Oracle® Solaris Studio 12.4: OpenMP API ユーザーズガイド

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更新: 2014 年 12 月
 
 

8.3.2 複数ページサイズサポート

Oracle Solaris の Multiple Page Size Support (MPSS) 機能を使用すると、アプリケーションで仮想メモリーの領域ごとに異なるページサイズを使用できます。特定のプラットフォームのデフォルトのページサイズは、pagesize コマンドを使用すると取得できます。このコマンドで -a オプションを指定すると、サポートされるすべてのページサイズが表示されます。詳細は、pagesize(1) のマニュアルページを参照してください。

トランスレーションルックアサイドバッファー (TLB) は、仮想メモリーアドレスを物理メモリーアドレスにマップするために使用されるデータ構造です。TLB で使用可能な仮想と物理のマッピング情報がないメモリーアクセスには、性能ペナルティーが関連付けられます。ページサイズが大きいと、TLB が固定数の TLB エントリを使用して、より多くの物理メモリーを割り当てます。このため、ページサイズが大きくなると、仮想と物理のメモリーマッピングのコストが減少し、全体的なシステムパフォーマンスが向上することがあります。

アプリケーションのデフォルトのページサイズを変更する方法はいくつかあります。

  • Oracle Solaris コマンドの ppgsz(1) を使用する。

  • -xpagesize-xpagesize_heap、または -xpagesize_stack の各オプション付きでアプリケーションをコンパイルする。詳細は、cc(1)、CC(1)、または f95(1) のマニュアルページを参照してください。

  • mpss.so.1 共有オブジェクトを事前ロードすると、環境変数を使用してページサイズを設定できるようになります。詳細は、mpss.so.1(1) のマニュアルページを参照してください。