Oracle® Fusion Middleware Oracle Warehouse BuilderからOracle Data Integratorへの移行 12c (12.1.3) E59398-01 |
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この章では、Oracle Warehouse Builder (OWB)からOracle Data Integrator (ODI)への移行の概要について説明します。
内容は次のとおりです。
ODIは異機種間のデータ統合に関するOracleの戦略的製品です。Oracle Databaseのお客様によるOWBへの投資が大きいため、OracleではOWB 11gR2 (11.2.0.3または11.2.0.4)からODI 12c (12.1.3)への段階的な移行をサポートしています。ODIへの移行を容易にするために、次の機能が提供されています。
ODI 12cでは、単一編成とモニタリング・ソリューションを提供し、ODI StudioおよびODIコンソール内でOWB 11gR2のジョブを直接実行および管理できるようにサポートしています。この機能により、ユーザーの業務に見合う方法で長期間にわたるOWBオブジェクトを移行できます。この機能に関する詳細は、『Oracle Data Integrator開発者ガイド』のツールのリファレンスに関する項のOdiStartOwbJobを参照してください。
ODI 12cでは、OWB 11gR2のコンセプトおよびオブジェクトと、それらに対応するODI 12cの間のマッピングを簡単にできるようにサポートしています。多くのOWBオブジェクトおよびマッピングを、それと等価のODI対象に自動的に変換する移行ユーティリティが提供されています。移行ユーティリティの詳細は、「移行ユーティリティについて」を参照してください。
移行ユーティリティは、設計時のメタデータをOWBからODIに移行させることができるコマンド行のツールです。ランタイム・データおよび物理オブジェクトは移行されません。移行ユーティリティでは、移行の実行に移行ユーティリティ構成ファイルの設定が使用されます。
パッチの入手に関する詳細は、「移行の要件」を参照してください。
移行ユーティリティは移行をサポートするのみで、OWBオブジェクトのすべてのタイプおよびバリアントが移行されるわけではありません。手動による移行も必要な場合があります。
内容は次のとおりです。
移行ユーティリティの実行時に、次のOWBオブジェクトが移行対象としてサポートされます。
モジュール(ソースおよびターゲット)
ロケーション
データ・オブジェクト
表(列、キー、索引)
ビュー(列、キー)
マテリアライズド・ビュー(列、キー、索引)
外部表(列)
ファイル(レコード、フィールド)
順序
マッピング
標準のマッピング
コード・テンプレート・マッピング
プラガブル・マッピング
マッピング演算子
集計
定数
デュプリケータ解除
式
外部表
フィルタ
フラット・ファイル
ジョイナ
キー参照
マッピング入力パラメータ
マテリアライズド・ビュー
ピボット
マッピング前/マッピング後プロセス
順序
集合
ソーター
スプリッタ
副問合せ
表
テーブル・ファンクション
変換
アンピボット
ビュー
移行ユーティリティの実行時に、次のOWBオブジェクトは移行対象としてサポートされません。
データ・オブジェクト
表(パーティション、属性セット、データ・ルール)
ビュー(属性セット、データ・ルール)
マテリアライズド・ビュー(パーティション、属性セット、データ・ルール)
外部表(データ・ルール、ロケーション)
順序(列)
ディメンショナル・モデリング・メタデータ
Oracle Discovererメタデータおよび導出されたOracle Business Intelligence Suite Enterprise Edition (OBI EE)メタデータ
カスタムPL/SQL (プロシージャ、パッケージなど)
キュー、ストリーム、CDC (チェンジ・データ・キャプチャ)構成、ユーザー定義のタイプ
プロセス・フロー
ディメンションおよびキューブを使用したマッピング、カーソルベースのマップ、名前とアドレス、Match-Merge、データ・ルール、データ監査、イテレータ、拡張、構成、Anydataキャスト、データ・ジェネレータ
データ品質、データ・プロファイル、データ監査
構成の詳細(セキュリティ、ユーザー拡張、トランスポータブル・モジュール、スケジュール/コレクション、ユーザー・フォルダ)
OWBエキスパート
OMB*Plusスクリプト
表1-1に、OWBからODIへの移行に必要な手順の概要サマリーを示します。表には、各手順の詳細情報の参照先もリストしています。
表1-1 OWBからODIへの移行のロードマップ
手順 | 説明 | ドキュメント |
---|---|---|
システム環境を確認します |
移行ユーティリティを実行する前に、システムが要件を満たしていること、および設計リポジトリに接続されていないことを確認してください。 |
「移行の要件」を参照 |
サポートされるオブジェクトとサポートされないオブジェクトの確認 |
移行されるものとされないものを理解しているか確認します。 |
「移行対象と非移行対象」を参照 |
移行ユーティリティ構成ファイルの編集 |
移行ユーティリティ構成ファイルを編集して、ご使用の環境に対して正しく設定されているか確認します。 構成ファイルには移行に必要な接続情報とその他の詳細が含まれています。 |
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移行ユーティリティの実行 |
移行ユーティリティ構成ファイルの設定を使用して、移行ユーティリティを実行しOWBオブジェクトをODIに移行します。移行ユーティリティを実行する前に、設計リポジトリに接続されていないことを確認してください。 |
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移行ユーティリティ・ログ・ファイルの確認 |
移行の完了後、移行ユーティリティ・ログ・ファイルを確認します。 このファイルには、移行されたオブジェクトの詳細およびエラーが発生した場合はエラー・メッセージも含まれています。 |
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移行ユーティリティ除外レポートの確認 |
移行の完了後、移行ユーティリティ除外レポートを確認します。 このレポートには、移行されたオブジェクトのサマリーと、各オブジェクトの移行が成功したか失敗したかがリストされます。 |
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移行の検証 |
ODI Studioでは、ご使用のODI環境に接続して移行を検証するための移行後テストを実行します。 |
「移行の検証」を参照 |