リソースの実行を続行する計画である場合に、リソースが実行されている状態から実行されていない状態に遷移する場合、この遷移はリソース障害と呼ばれます。この時点で、Oracle Clusterwareでは、リソース状態のリカバリ手順(リソースの高可用性ポリシーおよびその時点のエンティティの状態に応じて、リソースのローカルでの再起動、別のサーバーへの再配置または依存リソースの停止が試行される)が適用されます。
複数のリソースが相互に依存している場合、そのいずれかの障害が原因で他のリソースにも障害が発生することがあります。ほとんどの場合、障害が検出される順序を制御または予測することは困難です。たとえば、リソースAがリソースBに依存する場合でも、Oracle Clusterwareでは、リソースBの障害がリソースAの障害よりも後で検出されることがあります。
このように、障害の順序が予測可能でない場合、Oracle Clusterwareでは依存リソースの再起動がパラレルで試行される可能性があり、これによって、依存先リソースが不適切な順序で再起動されるため、最終的に一部のリソースの再起動に失敗します。
この場合、hard
停止依存性およびpullup
依存性のいずれかまたはその両方が使用されていると、Oracle Clusterwareでは依存リソースのローカルでの再起動が再試行されます。たとえば、リソースAにリソースBに対するhard
停止依存性またはpullup
依存性のいずれかあるいはその両方が定義されている場合、リソースBで障害が発生したためにリソースAでも障害が発生すると、Oracle Clusterwareではその両方のリソースの再起動が同時に試行される可能性があります。リソースAの再起動の試行に失敗した場合、Oracle Clusterwareでは、リソースBが正常に再起動されるとすぐにリソースAの再起動が試行されます。