Oracle Stream Analyticsスタンドアロンサーバー・ドメインには、単一のOracle Stream Analyticsサーバーが含まれます。デフォルトでは、構成ウィザードはスタンドアロンサーバー・ドメインを作成し、そのドメインをマルチサーバー・ドメインの開始点にすることができます。
この章の内容は次のとおりです。
構成ウィザードは、新しいドメインの作成や既存のドメインの更新を可能にする管理ツールです。構成ウィザードは、グラフィカル・モード(対話型)またはサイレント・モードで使用できます。
サイレント・モードは非対話型であり、構成オプションの選択にXMLプロパティ・ファイルが必要です。サイレント・モードの構成は、スクリプトの一部として実行することも、コマンド・ラインから実行することもできます。サイレント・モードの構成の利点は、マルチサーバー・ドメインを作成する場合に、ドメイン構成オプションを一度設定したら同じオプションを使用して他のサーバーの構成を設定できることです。
次の手順では、グラフィカル・モードおよびサイレント・モードで作成および更新操作を実行する方法について説明します。スタンドアロンサーバー・ドメインのリスニング・ポートおよびJDBCデータ・ソース構成のみを更新できます。
新しいドメインの作成およびドメインの更新と同様に、サンプル付きの新しいドメインの作成およびサンプル付きのドメインの更新が可能です。「スタンドアロンサーバー・ドメインの作成」および「スタンドアロンサーバー・ドメインの更新」を参照してください。
次のものも構成します。
サーバー管理ユーザー名とパスワード。
デフォルト以外のデータベースまたはデータベース・ドライバ。
サーバー・リスニング・ポート。
アイデンティティ・キーストアおよび秘密鍵ストアのパスワード。
一度起動すると、グラフィカル・モードの構成ウィザードは自明ですが、参考のために完全な手順をここに示します。
/Oracle/Middleware/my_osa/
osa/common/bin
ディレクトリに移動します。
config
コマンドを実行してウィザードを起動します。
UNIX: ./config.sh Windows: config.cmd
Oracleの「ようこそ」画面が表示されます。
「次へ」をクリックします。
「ドメインの作成または更新の選択」画面が表示されます。
「ドメインの作成または更新の選択」ウィンドウで「新規OSAドメインの作成」を選択し、「次」をクリックします。
「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面が表示されます。
「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で次の項目を入力します。
ユーザー名: osaadmin ユーザー・パスワード: welcome1 ユーザー・パスワードの確認: welcome1。
「次へ」をクリックします。
ドメインのデフォルト・サーバーについての基本的な構成情報を入力します。具体的には、次のとおりです。
「サーバーの構成」画面が表示されます。
デフォルト・サーバーの名前を入力します。この名前は、デフォルト・サーバーのファイルを格納するディレクトリの名前としても使用されます。
Oracle Stream Analytics自体のリスニング・ポート。デフォルトは9002です。
「サーバーの構成」画面で、サーバー名とリスニング・ポートを次のように入力します。
サーバー名: デフォルト・サーバーの名前です。この名前は、デフォルト・サーバーのファイルを格納するディレクトリの名前でもあります。
サーバー・リスニング・ポート: Oracle Stream Analyticsがイベントをリスニングするポートです。デフォルトは9002です。
「次へ」をクリックします。
「ドメイン・アイデンティティ・キーストアの構成」画面が表示されます。
「ドメイン・アイデンティティ・キーストアの構成」画面で、次の項目を入力します。
キーストア・ファイル: デフォルトを受け入れます。キーストア・パスワード: welcome1。キーストア・パスワードの確認: welcome1。
デフォルトでは、証明書秘密鍵のパスワードは、ドメイン・アイデンティティ・キーストアのパスワードと同じです。
「次へ」をクリックします。
「構成オプション」画面が表示されます。
「構成オプション」画面で、JDBCデータ・ソース構成を更新するかどうかを決定します。
「いいえ」を選択する場合、JDBCデータ・ソースは構成されません。「はい」を選択する場合、JDBCデータ・ソース情報を入力できるページに進みます。
JDBCデータ・ソースを作成するには:
「はい」を選択して、「次へ」をクリックします。
「データベース・プロパティの構成」画面が表示されます。
「データベース・プロパティの構成」画面で、新しいJDBCデータ・ソース値を入力します。
一番上のセクションで、データ・ソースの名前、タイプ、ドライバ名および場所を入力します。
下のセクションで、このデータ・ソースを接続するデータベースの情報を入力します。JDBC接続URLは、入力した情報に基づいて生成されます。
「次へ」をクリックします。
「OSAドメインの作成」画面が表示されます
JDBCデータ・ソースを作成しない場合は、「いいえ」を選択して「次」をクリックします。
「OSAドメインの作成」画面が表示されます。
「OSAドメインの作成」画面で、次の情報を入力します。
ドメイン名: 新しいドメインの名前。ドメインの場所: デフォルトを受け入れます。
構成ウィザードは、ドメインの場所のディレクトリに指定したドメイン名でドメインを作成します。
「作成」をクリックします。
「ドメインの作成中」画面が表示されます。
ドメインの作成に成功すると、次のようなメッセージが情報ウィンドウに表示されます。
Domain created successfully! Domain location: C:\Oracle\Middleware\my_osa\user_projects\domains\osa_domain
「完了」をクリックし、構成ウィザードを終了します。
ドメインの場所に移動し、作成したドメインを確認します。
サイレント・モードはドメインを更新する非対話型の方法であり、構成オプションの選択にXMLプロパティ・ファイルが必要です。
構成ウィザードをサイレント・モードで実行すると、ドメインの作成と構成が成功したか失敗したかを示す終了コードが生成されます。生成される終了コードを次の表に示します。
表2-2 終了コード
コード | 説明 |
---|---|
0 |
Configuration Wizardの実行は正常に完了しました |
-1 |
Configuration Wizardの実行は致命的なエラーにより失敗しました |
-2 |
Configuration Wizardの実行は内部的なXML解析エラーのために失敗しました |
次に示す例はサンプルのWindowsコマンド・ファイルです。これは、構成ウィザードをサイレント・モードで実行して、スクリプトの実行元のコマンド・ウィンドウに終了コードをエコーします。
rem Execute the Configuration Wizard in silent mode @echo off config.cmd -mode=silent -silent_xml=c:\scripts\silent.xml -log=C:\logs\create_domain.logs @rem Return an exit code to indicate success or failure set exit_code=%ERRORLEVEL% @echo. @echo Exitcode=%exit_code% @echo. @echo Exit Code Key @echo --------------- @echo 0=Configuration Wizard completed successfully @echo -1=Configuration Wizard failed due to a fatal error @echo -2=Configuration Wizard failed due to an internal XML parsing error @echo.
構成ウィザードを使用して既存のスタンドアロンサーバー・ドメインを更新します。
リスニング・ポートおよびJDBCデータ・ソース構成のみを更新できます。
一度起動すると、グラフィカル・モードの構成ウィザードは自明ですが、参考のために完全な手順をここに示します。
/Oracle/Middleware/my_osa/osa/common/bin
ディレクトリに移動します。
config
コマンドを実行してウィザードを起動します。
UNIX: ./config.sh Windows: config.cmd
Oracleの「ようこそ」画面が表示されます。
「次へ」をクリックします。
「ドメインの作成または更新の選択」画面が表示されます。
「ドメインの作成または更新の選択」ウィンドウで、既存のOracle Stream Analyticsドメインの更新を選択します。
「次へ」をクリックします。
「既存のOSAドメインの選択」画面が表示されます。
「既存のOSAドメインの選択」画面のテキスト・ボックスで、更新するサーバーのサーバー・ディレクトリへのフル・パス名を入力または参照します。
この例では、値はC:\Oracle\Middleware\my_osa\user_projects\domains\myDomain\productionServer
です。
「次へ」をクリックします。
「既存のOSAドメインの選択」画面が表示されます。
「既存のOSAドメインの選択」画面で、更新するドメインへのパスをドロップダウン・リストから選択して、「次」
をクリックします。
「サーバーの構成」画面が表示されます。「サーバー名」フィールドはグレー表示されていますが、サーバー・リスニング・ポート・フィールドで値を変更できます。
注意:
すべてのサーバーが同時に実行しているときに競合を避けるために、ドメイン内の他のサーバーが使用する同じ値を入力しないでください。
「サーバーの構成」画面で、リスニング・ポートを変更して「次」をクリックするか、リスニング・ポートを変更せずに「次」をクリックします。
「構成オプション」画面が表示されます。
「構成オプション」画面で、JDBCデータ・ソース構成を更新するかどうかを決定します。
JDBCデータ・ソース構成を更新する場合、次の手順を実行します。
「構成オプション」画面で、「はい」を選択して「次」をクリックします。
「データベース・プロパティの構成」画面が表示されます。
「データベース・プロパティの構成」画面で、変更を入力して「次」をクリックします。
「OSAドメインの作成」画面が表示されます。
JDBCデータ・ソース構成を変更しない場合は、次の手順を実行します。
「構成オプション」画面で、「いいえ」を選択します。
「次へ」をクリックします。
「OSAドメインの作成」画面が表示されます。
「OSAドメインの作成」画面で、「更新」をクリックしてサーバーを更新します。
コマンドライン・スクリプトまたはOracle Event Processing Visualizerを使用して、Oracle Event Processingスタンドアロンサーバーを起動および停止できます。
ビジュアライザの詳細は、『Oracle Event Processingビジュアライザの使用』を参照してください。
各Oracle Event Processingサーバー・ディレクトリには、サーバー・インスタンスを起動するコマンド・スクリプトが含まれます。デフォルトでは、スクリプトはstartwlevs.cmd
(Windows)またはstartwlevs.sh
(UNIX)です。
注意:
HP-UXの場合、OutOfMemoryError
を避けるために、startwlevs.sh
のMaxPermSize
を256に増加する必要があります。たとえば、-XX:MaxPermSize=256m
とします。
各Oracle Event Processingサーバー・ディレクトリには、サーバー・インスタンスを停止するコマンド・スクリプトがあります。デフォルトでは、そのスクリプトはstopwlevs.cmd
(Windows)またはstopwlevs.sh
(UNIX)と呼ばれます。
注意:
次の手順では、SSLモードで実行しているOracle Event Processingスタンドアロンサーバーを停止しません。SSLモードで実行しているOracle Event Processingスタンドアロン・サーバーを停止するには、「SSLモードでのwlevs.Adminユーティリティの実行」で説明されているように、wlevs.Admin
ユーティリティを実行します。