コンテキストの初期化、対話形式APIのリクエスト・ペイロードの準備、対話形式APIの処理後の出力などの機能には、非対話形式CLSCRS APIを使用できます。非対話形式CLSCRS APIはCRSDをコールしません。
コールバック・エラーのレポート・メカニズムは、非対話形式CLSCRS APIでは使用できません。clscrs_stat2
、clscrs_stat3
、およびすべてのclscrs_whatif_*
APIを除くすべての対話形式CLSCRS APIでは、このコールバック・メカニズムが使用されます。これらのAPIのクライアントは、コールバック・メカニズムを使用して、エラー、警告および進捗メッセージをCRSDから受信します。
フィルタを使用して、Oracle Clusterwareエンティティのリストを減らすこともできます。また、対話形式APIのフィルタを使用して、Oracle Clusterwareエンティティのリストを減らすこともできます。
スレッド・セーフティ
APIデータ構造の管理のために提供されるルーチンは、複数のスレッドの同じAPIコンテキストで同時に使用できませんが、クライアント側でのスレッド・アフィニティは必要ありません。各インスタンスで個別のAPIが使用されている場合は、このプロセスにより、複数のスレッドでこれらのルーチンが起動する可能性があります。
関連項目:
詳細は、「エラーの処理およびトレース」、「コールバック・メカニズム」および「フィルタ」を参照してください。
表H-3に、非対話形式CLSCRS APIを示します。
表H-3 非対話形式CLSCRS API
C API | 説明 |
---|---|
clscrs_action_getentity |
アクションのエンティティを戻します。 |
clscrs_action_getparams |
アクションのパラメータのリストを戻します。 |
clscrs_action_gettype |
アクションのタイプを戻します。 |
clscrs_actionlist_count |
アクション・リスト内のアクションの数を計算します。 |
clscrs_actionlist_create |
アクション・リストを作成します。 |
clscrs_actionlist_destroy |
アクション・リストを破棄します。 |
clscrs_actionlist_first |
アクション・リスト内の最初のアクションを戻します。 |
clscrs_actionlist_next |
アクション・リスト内の次のアクションを戻します。 |
clscrs_actionlist_print |
アクション・リストを出力します。 |
clscrs_actionlist_seqid |
アクション・リストの順序IDを戻します。 |
clscrs_compfilter_create |
2つの値を比較する簡易フィルタを構成します。 |
clscrs_crsentity_attr_count |
エンティティの属性の数をカウントします。 |
clscrs_crsentity_create |
新しいエンティティを作成します(メモリーを割り当てます)。 |
clscrs_crsentity_destroy |
エンティティを破棄してメモリーを解放します。 |
clscrs_crsentity_get_attr |
エンティティ、サーバー・プール、またはサーバー属性の値を取得します。 |
clscrs_crsentity_get_attr_list |
エンティティ、リソース・タイプ、サーバー・プール、またはサーバーの属性リストを取得します。 |
clscrs_crsentity_get_crsentitylist |
エンティティのエンティティ・リストを取得します。 |
clscrs_crsentity_get_name |
エンティティの名前を取得します。 |
clscrs_crsentity_get_node_list |
現在エンティティをホスティングしているノードのリストを取得します。 |
clscrs_crsentity_get_op_status |
エンティティの操作のステータスを取得します。 |
clscrs_crsentity_get_registered |
エンティティの登録ステータスを取得します。 |
clscrs_crsentity_set_attr |
エンティティおよびサーバー・プールの属性を設定します。 |
clscrs_crsentity_set_attr_list |
エンティティ、リソース・タイプ、サーバー・プール、またはサーバーの属性リストを設定します。 |
clscrs_crsentity_set_crsentitylist |
エンティティのリソース・リストを設定します。 |
clscrs_crsentitylist_append |
エンティティ・リストにエンティティを追加します。 |
clscrs_crsentitylist_count |
エンティティ・リストのエンティティの数をカウントします。 |
clscrs_crsentitylist_create |
エンティティのリストを作成します。 |
clscrs_crsentitylist_delete_crsentity |
特定の名前に一致するエンティティをエンティティ・リストから削除します。 |
clscrs_crsentitylist_destroy |
エンティティ・リストを破棄してメモリーを解放します。 |
clscrs_crsentitylist_find |
特定の名前に一致するエンティティ・リストのエンティティを検索します。 |
clscrs_crsentitylist_first |
エンティティ・リストの最初のエンティティを取得します。 |
clscrs_crslist_next |
エンティティ・リストから現行の次のエンティティを取得します。 |
clscrs_entity_id_create |
リソース、リソース・タイプ、サーバー・グループなどのOracle Clusterwareエンティティを識別するエンティティ識別子を作成します。 |
clscrs_entity_id_destroy |
|
clscrs_exprfilter_create |
比較フィルタまたは式フィルタ(あるいはその両方)で式フィルタを構成します。 |
clscrs_filter_destroy |
フィルタのメモリーを解放します。 |
clscrs_get_entity_type |
指定されたエンティティ識別子に対応するエンティティ・タイプを取得します。 |
clscrs_get_fixed_attrlist |
属性グループ識別子に対応する属性のリストを取得します。 |
clscrs_get_resource_instance_details |
使用されているリソース・インスタンス識別子から、リソース名、カーディナリティ、程度などのリソース・インスタンスの詳細を取得します。 |
clscrs_getnodename |
ノード名を取得します。 |
clscrs_init_crs |
Oracle Clusterwareと通信するためにコンテキストを初期化します。 |
clscrs_sp_get |
文字列ペアの名前要素および値要素を取得します。 |
clscrs_sp_get_value |
文字列ペアの値要素を取得します。 |
clscrs_sp_set |
文字列ペアの値の部分を変更します。 |
clscrs_splist_append |
文字列ペア・リスト( |
clscrs_splist_count |
文字列ペア・リスト( |
clscrs_splist_create |
新しい文字列ペア・リストを作成します。 |
clscrs_splist_create_and_set |
新しい文字列ペア・リスト( |
clscrs_splist_delete_sp |
文字列ペア・リスト( |
clscrs_splist_destroy |
文字列ペア・リスト( |
clscrs_splist_find |
文字列ペア・リスト( |
clscrs_splist_first |
文字列ペア・リスト( |
clscrs_splist_next |
文字列ペア・リスト( |
clscrs_splist_replace |
文字列ペア・リスト( |
clscrs_term_crs |
Oracle Clusterwareと通信するためにコンテキストを解放します。 |
clscrs_type_create |
新しいリソース・タイプを作成します。 |
clscrs_type_get_attr |
リソース・タイプの属性の値またはプロパティを取得します。 |
clscrs_type_set_attr |
リソース・タイプに属性を追加します。 |