Oracle Application Expressのアプリケーション移行ワークショップ(アプリケーションの移行)を使用すると、Microsoft AccessアプリケーションまたはOracle FormsアプリケーションをOracle Application Expressアプリケーションに変換することができます。
このセクションでは、アプリケーションをMicrosoft AccessまたはOracle FormsからOracle Application Expressに移行するために必要なステップの概要を説明します。
内容は次のとおりです。
移行では、まずOracle SQL Developerおよびエクスポータ・ツールを使用して、Microsoft Accessのメタデータをエクスポートします。次に、アプリケーションの移行を使用して、取得したオブジェクトを確認し、無効なオブジェクトに関する問題を解決します。最後に、有効なフォームおよびレポートに基づいたアプリケーションか、または有効な表およびビューに基づいたメンテナンス・アプリケーションのどちらかを生成します。
アプリケーションを生成した後、Oracle Application Expressのすべての機能を使用して、移行したアプリケーションをさらに開発し、拡張できます。
内容は次のとおりです。
移行プロセスを開始する前に、システムが要件を満たしているか検証します。
Oracle Application Expressバージョン3.0以降
Oracle Application Express 3.0以降をインストールする必要があります。Oracle Application Express内の「アプリケーションの移行」機能を使用して、エクスポータ・ツールをダウンロードし、Microsoft AccessフォームおよびレポートをOracle Application Expressに移行します。
Oracle SQL Developer 2.1以降(英語のみ)
Oracle SQL Developerバージョン2.1以降をインストールする必要があります。移行機能を使用して、Microsoft AccessのスキーマおよびデータをOracleに移行します。
エクスポータ・ツール・バージョン10.2.0.2.5以上(英語のみ)
Oracle Application Express内の「EXPORTER.のダウンロード」リンクを使用してエクスポータ・ツールをインストールできます。詳細は、「Microsoft Accessのメタデータのエクスポート」を参照してください。
Oracle SQL Developerバージョン2.1以上を使用している場合、「Migration」メニューから直接エクスポータ・ツールにアクセスできます。
Microsoft Access
ローカル・システムには、エクスポータ・ツールおよび.mdb
ファイルのある場所にMicrosoft Accessをインストールする必要があります。
Microsoft Data Accessコンポーネント(MDAC)
ローカル・システムには、最新バージョンのMicrosoft Data Accessコンポーネント(MDAC)をインストールする必要があります。Microsoft社のWebサイトから最新バージョンをダウンロードできます。
プリンタ
ローカル・システムには、デザイン・ビューでレポートを開くためにプリンタをインストールする必要があります。プリンタのインストールは、.mdb
ファイルからレポート情報をエクスポートするために必要です。
データベースにエクスポートする前に.mdb
ファイルの解析をします。次のセクションのステップに従ってください。
Microsoft Accessを使用して、データベースにエクスポートする前にmdb
ファイルを解析する必要があります。これらのステップを実行することで、移行でのエラーを最小に抑えることができます。
Microsoft Accessで、.mdb
ファイルのオブジェクトを解析します。
Microsoft Accessのメニューバーの「Tools」から「Analyze」を選択して、「Documenter」を選択します。
「All Object Types」タブを選択して、「Select All」ボタンをクリックして、解析するアプリケーションのすべてのオブジェクトを選択します。
Documenterで報告されたエラーのあるオブジェクトを削除または解決します。
アプリケーションに欠落した参照がないことを確認してください。
Microsoft Accessで、デザインのIDE([Alt]キーを押しながら、[F11]キーを押します)を起動します。
メニューバーの「Tools」から「References」を選択します。
欠落した参照を削除または解決します。
アプリケーションのコンパイルが成功したことを確認してください。
IDEビューのメニューバーから、「Debug」から「Compile」を選択します。
報告されたエラーを解決します。
データベースで最適化および修復を実行します。
Microsoft Accessのメニューバーの「Tools」から「Database Utilities」を選択して、「Compact and Repair Database」を選択します。
すべてのリンクされた表のリンクが有効なことを確認してください。
Microsoft Accessのメニューバーの「Tools」から「Database Utilities」を選択して、「Linked Table Manager」を選択します。
すべてのリンクが最新で、読取り専用ではない既存の.mdb
ファイルを示していることを確認します。
まずOracle FormsメタデータをExtensible Markup Language(XML)に変換します。次に、Oracle Application Expressに変換プロジェクトを作成します。プロジェクトのアプリケーション・メタデータを確認および編集した後、Oracle Application Expressアプリケーションを生成します。その後、Application Builderでアプリケーションをカスタマイズし、アプリケーション属性を変更したり、新規にページを追加できます。
内容は次のとおりです。
変換プロセスを開始する前に、次のことが必要です。
Oracle Application Expressバージョン3.2以上のインストール
Oracle Application Express 3.2以上をインストールして、Oracle FormsアプリケーションをOracle Application Expressに変換します。
Oracle9i Oracle Developer Suite以上のインストール
Oracle Developer Suiteをインストールして、Oracle FormsアプリケーションおよびOracle ReportsをXML形式に変換する必要があります。具体的には、次のものが必要です。
Oracle Forms Builder
Forms2XML
変換ツールおよびOracle Formsアプリケーション・ファイルの変換に使用するファイル変換ユーティリティにアクセスするためにOracle Forms Builderをインストールする必要があります。
Oracle Reports Builder
Oracle Reports (バイナリ(.RDF
)、ASCII
(.REX
)、JSP
など)をXML形式に変換するためにOracle Reportsをインストールする必要があります。
Oracle Formsメタデータの変換
変換プロセスを開始するには、次の変換を実行する必要があります。
FormsからXMLへの変換ツールForms2XML
を使用して、Oracle FormsのFormモジュール(.FMB
)、オブジェクト・ライブラリ(.OLB
)またはMenuモジュール(.MMB
)ファイルをXML形式に。
Reports Builderのファイル変換オプションを使用して、Oracle Reports(バイナリ(.RDF
)、ASCII
(.REX
)、.JSP
など)をXML形式に。
Oracle Forms Builderのファイル変換オプションを使用して、PL/SQLライブラリの.PLL
ファイルを.PLD
テキスト・ファイルに。
Oracle FormsスキーマとOracle Application Expressワークスペースとの関連付け
Oracle Application Expressのワークスペースに関連付けされたスキーマには、Oracle Formsアプリケーションのデータベース・オブジェクトが含まれていることを確認します。Oracle Application Expressワークスペースおよび関連するスキーマの詳細は、次の章を参照してください。