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Oracle® Fusion Middleware Oracle Enterprise Repositoryアップグレード・ガイド
12cリリース1 (12.1.3)
E59480-03
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2 オプションのインストール後タスク

この章では、Oracle Enterprise Repository 11gから12cへアップグレードする際のオプションのアップグレード後タスクについて説明します。

この章の内容は次のとおりです。

2.1 Oracle Enterprise Repositoryレポートの構成

この項では、Business Intelligence (BI) Publisherの概要と、そのインストール・プロセスについて説明します。

OERでレポートを使用するには、Oracle Business Intelligence Publisher (Oracle Enterprise Repositoryの「レポート」ページで入手可能)をインストールして構成する必要があります。

Oracle Enterprise RepositoryでのみBI Publisherを使用する場合は、Oracle Enterprise Repositoryに事前構成されているBI Publisherコンテンツが使用されます。基本タイプのBI Publisherインストールをお薦めします。

Oracle Enterprise Repositoryには、事前構成済のBI Publisherコンテンツのコレクションが含まれています。このコンテンツは、Oracle Enterprise Repositoryレポートを実行する前に、デプロイして構成しておく必要があります。

Oracle Enterprise Repositoryに事前構成されているBI Publisherコンテンツをデプロイする方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository管理者ガイド』のBI Publisher Enterprise Serverの構成に関する項を参照してください。

2.1.1 カスタム・レポートの移行

次の手順で説明するように、CustomReports.xmlファイルを編集する必要があります。

  1. OERドメインの/WEB-INF/config/reports/ディレクトリに移動します。

  2. テキスト・エディタでcustomreports.xmlファイルを開きます。

  3. カスタム・レポートを参照できるよう、レポート名、表示名、説明および外部のメタタグを編集します。

2.2 カスタマイズ

Oracle Enterprise Repository 11gのインストールで、そのインストールに固有のカスタマイズがいくつか行われている場合があります。それには次のようなものがありますが、これに限られるわけではありません。

  • REXインタフェースに対して記述されたOpen APIプログラム

  • エンドポイント・イベント・サブスクリプション

  • データベースへのアプリケーション・プロパティの移動

2.2.1 全般的な指示

概要の項に記載したどのカスタマイズも、正常にアップグレードした後で、Oracle Enterprise Repository 12cで再度行う必要があります。

2.3 診断テスト・ツールの使用

診断ツールを使用すると、Oracle Enterprise Repositoryアプリケーションの特定の領域のテストやトラブルシューティングを行うことができます。この項には次のトピックが含まれます:

2.3.1 Oracle Enterprise Repository診断ツールの有効化

Oracle Enterprise Repositoryでは、「診断」ページは、デフォルトで無効化されています。http://host_name:port/application_name/diag/index.jspに移動します(host_nameは適切な場所に置き換えてください)。

デフォルト・モードで「診断」ページを開くと、次のメッセージが表示されます。

診断ページは現在無効です。Oracle Enterprise Repository管理者に連絡してください。

「診断」ページを有効にするには、次の手順を実行します。

  1. FMW_HOME/user_projects/domains/DOMAIN_NAME/bin/に移動します。

  2. Oracle Enterprise Repositoryサーバーを起動する前に、setStartupEnv.shまたはsetStartupEnv.cmdを編集します。

  3. -DdiagPagesEnabled JVMプロパティを、このファイルのEXTRA_JAVA_PROPERITES="${EXTRA_JAVA_PROPERTIES}行で、trueに設定します。

  4. Oracle Enterprise Repositoryサーバーを再起動します。

必要な場合にのみ有効化し、システムが問題なく稼働したら無効化することをお薦めします。

2.3.2 診断ツールの起動

Oracle Enterprise Repository 12cがデプロイされました。Oracle Enterprise Repositoryの「診断」ページを使用して、インストールをテストすることをお薦めします。推奨されるテストは次のとおりです。

  • 製品のバージョン情報

  • 必須ライブラリのテスト

  • データベースのテスト

Oracle Enterprise Repository診断ツールを起動するには、次の場所に移動します

http://host_name:port_number/application_name/diag/index.jsp

2.3.3 診断ツール内での移動

診断ホームおよびOracle Enterprise Repositoryのリンクに加え、診断ツールの左サイドバーにはいくつかのテストへのリンクがあり、実行するとOracle Enterprise Repositoryのインストールをチェックできます。これらのリンクのいずれかをクリックすると、診断ツールのメイン・ペインに、使用可能なテストが表示されます。

  • 汎用Webアプリケーション

    • インストールのテスト

      • 製品のバージョン情報

        Oracle Enterprise Repositoryのインストールされているバージョン、インストールされているOracle Enterprise Repositoryデータベースのバージョン、アップグレード日、およびデータベースの保守モード設定に関する情報が提供されます。

      • スヌープ・サーブレット

        アプリケーション・サーバーに対するリクエストの一部として設定されている、すべてのCookie、ヘッダー、CGI変数、サーブレット・コンテキスト属性、セッション情報およびセッション値の出力リストが提供されます。

      • 必須ライブラリのテスト

        必須JARライブラリ・ファイル、インストールされているXMLパーサー、および最低限必要なOracle Enterprise Repositoryプロパティ・ファイルの存在に関連し、アプリケーション・サーバーの構成についての情報が提供されます。

      • アクティブ診断テストの実行

        インストールされているOracle Enterprise Repositoryアプリケーションに対してJUnitテストを実行します。これらのテストの多くは、Oracle Enterprise RepositoryでのXMLデータの作成や解析を可能にするために必要です。

      • データベースのテスト

        サポートされている必要があるデータベース側の機能数を含め、JDBCドライバの機能を把握できます。また、database.propertiesファイルに設定されている接続文字列をテストし、JDBCドライバのバージョンに関する追加情報を提供するだけでなく、データベース表の間の差異についても示すことができます。

      • システム・パスのリスト

        cmee.propertiesファイルに構成されている経路(ローカルURLおよび絶対URL)と、それらの経路のうち、データベースに格納されているものがリストされます。また、アプリケーション・デプロイメントの一部が機能して、その他が機能しない(イメージは機能するのにロードはできないなど)理由を判断する際にも役立ちます。

    • ツール

      • JSPプリコンパイラ

        Oracle Enterprise Repositoryアプリケーション内で、アプリケーション・サーバーがJSPページのJITコンパイルを即時実行するよう強制します。各アプリケーション・サーバーの再起動後にこのプロセスを実行すると、ページ・ロードのパフォーマンスが大幅に向上します

      • パスワード文字列の暗号化

        テキスト・フィールドに入力されたクリアテキスト・パスワード文字列にハッシュを実行します。この機能は、アプリケーション・プロパティ・ファイルに保存されるパスワードの暗号化に使用されます。このツールをユーザー・パスワードの暗号化に使用しないでください。データベース内のパスワードを更新する適切な手順については、Oracleサポートに連絡してください。

  • Oracle Enterprise Repositoryテスト

    • ランタイム - 構成

      • 有効なシステム設定のリスト

        Oracle Enterprise Repositoryデータベースに設定されているすべての値と、プロパティ・ファイルに設定されている値をリストします。

      • システム・パスの編集

        管理者が、アプリケーション・サーバーのcmee.propertiesファイルを永続的に変更できるようにします。

    • ランタイム - アセット

      • タイプのリスト

        Oracle Enterprise Repositoryデータベースに格納されているすべてのアセット・タイプを記述するXML出力を生成します。

      • アセット・カスタム・データの編集

        アセットのメタデータを編集できない場合に、アセットに含まれるXMLデータをレジストラが変更できるようにします。Oracleサポートの担当者に特に指示された場合を除き、このツールを使用しないでください。

      • XMLの取得: タイプIDの表示

        アセット・タイプ・レコードの一意のIDに基づいて、特定のアセット・タイプのXML記述を生成します。

      • XMLの取得: 文字列としてのタイプID

        1つの連続した文字列としてのアセット・タイプ・レコードの一意のIDに基づいて、特定のアセット・タイプのXML記述を生成します。

      • XMLの取得: タイプXMLスキーマ

        このツールは、アセット・タイプ・レコードの一意のIDに基づいて、特定のアセット・タイプのXMLスキーマを生成します。

      • XMLの取得: 文字列としてのタイプXMLスキーマ

        このツールは、1つの連続した文字列としてのアセット・タイプ・レコードの一意のIDに基づいて、特定のアセット・タイプのXMLスキーマを生成します。

      • XMLの取得: アセットID

        - アセットの一意のIDに基づいて、アセットのXMLデータを生成します。

        - 拡張メタデータを含めるオプションにより、ポリシーおよびその他のデータに関連する追加情報が生成されます。

      • XMLの取得: 文字列としてのアセットID

        1つの連続した文字列としてのアセットの一意のIDに基づいて、アセットのXMLデータを生成します。

    • ランタイム - セキュリティ

  • オプションのテスト

    • SOAPサービス

      次のものを使用して、Rex APIサービスのSOAP URLをテストします

      http://server:port/oer_app_name/service/FlashlineRegistry?wsdl

      このプロセスにより、Oracle Enterprise RepositoryのWebサービスWSDLファイルが生成されます。

    • ロギング・オプション

  • Oracle Enterprise Repositoryのログイン・ページにアクセスするには、「診断」ページのサイドバーで「Oracle Enterprise Repository」リンクをクリックします。

  • 現在のセッションのデバッグ・モードをアクティブ化するには、メイン・ペインでロギングをONにするリンクをクリックします。

2.3.4 暗号化パスワードの作成

Oracle Enterprise Repository 12cでは、すべてのクリアテキスト・パスワードを暗号化する必要があります。

暗号化パスワード生成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository管理者ガイド』のパスワードの暗号化に関する項を参照してください。

2.3.5 製品のバージョン情報のチェック

製品のバージョン情報をチェックするには、次の手順を実行します。

  1. 汎用Webアプリケーションの下で、インストール・テストをクリックします。

  2. メイン・ペインで、製品のバージョン情報をクリックします。

    新しいブラウザ・ウィンドウが開き、内部の製品バージョン、データベース・スキーマのバージョン、および最新のアップグレード/インストールに関する情報が表示されます。

2.3.6 サーブレット機能のテスト

Oracle Enterprise Repositoryのサーブレット機能をテストするには、次の手順を実行します。

  1. 汎用Webアプリケーションの下で、インストール・テストをクリックします。

  2. メイン・ペインで、スヌープ・サーブレットをクリックします。

    新しいブラウザ・ウィンドウが開き、Webクライアントからサーバーに渡されたパラメータに関する情報が表示されます。

2.3.7 必須ライブラリのテスト

必須ライブラリをテストするには、次の手順を実行します。

  1. 汎用Webアプリケーションの下で、インストール・テストをクリックします。

  2. メイン・ペインで、必須ライブラリのテストをクリックします。

    新しいブラウザ・ウィンドウが開き、適切に機能するために必要なプロパティ・ファイルおよびシステム・プロパティに関する情報が表示されます。

2.3.8 データベース接続のテスト

Oracle Enterprise Repositoryのデータベース接続をテストするには、次の手順を実行します。

  1. 汎用Webアプリケーションの下で、インストール・テストをクリックします。

  2. メイン・ペインで、データベースのテストをクリックします。

    新しいブラウザ・ウィンドウが開き、コンテナ・アクセス、JDBCドライバの可用性およびOracle Enterprise Repositoryの重要なデータ表の存在に関する情報が表示されます。

2.3.9 システム・パスのリスト

Oracle Enterprise Repositoryのシステム・パスをリストするには、次の手順を実行します。

  1. 汎用Webアプリケーションの下で、インストール・テストをクリックします。

  2. メイン・ペインで、システム・パスのリストをクリックします。

    新しいブラウザ・ウィンドウが開き、Oracle Enterprise Repositoryのすべてのパスが表示されます。

2.3.10 プリコンパイル・サーブレットの実行

プリコンパイラ・サーブレットを実行するには、次の手順を実行します。

  1. 汎用Webアプリケーションの下で、「ツール」をクリックします。

  2. メイン・ペインでJSPプリコンパイラをクリックします。

    新しいブラウザ・ウィンドウが開き、初回のアクセスをより迅速にするためにプリコンパイルされたシステムJSPのリストが表示されます。


    注意:

    このサーブレットにより、エラー・ログにエラーが記録され、アプリケーション・サーバーを起動する前にログがリセットされます。

2.3.11 追加機能

診断テスト・ツールには、次の追加機能があります。

  • 標準URLとローカル・ファイルの両方に対するブラウザ・リダイレクトの互換性テスト。

  • Oracle Enterprise Repositoryの有効化されているすべての設定のリスト。

  • システムの全タイプのリスト。

  • 特定タイプのXMLの表示(エディタとビューアの両方)。

  • 特定アセットのXMLの表示。

  • クラスタ・ステータスによる、クラスタ内の全ノードのリストの表示。

Oracle Enterprise Repositoryが、クライアント・ブラウザおよびJREインストールでサポートされている適切なバージョンであることを確認してください。

2.4 Oracle Enterprise Repositoryワークフローのアップグレード

Oracle Enterprise Repository 12cには、新規および更新済のエクスプレス・ワークフローが用意されており、バージョン11.1.1.7以上のOracle SOA SuiteとOracle BPM Suiteのインスタンスがインストールされている必要があります。これより古いバージョンのOERで作成されたワークフローには、このリリースとの互換性がありません。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository管理者ガイド』のOracle Enterprise Repositoryエクスプレス・ワークフローの構成に関する項を参照してください。