アプリケーション・プロパティを設定することで、Oracle Enterprise Schedulerとアプリケーションの相互作用を構成できます。Fusion Middleware Controlの「アプリケーション・プロパティ」ページでは、Oracle Enterprise Schedulerで定義されるプロパティの値を設定したり、デプロイされている構成の中でアプリケーションに設定されるプロパティの値を設定できます。
Oracle Enterprise Schedulerで定義される次のプロパティを、「アプリケーション・プロパティ」ページで構成できます。
RequestFileDirectory: リクエストとログ出力のディレクトリを指定します。デフォルトは、"{ESS_ENV:jrfServerLogPath}/ess_request/"です。
RequestFileDirectoryShared: リクエスト・ファイル・ディレクトリを共有するかどうかを示すフラグを指定します。デフォルトは"false"です。
PerlCommand: デフォルトで、Oracle Enterprise Schedulerは標準および拡張モードでのリクエスト用にJavaのエージェント・ハンドラを使用します。Fusionモードでのリクエストには、常時、Perlのエージェント・ハンドラを使用します。標準および拡張リクエスト・モードでPerlのエージェント・ハンドラを使用するには、プロセスのジョブを実行しているホスティング・アプリケーションに関連付けられたess-config.xml
ファイルに、次の例に示すようにPerlCommand
プロパティを追加する必要があります。
<EssProperties>
<EssProperty key="RequestFileDirectory" value="/tmp/ess/requestFileDirectory"/>
<EssProperty key="RequestFileDirectoryShared" value="false"/>
...
<EssProperty key="PerlCommand" value="/usr/bin/perl"/>
</EssProperties>
ディレクトリ名などの環境に依存する値を指定するため、トークンの置換を使用できます。
Oracle Enterprise SchedulerのPerlエージェントには、Oracle Perlバージョン5.10以上が必要です。プロセスのジョブをサポートするようにPerlをインストールする手順は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Scheduler管理者ガイド』の「プロセス・ジョブをサポートするためのPerlの構成」を参照してください。
EssCallbackClientSecurityPolicyURI: Webサービスのコールバック時に、Oracle Enterprise SchedulerからWebサービスを起動する際にWS-Security
ヘッダーで使用されるセキュリティ・ポリシーURIを指定します。デフォルトは、nullです。
ClusterMode: サーバー・インスタンスがスタンドアロン・モードか拡張モードかを指定します。これは読取り専用で、変更できないプロパティです。
HostingAppPolicyStripe: Oracle Enterprise Schedulerの構成プロパティで、事前デプロイ済のネイティブ・ホスティング・アプリケーションにのみ適用可能です。このプロパティは、SOAおよびOSBアプリケーションで使用できる複数のセキュリティ・ストライプをサポートするために、事前デプロイのネイティブ・ホスティング・アプリケーションで事前構成済です。事前デプロイ済のネイティブ・ホスティング・アプリケーションのejb-jar.xml
ファイルには、ポリシー・ストライプの静的な定義はありません。ストライプのリスト(追加コンポーネント用)は、ランタイム構成のMBean、Fusion Middleware ControlまたはWLSTのスクリプトを使用して動的に拡張できます。
ServerURL: このプロパティの値は、次の形式の文字列です。
http://
host:
port
これは、実行時にESSWebService
のエンドポイント・アドレスの決定に使用され、具象WSDLESSWebService
の一部として公開されます。
CallbackServerURL: このプロパティの値は、次の形式の文字列です。
http://
host:
port
これは、実行時にOracle Enterprise SchedulerのWebサービスのコールバック(EssAsyncCallbackService
およびEssWsJobAsyncCallbackService
を含む)のエンドポイント・アドレスの決定に使用されます。このエンドポイント・アドレスは、それぞれのWSDLの一部として公開されます。
アプリケーション・プロパティを編集するには:
Oracle Enterprise Schedulerでは、EJBおよびWebサービスのジョブに名前付きの抽象的なジョブの場所を定義できる手段が提供されています。ジョブの場所は、Oracle Enterprise SchedulerのSYS_logicalClusterName
システム・プロパティで指定し、論理クラスタ名(LCN)を指定します。EJBまたはWebサービス・ジョブのジョブ定義でLCNの値を指定した場合、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して、ジョブ定義ではなく、ホスティング・アプリケーションのレベルで特定の環境固有のプロパティが指定されます。同じLCNを持つすべてのジョブ定義は、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用してホスティング・アプリケーションの構成プロパティに入力されたプロパティの値を共有します。
注意:
「論理クラスタ」および「ジョブの場所」という用語は、同じ意味で使用できます。
ジョブの場所の機能を使用する手順は、次のとおりです。
注意:
ジョブの場所およびプロパティを表から選択し、「ジョブの場所の削除」または「プロパティの削除」をクリックして削除することもできます。