tfactl diagcollect
コマンドを使用して、オンデマンドの診断収集を実行できます。いくつかの異なるパラメータを設定して、収集の大きさや詳細度を指定できます。収集するデータに対して、あるインシデントの特定の時刻を指定したり、時間範囲を指定して、関連データを含むファイル全体を収集するか、それらのファイルの中からある時間間隔のデータのみを収集するかを決定できます。
注意:
パラメータを指定しない場合、tfactl diagcollect
コマンドは、最近4時間にファイルが更新されたすべてのコンポーネントのすべてのノードからファイルが収集され、過剰なファイルは切捨てられます。この期間より前にインシデントが発生した場合、正しいデータ収集期間のためにこの項で説明するパラメータを使用してください。
構文
tfactl diagcollect [-all | -database all | database_1,database_2,... | -asm | -crs | -os | -install] [-node all | local | node_1,node_2,...][-tag description] [-z file_name] [-since numberh | d | -from "mmm/dd/yyyy hh:mm:ss" -to "mmm/dd/yyyy hh:mm:ss" | -for "mmm/dd/yyyy hh:mm:ss" [-nocopy] [-nomonitor]]
パラメータ
表J-15 tfactl diagcollectコマンドのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
-all | -database all | database_1,database_2,... | -asm | -crs | -os | -install |
トレース・ファイルまたはログ・ファイルを収集する1つ以上の個別のコンポーネントを選択するか、 |
-node all | local | node_1,node_2,... |
診断情報を収集するカンマ区切りのノード・リストを指定できます。デフォルト値は |
-tag description
|
このパラメータを使用すると、TFAリポジトリ内の収集に対してサブディレクトリを作成できます。 |
-z file_name
|
このパラメータを使用すると、出力ファイル名を指定できます。 |
-since numberh | d | -from "mmm/dd/yyyy hh:mm:ss" -to "mmm/dd/yyyy hh:mm:ss" | -for "mmm/dd/yyyy hh:mm:ss" |
注意: 日付と時刻の両方を指定する場合、両方の値を二重引用符( |
-nocopy |
このパラメータを使用すると、トレース・ファイルの収集が開始ノードにコピーされません。ファイルは、TFAリポジトリ内の実行ノードに残ります。 |
-nomonitor |
このパラメータを使用すると、コマンドを実行する端末にコマンドの進捗状況が表示されません。 |
例
次のコマンドでは、クラスタ全体の最近4時間に更新されたすべてのファイル(chmos
およびosw
データを含む)が切捨ておよび圧縮され、開始ノードに収集されます。
# tfactl diagcollect
次のコマンドでは、クラスタ全体の最近8時間に更新されたすべてのファイル(chmos
およびosw
データを含む)が切捨ておよび圧縮され、開始ノードに収集されます。
# tfactl diagcollect –all –since 8h
次のコマンドでは、データベース(hrdb
およびfdb
)の過去1日間に更新されたすべてのファイルが切捨ておよび圧縮され、開始ノードに収集されます。
# tfactl diagcollect -database hrdb,fdb -since 1d -z foo
次のコマンドでは、node1
およびnode2
の最近6時間に更新されたすべてのOracle Clusterwareファイル、オペレーティング・システム・ログおよびchmos
、osw
データが切捨ておよび圧縮され、開始ノードに収集されます。
# tfactl diagcollect –crs -os -node node1,node2 -since 6h
次のコマンドでは、2014年7月4日から2015年7月5日の午後9時までに更新されたnode1
のすべてのOracle ASMログが切捨ておよび圧縮され、開始ノードに収集されます。
# tfactl diagcollect -asm -node node1 -from Jul/4/2014 -to "Jul/5/2014 21:00:00"
次のコマンドでは、2014年7月2日に更新されたすべてのログ・ファイルが切捨ておよび圧縮され、開始ノードに収集されます。
# tfactl diagcollect -for Jul/2/2014
次のコマンドでは、2014年7月2日午前9時から2014年7月3日午前9時の間(コマンドに指定した時刻の前後12時間)に更新されたすべてのログ・ファイルが切捨ておよび圧縮され、開始ノードに収集されます。
# tfactl diagcollect -for "Jul/2/2014 21:00:00"