストからの)を分担し、個々のサーバーで障害が発生してもサービスを継続できるようにすることをお薦めします。この項では、Oracle WebLogic Serverを使用するモデルをサポートするようにEDQを構成する方法について、基本的な指針を示します。

複数のEDQ管理対象サーバーは、同一のWebLogic Serverドメイン内で、クラスタまたは非クラスタで動作するように構成できます(ただし、サーバーが個別で専用の、次のアイテムを持つ場合)。

Java Required Files (JRF)テンプレートはWebLogic Server管理コンソールを使用して作成された管理対象サーバーに適用される必要があります。これはWebLogic Serverの構成ウィザードにより自動的に実行されたライブラリのターゲット設定と同等です。

最後の手順は次のとおりです。

複数のEDQサーバーを構成した後は、これらのサーバーをクラスタ化せずに関連するポートへのそれぞれのLaunchpad URLを使用して直接アクセスするか、または標準のWebLogic Serverプラクティスを使用してサーバーをクラスタの一部として設定することができます。別のフロントエンド・ロード・バランサを設定し、1つのクラスタURLを通じて、受信するWebサービス・リクエストを処理することができます。


注意:

ロード・バランスされたクラスタURLを使用して、EDQ Launchpadへのアクセスを試みないでください(実際にアクセスされているEDQサーバーが不明確になるためです)。そのかわり、専用ポートを使用して直接いずれかのサーバーにログインし、EDQまたはWebLogic Serverコンソールを使用して、クラスタ内のすべてのサーバーに接続します。