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Oracle® Database 2日でデータベース管理者
12c リリース1 (12.1)
B71307-08
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9.3.5.4 ブロック・チェンジ・トラッキングの有効化

ブロック・チェンジ・トラッキングを使用すると、変更されたブロックをブロック・チェンジ・トラッキング・ファイルに記録することによって、増分バックアップのパフォーマンスが向上します。増分バックアップ中にすべてのデータ・ブロックをスキャンして変更されたブロックを識別するかわりに、RMANはこのファイルを使用して、バックアップが必要な変更されたブロックを識別します。

ブロック・チェンジ・トラッキングは、データベースがオープンまたはマウントされている場合に有効にできます。この項では、ブロック・チェンジ・トラッキングをOracle Managed Fileとしてデータベース領域に作成することを想定しています(データベース領域とは、データファイル、制御ファイル、オンラインREDOログ・ファイルなどのアクティブなデータベース・ファイルをデータベースが保持する場所です)。

ブロック・チェンジ・トラッキングが有効になっているかどうかを確認するには、SQLまたはRMANプロンプトから次の文を使用して、V$BLOCK_CHANGE_TRACKINGビューのSTATUSおよびFILENAME列を確認します。

SELECT status, filename FROM V$BLOCK_CHANGE_TRACKING;

ブロック・チェンジ・トラッキングを有効にする手順

  1. RMANを使用したターゲット・データベースへの接続で説明されているとおりに、RMANをターゲット・データベースに接続します。
  2. 次の問合せを送信して、データベースのデータファイルの現在の場所を特定します。
    RMAN> SELECT NAME FROM V$DATAFILE;
     
    NAME
    -----------------------------------------------
    /u01/app/oracle/oradata/orcl/system01.dbf
    /u01/app/oracle/oradata/orcl/example01.dbf
    /u01/app/oracle/oradata/orcl/sysaux01.dbf
    /u01/app/oracle/oradata/orcl/undotbs01.dbf
    /u01/app/oracle/oradata/orcl/users01.dbf
    

    この例の問合せ結果には、データファイルがディレクトリ/u01/app/oracle/oradata/orclのファイル・システムに格納されていることが示されています。データファイルは、Oracle Automatic Storage Managementのディスク・グループにも格納できます。

  3. DB_CREATE_FILE_DEST初期化パラメータを設定して、ブロック・チェンジ・トラッキング・ファイルを含む新しいデータベース・ファイルを格納する必要がある場所を指定します。次の例に示すように、前の手順の問合せ結果と同じディレクトリ(パスの最後の部分のデータベースSIDを削除した状態)を指定するか、新しいディレクトリを指定することができます。指定するディレクトリに対して、Oracleソフトウェアの所有者の書込み権限を持っている必要があります。

    次のコマンドは、新しいデータベース・ファイルはディレクトリ/u01/app/oracle/oradata/に格納される必要があることを指定します。

    ALTER SYSTEM SET DB_CREATE_FILE_DEST = '/u01/app/oracle/oradata';
    
  4. 次のコマンドを使用して、データベースのブロック・チェンジ・トラッキングを有効にします。
    ALTER DATABASE ENABLE BLOCK CHANGE TRACKING;
    

関連項目:

  • V$BLOCK_CHANGE_TRACKINGビューの詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。

  • DB_CREATE_FILE_DEST初期化パラメータの詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。