Oracle® Solaris Studio 12.4: セキュリティーガイド

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更新: 2014 年 10 月
 
 

Oracle Solaris Studio セキュリティーに関する考慮事項

Oracle Solaris Studio は、Solaris および Linux プラットフォーム用のアプリケーションを開発、デバッグ、およびチューニングするための、コンパイラ、デバッガ、および分析ツールのスイートであり、統合開発環境 (IDE) です。ほかの開発ツールと同様に、Oracle Solaris Studio のコンパイラとツールは、実行中のアプリケーションを操作するためにユーザーがアクセスできるため、本稼働環境から隔離された環境で使用されることを意図しています。セキュリティーの考慮事項の焦点になるのは一般的に本稼働環境ですが、開発者ツールおよび開発環境も、セキュリティーの観点から考慮するようにしてください。

保護が必要な資産を決定し、これらの資産を保護するための制御およびポリシーを設定する上で、システム管理者は重要な役割を担っています。Oracle Solaris Studio それ自体は、ユーザーがまだ所有していない資産またはオペレーティング環境の機能へのアクセスを提供しません。Oracle Solaris Studio によって追加されるリスクは、Oracle Solaris Studio を伴わない手段によって資産またはシステムへの無資格のアクセスを取得したユーザーが、セキュリティー違反の原因となる Oracle Solaris Studio 開発者ツールの機能を使用することが許可されるということです。Oracle Solaris Studio ツールを実行中のユーザーは、オペレーティングシステムのインタフェースを直接使用することで、デバッガおよびアナライザによって利用されるすべての機能にアクセスできます。ただし、Oracle Solaris Studio ツールによって、アプリケーションの内部をプローブしたり、ハードウェアレジスタ、メモリー、およびスタックを操作したり、アプリケーションの実行を制御したりするための、これらのオペレーティングシステム機能を理解したり使用したりするのが容易になります。