Oracle Clusterware 12cでは、クラスタ内の各ノードに、Oracle ClusterwareによるOCRのインストール時にインストールおよび構成される、Oracle Local Registry (OLR)というノード固有のリソースのローカル・レジストリがあります。Oracle Clusterwareが実行されているかどうか、または完全に機能しているかどうかに関係なく、各ノードの複数のプロセスには、それらのプロセスが存在するノードに固有のOLRに対する同時読取りおよび書込みアクセス権があります。
デフォルトでは、OLRは各ノードのGrid_home
/cdata/
host_name
.olr
に格納されています。
OLRは、-local
オプションを指定したOCRCHECK、OCRDUMPおよびOCRCONFIGユーティリティをroot
として使用して管理します。
OCRCHECKユーティリティを次のように使用すると、ローカル・ノードのOLRのステータスをチェックできます。
# ocrcheck -local Status of Oracle Cluster Registry is as follows : Version : 3 Total space (kbytes) : 262132 Used space (kbytes) : 9200 Available space (kbytes) : 252932 ID : 604793089 Device/File Name : /private2/crs/cdata/localhost/dglnx6.olr Device/File integrity check succeeded Local OCR integrity check succeeded
OCRDUMPユーティリティを次のように使用すると、プログラムを起動したテキスト端末にローカル・ノードのOLRの内容を表示できます。
# ocrdump -local -stdout
OCRCONFIGユーティリティを使用すると、ローカル・ノードのOLRで管理タスクを実行できます。
OLRをファイルにエクスポートするには、次のようにユーティリティを使用します。
# ocrconfig –local –export file_name
注意:
-manualbackup
コマンドおよび-restore
コマンドを使用し、-import
コマンドおよび-export
コマンドは使用しないことをお薦めします。
OLRをエクスポートする場合は、名前の文字列にolr
、ホスト名およびタイムスタンプを含めることをお薦めします。次に例を示します。
olr_myhost1_20090603_0130_export
指定したファイルをOLRにインポートするには、次のようにユーティリティを使用します。
# ocrconfig –local –import file_name
OLRを手動でバックアップするには、次のようにユーティリティを使用します。
# ocrconfig –local –manualbackup
注意:
OLRは、インストールまたはアップグレードの後にバックアップされます。その後は、手動でのみOLRをバックアップできます。自動バックアップはOLRではサポートされていません。OCRをOracle ASMから他の記憶域に移行する場合、またはOCRを他の記憶域からOracle ASMに移行する場合は、新しいバックアップを作成する必要があります。
OLRのデフォルトのバックアップ場所は、パスGrid_home
/cdata/
host_name
にあります。
OLRバックアップ・ファイルの内容を表示するには、次のようにユーティリティを使用します。
ocrdump -local -backupfile olr_backup_file_name
OLRのバックアップの場所を変更するには、次のようにユーティリティを使用します。
ocrconfig -local -backuploc new_olr_backup_path
OLRをリストアするには、次のようにユーティリティを使用します。
# crsctl stop crs
# ocrconfig -local -restore file_name
# ocrcheck -local
# crsctl start crs
$ cluvfy comp olr