Oracle® Database Clientインストレーション・ガイド 12cリリース1 (12.1) for IBM AIX on POWER Systems (64-Bit) E49834-07 |
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このマニュアルには、Oracle Database Client 12cをインストールするために必要な情報が含まれています。Oracle Database Clientをインストールするプラットフォームに関連した情報を必ず確認してください。
この章では、Oracle Universal Installerを起動する前に完了しておく必要がある作業について説明します。作業の内容は次のとおりです。
Oracleソフトウェアをインストールする前に、root
ユーザーとしていくつかのタスクを完了しておく必要があります。root
ユーザーとしてログインするには、次の手順のいずれかを実行します。
注意: サイレント・モードのインストールを実行する場合を除き、X Window Systemワークステーション、Xターミナル、またはXサーバーがインストールされているPCやその他システムからソフトウェアをインストールする必要があります。 |
X Window SystemワークステーションまたはXターミナルからソフトウェアをインストールする手順は、次のとおりです。
Xターミナル(xterm
)など、ローカル・ターミナル・セッションを開始します。
ローカル・システムにソフトウェアをインストールしない場合は、次のコマンドを入力して、リモート・ホストでのローカルのXサーバーのXアプリケーションの表示を可能にします。
$ xhost fully_qualified_remote_host_name
次に例を示します。
$ xhost somehost.us.example.com
ローカル・システムにソフトウェアをインストールしない場合は、ssh
、rlogin
、またはtelnet
コマンドを使用して、ソフトウェアをインストールするシステムに接続します。
$ telnet fully_qualified_remote_host_name
root
ユーザーとしてログインしていない場合は、次のコマンドを入力し、ユーザーをroot
に切り替えます。
$ sudo sh password: #
Xサーバー・ソフトウェアがインストールされているPCやその他システムからソフトウェアをインストールする場合の手順は、次のとおりです。
注意: この手順の詳細は、ご使用のXサーバーのマニュアルを参照してください。使用しているXサーバーのソフトウェアによっては、別の順序でタスクを実行する必要がある場合があります。 |
Xサーバー・ソフトウェアを開始します。
Xサーバー・ソフトウェアのセキュリティ設定を、リモート・ホストでローカル・システムのXアプリケーションを表示できるように構成にします。
ソフトウェアをインストールするリモート・システムに接続し、そのシステム上でXターミナル(xterm
)などのターミナル・セッションを開始します。
root
ユーザーとしてリモート・システムにログインしていない場合は、次のコマンドを入力し、ユーザーをroot
に切り替えます。
$ sudo sh password: #
この項では、Oracle Databaseをインストールする前に完了しておく必要のある、オペレーティング・システムの次の作業について説明します。
現在のシステム情報を確認するには、次のコマンドを実行します。
次のコマンドを入力して、物理RAMのサイズを確認します。
# /usr/sbin/lsattr -E -l sys0 -a realmem
次のコマンドを入力して、使用可能なRAMおよびスワップ領域を確認します。
# /usr/sbin/lsps -s
注意: 値をファイナライズする前に、使用可能なRAM領域およびスワップ領域用に複数の値を選択することをお薦めします。これは、ユーザーとコンピュータとの対話によって使用可能なRAMおよびスワップ領域が常に変化しているためです。 |
構成済スワップ領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。
# /usr/sbin/lsps -a
追加のスワップ領域の構成方法は、必要に応じてオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。
注意: サーバーのスワップ領域の割当てについては、オペレーティング・システム・ベンダーに確認してください。ベンダーのガイドラインは、このガイドに示すスワップ領域の要件に優先します。 |
/tmp
ディレクトリ内の使用可能な領域の量を確認するには、次のコマンドを入力します。
# df -m /tmp
/tmp
ディレクトリの空き領域が、必要な領域の要件を満たさない場合、次のいずれかの手順を実行します。
ディスク領域の要件が満たされるように、/tmp
ディレクトリから不要なファイルを削除します。
oracle
ユーザーの環境を設定するときに、TMP
およびTMPDIR
環境変数を設定します。
/tmp
ディレクトリを含むファイル・システムを拡張します。
次のいずれかのコマンドを入力して、システムの空きディスク領域のサイズを確認します。
# df -g # df -m
次のコマンドを入力して、システム・アーキテクチャでOracleソフトウェアを実行できるかどうかを確認します。
# /usr/bin/getconf HARDWARE_BITMODE
このコマンドで想定される出力は64です。想定される出力でない場合は、このシステムにソフトウェアをインストールできません。
システムが64ビット・モードで起動されているかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。
# /usr/sbin/bootinfo -K
このコマンドの結果に、64ビット・カーネルが有効であることを示す64と表示される必要があります。
プロセッサ・アーキテクチャがインストールするOracleソフトウェアのリリースと適合することを確認します。想定される出力でない場合は、このシステムにソフトウェアをインストールできません。
注意: AIX Based Systemsについては、Oracle Databaseでは、64ビット・カーネルがサポートされます。32ビット・カーネル・アプリケーションはサポートされません。 |
実行レベルを確認するには、次のコマンドを入力します。
/usr/bin/who -r
ご使用のシステムが、次に示す一般的な最低要件を満たしていることを確認してください。
システムは実行レベル2で起動されます。
システム・コンソールベースのインストールの実行中にOracle Universal Installerが正しく表示されるよう、ディスプレイカードの解像度は1024 x 768以上です。
ご使用のシステムが、次の最小記憶域要件を満たしていることを確認してください。
ご使用のシステムが、次のメモリー要件を満たしていることを確認してください。
256MB以上のRAM
表2-2は、インストールされているRAMと構成済スワップ領域の推奨サイズの関係を示したものです。
セキュアなオペレーティング・システムは、一般的なシステム・セキュリティの重要な基本です。オペレーティング・システムのデプロイメントが、オペレーティング・システム・ベンダーのセキュリティ・ガイドに記載されている一般的なセキュリティの措置に準拠していることを確認してください。
インストールする製品に応じて、必要なオペレーティング・システム・カーネルとパッケージがインストールされていることを確認してください。
このマニュアルに記載されているのは、タイトル・ページに記載されている日付での最新の要件です。カーネル要件の最新情報については、次のURLでオンライン版を参照してください。
http://docs.oracle.com
Oracle Universal Installerによって、システムが示されたオペレーティング・システム・パッケージの要件を満たしていることを確認するチェックが実行されます。これらのチェックが正常に終了するように、Oracle Universal Installerを起動する前に要件を確認してください。
この項に記載されているファイルセットおよびAuthorized Problem Analysis Reports (APARs)は、Oracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructure 12c向けのIBM AIX on POWER Systems (64-Bit)でサポートされています。
次の情報を使用して、サポートされているIBM AIX 6.1 on POWER Systems (64-bit)の最小バージョンを確認します。
表2-3 IBM AIX 6.1 on POWER Systems (64-Bit)のオペレーティング・システム最低要件
項目 | 最小要件 |
---|---|
AIX 6.1オペレーティング・システム |
AIX 6.1 Technology Level 7 Service Pack 3 ("6100-07-03-1207")以上、64ビット・カーネル 注意: AIX 6.1 Technology Level 7へのインストールは可能ですが、AIX 6.1 Technology Level 9 Service Pack 3 (6100-09-03-1415)以上にインストールすることをお薦めします。それ以降には、この表に示されたすべてのAPARおよびオペレーティング・システムの修正が含まれます。 |
AIX 6.1オペレーティング・システムのファイル・セット |
次のオペレーティング・システムのファイル・セットが必要です。
|
AIX 6.1 APARおよびその他のオペレーティング・システム修正 |
次の、またはそれ以降のパッチが必要です。 前述のAIX 6.1の最少オペレーティング・システムのTLレベルを使用している場合、次のすべてのAIX APAR修正をインストールします。
注意:
|
次の情報を使用して、サポートされているIBM AIX 7.1 on POWER Systems (64-bit)の最小バージョンを確認します。
表2-4 IBM AIX 7.1 on POWER Systems (64-Bit)のオペレーティング・システム最低要件
項目 | 最小要件 |
---|---|
AIX 7.1オペレーティング・システム |
AIX 7.1 Technology Level 1 Service Pack 3 ("7100-01-03-1207")以上、64ビット・カーネル 注意: AIX 7.1 Technology Level 1へのインストールは可能ですが、AIX 7.1 Technology Level 3 Service Pack 3 (7100-03-03-1415)以上にインストールすることをお薦めします。それ以降には、この表に示されたすべてのAPARおよびオペレーティング・システムの修正が含まれます。 |
AIX 7.1オペレーティング・システムのファイル・セット |
次のオペレーティング・システムのファイル・セットが必要です。
|
AIX 7.1 APARおよびその他のオペレーティング・システム修正 |
次の、またはそれ以降のパッチが必要です。 前述のAIX 7.1の最少オペレーティング・システムのTLレベルを使用している場合、次のすべてのAIX APAR修正をインストールします。
注意:
|
次の情報を使用して、サポートされているIBM AIX 7.2 on POWER Systems (64-bit)の最小バージョンを確認します。
表2-5 IBM AIX 7.2 on POWER Systems (64-Bit)のオペレーティング・システム最低要件
項目 | 最小要件 |
---|---|
AIX 7.2オペレーティング・システム |
AIX 7.2 Technology Level 0 Service Pack 1 ("7200-00-01")以上、64ビット・カーネル 注意: Service Pack 1は必須です。 |
AIX 7.2オペレーティング・システムのファイル・セット |
次のオペレーティング・システムのファイル・セットが必要です。
|
AIX 7.2 APARおよびその他のオペレーティング・システム修正 |
次の、またはそれ以降のパッチが必要です。 前述のAIX 7.2の最少オペレーティング・システムのTLレベルを使用している場合、次のすべてのAIX APAR修正をインストールします。
注意:
|
追加のドライバやパッケージをインストールする必要はありませんが、次のリストのドライバおよびパッケージをインストールまたは構成することが可能です。
関連項目: 『Oracle Application Expressインストレーション・ガイド』の「Oracle Application Expressのインストール要件」およびインストール前の推奨タスクに関する項 |
Open Database Connectivity (ODBC)をインストールする場合は、次の項を確認してください。
Open Database Connectivity (ODBC)は、データベースにアクセスするためのAPIのセットで、データベースに接続してデータベース上でSQL文を実行します。ODBCドライバを使用するアプリケーションは、スプレッドシートやカンマ区切りファイルなど、不均一なデータ・ソースにアクセスできます。
IBM AIXでは、Oracle ODBCドライバはODBCドライバ・マネージャ2.3.1について動作保証されています。Oracle DatabaseでODBCを使用するには、gcc 4.2.1
以上もインストールする必要があります。
Oracle ClusterwareまたはOracle DatabaseにODBCドライバは必要ありません。
ODBCドライバを次のWebサイトからダウンロードし、インストールします。
Oracle Messaging Gatewayをインストールする場合は、次の項を確認してください。
Oracle Messaging GatewayはOracle Databaseの機能です。これを使用すると、Oracle以外のメッセージ・システムとOracle Streams Advanced Queuingに基づくアプリケーション間の通信が可能になります。
Oracle Messaging Gatewayでは、Oracle Streams Advanced Queuing (AQ)とWebSphereおよびTIBCO Rendezvousをベースとするアプリケーションとの統合がサポートされています。サポートされるバージョンについては、『Oracle Databaseアドバンスト・キューイング・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。
Oracle Messaging Gatewayは、Oracle DatabaseのEnterprise Editionとともにインストールされます。
AIX7.1の場合は、My Oracle Supportの証明書で最新の要件を確認してください。
https://support.oracle.com
IBM WebSphere MQのCSDが必要な場合は、次のWebサイトでダウンロードおよびインストールの情報を参照してください。
プログラミング環境をインストールする場合は、次の項を確認してください。
Oracle Databaseでは、様々な環境でのアプリケーション開発用に複数のプログラミング言語がサポートされています。一部の言語では、使用しているオペレーティング・システムの追加のコンパイラ・パッケージをインストールする必要があります。
プログラミング環境はオプションです。Oracle Databaseに必須ではありません。
関連項目: プログラミング環境の概要は、『Oracle Database開発ガイド』を参照してください |
システムが、構成するプログラミング環境の要件を満たしていることを確認してください。
表2-6 IBM AIX on POWER Systems (64-Bit)のプログラミング環境の要件
プログラミング環境 | サポート要件 |
---|---|
Java Database Connectivity (JDBC) / Oracle Call Interface (OCI) |
Oracle Java Database ConnectivityおよびOracle Call InterfaceのドライバとJNDI拡張機能付きJDK 6(Java 6 64-bit 6.0.0.325 SR10以上) Oracle Java Database ConnectivityおよびOracle Call InterfaceのドライバとJNDI拡張機能付きJDK 7(Java 7 64-bit 7.0.0.0以上) このリリースでは、JDK 1.6がインストールされています。 注意:これらはデータベース・インストールの要件ではありません。 |
Oracle C++ Oracle C++ Call Interface Pro*C/C++ Oracle XML Developer's Kit (XDK) |
IBM XL C/C++ Enterprise Edition for AIX, V11.1 (11.1.0.9) January 2012 PTF. IBM XL C++ Runtime for AIX, V11.1 (11.1.0.4) November 2011. 次のURLからこのソフトウェアをダウンロードします。
注意: IBM XL C/C++コンパイラをインストールしない場合でも、AIX Runtime Environment Componentにコンパイラが必要です。ランタイム環境のファイルセットは、ライセンス要件なしにダウンロードすることができます。IBM AIXの最低推奨ランタイム環境は、IBM XL C/C++ for AIX V11.1.0.4 Runtime Environmentです。次のURLにあります。
|
Pro*COBOL |
IBM COBOL for AIX Version 4.1.1 (March 2012 PTF) Micro Focus Server Express 5.1 |
Pro*FORTRAN |
IBM XL Fortran Runtime for AIX, Version 13.1, January 2012 PTF |
ADA |
OC Systems PowerAda 5.5 OC SystemsおよびPowerAdaの詳細は、次のURLを参照してください。
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Oracle Enterprise Manager Database ExpressおよびOracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用する場合のみ、Webブラウザが必要です。Webブラウザは、JavaScript、HTML 4.0標準とCSS 1.0標準をサポートしている必要があります。これらの要件を満たすブラウザの一覧については、My Oracle SupportでEnterprise Manager動作保証マトリックスを参照してください。
https://support.oracle.com
関連項目: Enterprise Manager動作保証マトリックスにアクセスする手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。 |
システムがこれらの要件を満たしていることを確認するには、次の手順を実行します。
インストールされているAIXのディストリビューションおよびバージョンを確認するには、次のコマンドを入力します。
# oslevel -s
オペレーティング・システムのバージョンが "Operating System Requirements for IBM AIX on POWER Systems (64-Bit)"の記載より下の場合は、現在サポートされている以上のバージョンおよびレベルにアップグレードします。
AIXのメンテナンス・パッケージはIBM Fix Central Webサイトから入手できます。
必要なファイルセットがインストールおよびコミットされているかどうかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。
# lslpp -l bos.adt.base bos.adt.lib bos.adt.libm bos.perf.perfstat \ bos.perf.libperfstat bos.perf.proctools
サポートされているカーネル・モードかどうかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。
# getconf KERNEL_BITMODE
注意:
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APARがインストールされているかどうかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。
# /usr/sbin/instfix -i -k "IV16716 IV20880 IV21128 IV28319"
APARがインストールされていない場合は、IBM Fix Central Webサイトからダウンロードし、インストールしてください。
WebSphere MQのCSDが必要な場合は、IBMのWebサイトでダウンロードおよびインストールの情報を参照してください。
Instant Client Lightを使用する場合は、前述の各項で説明した要件の他に、アプリケーションで次の言語とキャラクタ・セットを使用する必要があります。
言語: Oracleでサポートされる言語
地域: Oracleでサポートされる地域
キャラクタ・セット:
シングルバイト
US7ASCII
WE8DEC
WE8MSWIN1252
WE8ISO8859P1
Unicode
UTF8
AL16UTF16
AL32UTF8
Instant Client Lightは、次のデータベース・キャラクタ・セットのいずれかを備えるデータベースに接続できます。
US7ASCII
WE8DEC
WE8MSWIN1252
WE8ISO8859P1
WE8EBCDIC37C
WE8EBCDIC1047
UTF8
AL32UTF8
言語、地域およびキャラクタ・セットは、NLS_LANG
環境変数によって決定されます。
64ビットのOracle Database Clientソフトウェアには、32ビット・クライアント・バイナリは含まれていません。64ビット・プラットフォーム上で32ビット・クライアント・バイナリが必要な場合は、それぞれの32ビット・クライアント・ソフトウェアから32ビット・バイナリを別々のOracleホーム内にインストールします。
64ビットのOracle Database Clientのインストール前の要件は、32ビットのOracle Database Clientにも適用されます。
関連項目: 詳細は、My Oracle Supportノート883702.1を参照してください。
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IBM AIX on POWER Systems (64-Bit)で、I/O完了ポート(IOCP)を有効化して、データベース、クライアントおよびグリッド・インフラストラクチャを正常にインストールできるようにします。
IOCPモジュールが有効化どうかをチェックするには、lsdev
コマンドを実行します。
$ lsdev | grep iocp
次のサンプル出力は、IOCPステータスがDefined
に設定されているので、有効ではないことを示しています。
iocp0 Defined I/O Completion Ports
デフォルトでは、IOCPはDefined
に設定されています。IOCPを有効にするには、次の手順を使用して、IOCPをAvailable
に設定します。
root
としてログインし、次のコマンドを実行します。
# smitty iocp
I/O完了ポートの特性の変更/表示を選択します。
システムの再起動時に構成された状態をDefinedからAvailableに変更します。
lsdev
コマンドを実行して、IOCPステータスがAvailable
に設定されていることを確認します。
$ lsdev | grep iocp iocp0 Available I/O Completion Ports
システムの再起動を実行して変更を確定します。
このシステムにOracleソフトウェアを初めてインストールするかどうかにより、またインストールする製品により、次のオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成が必要になる場合があります。
Oracleインベントリ・グループ(通常はoinstall
)
Oracle中央インベントリへの書込みアクセスが可能なグループ(oraInventory
)に属している必要があります。
Oracleソフトウェアのインストール時のインストール・ログとトレース・ファイル。これらのファイルは、今後の参照のために関連するOracleホームにコピーされます。
Oracleのインストールに関するその他のメタデータ・インベントリ情報は個々のOracleホーム・インベントリ・ディレクトリに格納され、中央インベントリからは分離されます。
新規インストールでは、Oracle Universal Installerを使用して中央インベントリ・ディレクトリを作成することをお薦めします。デフォルトでは、/u01/app
などOFA構造に準拠してOracleパスを作成すると、中央インベントリはパスu01/app/oraInventory
に作成され、すべてのOracleインストールの所有者は、適切な権限を使用して、このディレクトリに書き込むことができます。
Oracleソフトウェア所有者ユーザー(通常はoracle
)
Oracleソフトウェアをシステムに初めてインストールする場合は、このユーザーを作成する必要があります。このユーザーはインストール時にインストールされる全ソフトウェアの所有者となります。このユーザーには、プライマリ・グループとしてOracleインベントリ・グループを指定する必要があります。また、セカンダリ・グループは、OSDBAグループおよびOSOPERグループであることが必要です。
注意:
|
システム上のOracleソフトウェアの全インストールに対して、単一のOracleインベントリ・グループが必要です。初回インストール後は、そのシステムへの以降のすべてのOracleソフトウェア・インストールに、同一のOracleインベントリ・グループを使用する必要があります。ただし、インストールごとに異なるOracle所有者ユーザーを作成することは可能です。
注意: 次の各項では、ローカル・ユーザーおよびグループの作成方法について説明します。ローカル・ユーザーおよびグループを作成するかわりに、Network Information Services(NIS)などのディレクトリ・サービスに適切なユーザーおよびグループを作成できます。ディレクトリ・サービスの使用方法は、システム管理者に問い合せるか、オペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。 |
次の各項では、ローカル・ユーザーおよびグループの作成方法について説明します。
既存のOracleインベントリ・グループがない場合は、作成する必要があります。次の項目ごとに、Oracleインベントリ・グループの名前の確認方法(存在する場合)および作成方法(必要な場合)を説明します。
Oracleインベントリ・グループが存在するかどうかの確認
Oracleソフトウェアをシステムに初めてインストールするときには、Oracle Universal InstallerによりoraInst.loc
ファイルが作成されます。このファイルでは、Oracleインベントリ・グループ名(通常oinstall
)およびOracleインベントリ・ディレクトリのパスが識別されます。
oraInst.loc
ファイルには、次のような内容が含まれます。
inventory_loc=central_inventory_location inst_group=group
前述の例では、central_inventory_location
がOracle中央インベントリの場所、group
が中央インベントリへの書込み権限のあるグループ名を示します。
既存のOracleインベントリがある場合は、すべてのOracleソフトウェアのインストールで同じOracleインベントリを使用し、インストールに使用するすべてのOracleソフトウェア・ユーザーにこのディレクトリへの書込み権限があることを確認してください。
Oracleインベントリ・グループが存在するかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。
# more /etc/oraInst.loc
oraInst.loc
ファイルが存在する場合、このコマンドの出力は次のようになります。
inventory_loc=/u01/app/oraInventory inst_group=oinstall
Oracleインベントリ・グループの作成
oraInst.loc
ファイルが存在しない場合は、次のとおりOracleインベントリ・グループを作成します。
次の状況では、Oracleソフトウェア所有者ユーザーを作成する必要があります。
Oracleソフトウェア所有者ユーザーが存在しない場合(たとえば、システムへOracleソフトウェアを初めてインストールする場合)。
Oracleソフトウェア所有者ユーザーは存在するが、異なるオペレーティング・システム・ユーザーを使用する場合。
Oracleソフトウェア所有者ユーザー(oracle
)の有無を判別するには、次のコマンドを入力します。
# id oracle
oracle
ユーザーが存在する場合、このコマンドからの出力は、次のようになります。
uid=54321(oracle) gid=54321(oinstall) groups=54322(dba),54323(oper)
ユーザーが存在する場合、既存のユーザーを使用するか、または他のoracle
ユーザーを作成するかを決定します。既存のユーザーを使用する場合は、そのユーザーのプライマリ・グループがOracleインベントリ・グループであることを確認してください。詳細は、次の項のいずれかを参照してください。
注意: 必要に応じて、既存のユーザーの使用または変更の前にシステム管理者に連絡してください。 |
既存のOracleソフトウェア所有者ユーザーを使用し、ユーザーのプライマリ・グループがOracleインベントリ・グループの場合、「必要なソフトウェア・ディレクトリの識別」を参照してください。
既存のユーザーを変更するには、「Oracle Database Clientソフトウェア所有者ユーザーの変更」を参照してください。
ユーザーを作成する場合は、次の項を参照してください。
Oracleソフトウェア所有者ユーザーが存在しない場合や、新しいOracleソフトウェア所有者ユーザーが必要な場合は、次の手順で作成します。次の手順では、oracle
というユーザー名を使用します(この名前のユーザーが存在しない場合)。
# smit security
適切なメニュー項目を選択し、次の情報を指定してoracle
ユーザーを作成します。
「Primary GROUP」フィールドで、Oracleインベントリ・グループ(oinstall
など)を指定します。
「Group SET」フィールドで、OSDBAグループを(必要に応じてOSOPERグループも)指定します。たとえば、dba
、asmdba
、oper
などです。
注意: oracle ユーザーのUIDは、65536未満である必要があります。 |
[F10]を押して終了します。
# passwd oracle
続行するには、「必要なソフトウェア・ディレクトリの識別」を参照してください。
oracle
ユーザーは存在するが、そのプライマリ・グループがoinstall
でない場合は、次のようなコマンドを入力してプライマリ・グループを変更します。
次のコマンドを入力します。
# smit security
適切なメニュー項目を選択し、oracle
ユーザーを変更します。
「Primary GROUP」フィールドで、Oracleインベントリ・グループ(oinstall
など)を指定します。
「Group SET」フィールドで、必要なセカンダリ・グループ(dba
など)を指定します。
[F10]を押して終了します。
注意: Oracleでは、既存のOracle Databaseサーバーまたは他のOracleソフトウェア・インストールの所有者の変更はサポートされていません。OracleではOracle Database Clientソフトウェア所有者の変更のみがサポートされています。 |
Oracleソフトウェア用に次のディレクトリを識別または作成する必要があります。
注意: Oracleソフトウェア用に選択したパス(Oracleホーム・パス、Oracleベース・パスなど)では、ASCII文字のみを必ず使用してください。一部のパスにインストール所有者名がデフォルトで使用されるため、このASCII文字制限はユーザー名、ファイル名およびディレクトリ名に適用されます。 |
Oracleベース・ディレクトリは、Oracleソフトウェア・インストールの最上位ディレクトリです。UNIXシステムでは、Optimal Flexible Architecture(OFA)のガイドラインによって、次のようなパスをOracleベース・ディレクトリに使用することが推奨されています。
/mount_point/app/software_owner
各項目の意味は次のとおりです。
mount_point
は、Oracleソフトウェアを格納するファイル・システムのマウント・ポイント・ディレクトリです。
このマニュアルの例では、マウント・ポイント・ディレクトリに/u01
を使用しています。
software_owner
は、oracle
など、Oracleソフトウェアをインストールしているソフトウェア所有者のオペレーティング・システム・ユーザー名です。
すべてのOracle製品を含むORACLE_BASE
フォルダを指定する必要があります。
注意: 既存のOracleベースがある場合は、既存のものを使用ドロップダウン・ボックスから選択できます。デフォルトでは、ドロップダウン・ボックスには、選択したOracleベースの既存の値が含まれます。詳細は、「Oracle Database Clientソフトウェアのインストール」を参照してください。Oracleベースがない場合は、リスト・ボックスでテキストを編集し、新規作成できます。 |
複数のインストールに同じOracleベース・ディレクトリを使用することも、異なるインストール用に別々のOracleベース・ディレクトリを作成することもできます。異なるオペレーティング・システム・ユーザーが同じシステム上にOracleソフトウェアをインストールする場合、各ユーザーは個別のOracleベース・ディレクトリを作成する必要があります。次の例では、すべてのOracleベース・ディレクトリが同じシステムに存在できます。
/u01/app/oracle /u01/app/orauser
次の各項では、インストールに適した既存のOracleベース・ディレクトリの識別方法、および必要な場合のOracleベース・ディレクトリの作成方法について説明します。
Oracleベース・ディレクトリを作成するか既存のディレクトリを使用するかにかかわらず、ORACLE_BASE
環境変数を設定して、そのディレクトリのフルパスを指定する必要があります。
Oracleインベントリ・ディレクトリ(oraInventory
)には、システム上にインストールされたすべてのソフトウェアのインベントリが格納されます。このディレクトリは、単一システム上にインストールされたすべてのOracleソフトウェアに必須であり、共有のものです。既存のOracleインベントリ・パスがある場合は、Oracle Universal InstallerはそのOracleインベントリを使用します。
システムに最初のOracleソフトウェアをインストールする場合、Oracle Universal Installerによりu[01-09]/app
形式のOFA準拠パスが提供されます(/u01/app
など)。インストールを実行中のユーザーには、そのパスの書込み権限があります。すべてを満たしている場合、Oracle Universal Installerはパス/u[01-09]/app/oraInventory
にOracleインベントリ・ディレクトリを作成します。次に例を示します。
/u01/app/oraInventory
インストールの際にoracle
ユーザーのORACLE_BASE
を設定した場合、Oracle Universal Installerにより、パスORACLE_BASE/../oraInventory
にOracleインベントリ・ディレクトリが作成されます。たとえば、ORACLE_BASE
が/u01/app/oracle/
に設定されている場合、Oracleインベントリ・ディレクトリは、パス/u01/app/oraInventory
に作成されます。
OFA準拠パスの作成およびORACLE_BASE
の設定を行わなかった場合、Oracleインベントリ・ディレクトリはインストールを実行するユーザーのホーム・ディレクトリに配置されます。次に例を示します。
/home/oracle/oraInventory
Oracle Universal Installerでは、指定したディレクトリが作成され、それに対する適切な所有者、グループおよび権限が設定されます。ユーザーが作成する必要はありません。
注意:
|
Oracleホーム・ディレクトリは、特定のOracle製品のソフトウェアをインストールするディレクトリです。異なるOracle製品、または同じOracle製品の異なるリリースは、個別のOracleホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。Oracle Universal Installerを実行すると、このディレクトリのパスおよびディレクトリを識別する名前を指定するよう求められます。OFAガイドラインに従い、指定するOracleホーム・ディレクトリを、インストールを実行するユーザー・アカウントのOracleベース・ディレクトリのサブディレクトリにすることことを強くお薦めします。Oracleホーム・ディレクトリには、次のようなパスを指定することをお薦めします。
$ORACLE_BASE/product/12.1.0/client_1
Oracle Universal Installerは、指定したディレクトリ・パスをOracleベース・ディレクトリの下に作成します。また、適切な所有者、グループおよび権限も設定されます。このディレクトリを作成する必要はありません。
注意: インストール時には、事前定義済の権限が適用された既存のディレクトリを、Oracleホーム・ディレクトリとして指定しないでください。指定した場合、ファイルおよびグループの所有権のエラーによりインストールが失敗する可能性があります。 |
インストールを開始する前に、既存のOracleベース・ディレクトリを識別するか、必要に応じて作成する必要があります。この項の内容は、次のとおりです。
注意: システムに他のOracleベース・ディレクトリが存在する場合にも、Oracleベース・ディレクトリを作成するように選択できます。 |
既存のOracleベース・ディレクトリは、OFAガイドラインに準拠するパスを持たない可能性があります。ただし、既存のOracleインベントリ・ディレクトリまたは既存のOracleホーム・ディレクトリを識別する場合、通常は次のようにOracleベース・ディレクトリを識別できます。
既存のOracleインベントリ・ディレクトリの識別
次のコマンドを入力してoraInst.loc
ファイルの内容を表示します。
# more /etc/oraInst.loc
oraInst.loc
ファイルが存在する場合、このコマンドの出力は次のようになります。
inventory_loc=/u01/app/oraInventory inst_group=oinstall
inventory_loc
パラメータは、Oracleインベントリ・ディレクトリ(oraInventory
)を識別します。oraInventory
ディレクトリの親ディレクトリは、通常、Oracleベース・ディレクトリです。前述の例では、/u01/app/oracle
はOracleベース・ディレクトリです。
既存のOracleホーム・ディレクトリの識別
次のコマンドを入力してoratab
ファイルの内容を表示します。
# more /etc/oratab
oratab
ファイルが存在する場合、このファイルには、次のような行が含まれます。
*:/u03/app/oracle/product/12.1.0/dbhome_1:N *:/opt/orauser/infra_904:N *:/oracle/9.2.0:N
各行に指定されたディレクトリ・パスは、Oracleホーム・ディレクトリを示します。使用するOracleソフトウェア所有者のユーザー名が末尾に付いているディレクトリ・パスは、Oracleベース・ディレクトリとして有効な選択です。前述の例で、oracle
ユーザーを使用してソフトウェアをインストールする場合、次のディレクトリのどちらかを選択できます。
/u03/app/oracle /oracle
注意: 可能であれば、最初のパス(/u03/app/oracle )のようなディレクトリ・パスを選択します。このパスは、OFAガイドラインに準拠しています。 |
既存のOracleベース・ディレクトリの識別
Oracleホーム・ディレクトリを特定した後、次のようなコマンドを実行してOracleベースの場所を確認します。
cat /u01/app/oraInventory/ContentsXML/inventory.xml
続行する手順は、次のとおりです。
Oracleベース・ディレクトリが存在し、これを使用する場合は、「Oracleソフトウェア所有者環境の構成」を参照してください。
この後の項でoracle
ユーザーの環境を構成する際に、ORACLE_BASE
環境変数を設定して選択したディレクトリを指定します。
Oracleベース・ディレクトリがシステムに存在せず、Oracleベース・ディレクトリを作成する場合は、次の項を参照してください。
Oracleベース・ディレクトリを作成する前に、ディスク領域がある適切なファイル・システムを識別する必要があります。
適切なファイル・システムを識別するには、次の手順を実行します。
マウント済の各ファイル・システム上の空きディスク領域を判別するには、次のコマンドを使用します。
# df -k
表示から、適切な空き領域を持つファイル・システムを識別します。
指定したファイル・システム用のマウント・ポイント・ディレクトリの名前を書き留めます。
Oracleベース・ディレクトリを作成し、適切な所有者、グループ、および権限を指定する手順は、次のとおりです。
次のようなコマンドを入力して、識別したマウント・ポイント・ディレクトリに推奨されるサブディレクトリを作成し、適切な所有者、グループおよびそれらの権限を設定します。
# mkdir -p /mount_point/app # chown -R oracle:oinstall /mount_point/app # chmod -R 775 /mount_point/app/
次に例を示します。
# mkdir -p /u01/app # chown -R oracle:oinstall /u01/app # chmod -R 775 /u01/app/
この章で後述するoracle
ユーザーの環境を構成する際に、ORACLE_BASE
環境変数を設定して、作成したOracleベース・ディレクトリを指定します。
Oracle Universal Installerはoracle
アカウントから実行します。ただし、Oracle Universal Installerを起動する前に、oracle
ユーザーの環境を構成する必要があります。環境を構成するには、次のことが必要です。
シェル起動ファイルで、デフォルトのファイル・モード作成マスク(umask)を022に設定します。
DISPLAY
環境変数を設定します。
注意: オペレーティング・システム・ベンダーによってサポートされているシェル・プログラムを使用します。オペレーティング・システムでサポートされていないシェル・プログラムを使用すると、インストール時にエラーが発生する場合があります。 |
oracle
ユーザーの環境を設定する手順は、次のとおりです。
新規Xターミナル・セッション(xterm
)を開始します。
次のコマンドを入力し、Xウィンドウ・アプリケーションがこのシステム上に表示されることを確認します。
$ xhost + RemoteHost
RemoteHost
は完全修飾されたリモートのホスト名です。次に例を示します。
$ xhost + somehost.example.com
ソフトウェアをインストールするシステムにログインしていない場合は、そのシステムにoracle
ユーザーとしてログインします。
oracle
ユーザーとしてログインしていない場合は、ユーザーをoracle
に切り替えます。
$ su - oracle
oracle
ユーザーのデフォルト・シェルを確認するには、次のコマンドを入力します。
$ echo $SHELL
シェル起動スクリプトを実行するには、次のいずれかのコマンドを入力します。
Bashシェルの場合:
$ . ./.bash_profile
BourneまたはKornシェルの場合:
$ . ./.profile
Cシェルの場合:
% source ./.login
ソフトウェアをローカル・システムにインストールしない場合は、Xアプリケーションがローカル・システムに表示されるように、次のようなコマンドを入力します。
Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:
$ DISPLAY=local_host:0.0
Cシェルの場合:
% setenv DISPLAY local_host:0.0
この例で、local_host
は、Oracle Universal Installerの表示に使用するシステム(ワークステーションまたはPC)のホスト名またはIPアドレスです。
/tmp
ディレクトリの空きディスク領域が400MBに満たないことが確認された場合は、400MB以上の空き領域があるファイル・システムを識別し、このファイル・システムの一時ディレクトリを指定するようにTMP
およびTMPDIR
環境変数を設定します。
マウント済の各ファイル・システム上の空きディスク領域を確認するには、次のコマンドを使用します。
# df -k
必要に応じて、次のようなコマンドを入力し、識別したファイル・システム上に一時ディレクトリを作成し、そのディレクトリに適切な権限を設定します。
su - root $ mkdir /mount_point/tmp $ chmod a+wr /mount_point/tmp #exit
次のようなコマンドを入力し、TMP
およびTMPDIR
環境変数を設定します。
Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:
$ TMP=/mount_point/tmp $ TMPDIR=/mount_point/tmp $ export TMP TMPDIR
Cシェルの場合:
% setenv TMP /mount_point/tmp % setenv TMPDIR /mount_point/tmp
システムに既存のインストール環境があり、同じユーザー・アカウントを使用して今回のインストールを行う場合は、ORACLE_HOME
、ORACLE_BASE
、ORACLE_SID
、TNS_ADMIN
の環境変数と、Oracleソフトウェア・ホームに接続されているOracleインストール・ユーザーに対して設定されたその他の環境変数の設定を削除します。
次のコマンドを入力し、ORACLE_HOME
、ORACLE_BASE
、ORACLE_SID
およびTNS_ADMIN
の環境変数が設定されていないことを確認します。
Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:
$ unset ORACLE_HOME $ unset ORACLE_BASE $ unset ORACLE_SID $ unset TNS_ADMIN
Cシェルの場合:
% unsetenv ORACLE_HOME % unsetenv ORACLE_BASE
% unsetenv ORACLE_SID % unsetenv TNS_ADMIN
次のコマンドを使用してPATH
環境変数をチェックします。
$ echo $PATH
$ORACLE_HOME/bin
パスがPATH
環境変数から削除されていることを確認します。
注意: ORACLE_HOME 環境変数が設定されている場合、Oracle Universal Installerはその環境変数でOracleホーム・ディレクトリのデフォルト・パスとして指定されている値を使用します。ORACLE_BASE 環境変数を設定する場合は、ORACLE_HOME 環境変数の設定を解除し、Oracle Universal Installerによって提示されるデフォルト・パスを選択することをお薦めします。 |
環境設定が正しく行われたかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。
$ umask $ env | more
umask
コマンドの実行により、値22
、022
または0022
が表示されることを確認します。また、ここで設定した環境変数に正しい値が設定されることを確認します。