ノードを追加する前に、「クラスタ・ノードを追加するための必須手順」にリストされている前提条件を満たしておく必要があります。
この手順では、クラスタにノードを追加する方法について説明します。この手順では、次の項目を前提としています。
node1
およびnode2
という2つのノードを持つクラスタが存在する
node3
という名前のノードを追加する
Oracle Clusterwareがnode1
およびnode2
のローカル・ホームにインストールされており、Grid_home
は正常にインストールされたホームを表す
注意:
WindowsシステムでOracle DatabaseがOracle Database 10gリリース1(10.1)からアップグレードされている構成の場合は、クラスタ・ノードの追加に、この項で説明する手順を使用しないでください。
クラスタおよびnode3
の整合性を検証します。
C:\>cluvfy stage -pre nodeadd -n node3 [-fixup] [-verbose]
-fixup
オプションと、検証が失敗した場合にクラスタまたはノードを修正するための指示がCVUによって出力されるディレクトリを指定できます。
node1
でGrid_home
\addnode
ディレクトリに移動し、addnode.bat
スクリプトを次のように実行します。
C:\>addnode.bat "CLUSTER_NEW_NODES={node3}" "CLUSTER_NEW_VIRTUAL_HOSTNAMES={node3-vip}"
新規ノードで次のコマンドを実行します。
C:\>Grid_home\crs\config\gridconfig.bat
Oracle ACFSを使用するようにデータベース・ホームを構成した場合にのみ、次の手順を実行する必要があります。
Oracle ACFSを使用するように構成した各データベースに対して、Oracle RACデータベース・ホームから次のコマンドを実行します。
C:\> ORACLE_HOME/bin/srvctl stop database -db database_unique_name
注意:
Oracle Clusterwareで構成されているすべてのデータベースをリストするには、srvctl config database
コマンドを実行します。データベースの詳細を検索するには、srvctl config database -db
database_unique_name
を使用します。ORACLE_HOME
のパスがOracle ACFSのマウント・パスにつながる場合、データベースはOracle ACFSを使用します。このコマンドの出力から、新しく追加されたノードで実行するように構成されたデータベース・インスタンス名を見つけます。
Windows Server Manager Controlを使用して、サービスを停止して削除します。
手順4.aで収集したデータベースおよびデータベース・ホームのそれぞれに対して、次のコマンドを実行します。
C:\> ORACLE_HOME/bin/srvctl start database -db database_unique_name
次のコマンドを実行し、構成済のすべてのノード(既存のノードと追加したノードの両方)でOracle Clusterwareコンポーネントの整合性を検証します。
C:\>cluvfy stage -post crsinst -n all [-verbose]
この項のノードの追加手順を完了してから、必要に応じてOracle RACコンポーネントを含むOracle Databaseを新規ノードに拡張し、新規ノードを既存のOracle RACデータベースのメンバーにすることも可能です。
関連項目:
Oracle RACを含むOracle Databaseの新規ノードへの拡張の詳細は、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。
OraMTS Service for Microsoft Transaction Serverの作成
Oracle Services for Microsoft Transaction Server (OraMTS)を使用すると、Microsoftアプリケーションで調整されるトランザクション内で、リソース・マネージャとしてOracle Databaseを使用できます。OraMTSは、Microsoft分散トランザクション・コーディネータ(MSDTC)に対するOracle Databaseのプロキシとして機能します。この結果、OraMTSによってクライアント側の接続プールが提供され、Oracleを利用するクライアント・コンポーネントを昇格可能なトランザクションおよび分散トランザクションに使用できるようになります。また、サービス自体がWindowsで実行される場合、OraMTSは、任意のオペレーティング・システム上で実行されているOracle Databaseと連携して動作できます。
Oracle Database 12cより前のリリースでは、OraMTSはソフトウェアのみのインストールの一部として作成されました。Oracle Database 12c以上では、構成ツールを使用してこのサービスを作成する必要があります。
ノードの追加後、またはOracle RACのソフトウェアのみのインストールを実行した後でOraMTSサービスを作成するには、次の手順を実行します。
コマンド・ウィンドウを開きます。
ディレクトリを%ORACLE_HOME%\bin
に変更します。
OraMTSCtl
ユーティリティを実行してOraMTSサービスを作成します(ここで、host_name
はサービスが作成されるノードのリストです)。
C:\..bin> oramtsctl.exe -new -host host_name
関連項目:
分散されるトランザクション内で、リソース・マネージャとしてOracle Databaseを使用できるOraMTSの詳細は、『Oracle Services for Microsoft Transaction Server開発者ガイドfor Microsoft Windows』を参照してください。