起動試行の評価の一部としてOracle Clusterwareで最初に決定される必要があるのは、リソースを起動(または配置)する場所です。コール元がターゲットのサーバーを名前で指定する場合、これは容易に決定されます。ただし、ターゲットのサーバーが指定されない場合、Oracle Clusterwareでは、リソースの構成およびクラスタの現在の状態で配置に最適なサーバーの検索が試行されます。
Oracle Clusterwareでは、最初にリソースの配置ポリシーが考慮され、ポリシーに適合しないサーバーは除外されます。Oracle Clusterwareでは、リソースのPLACEMENT
リソース属性の値に応じた特定の順序で残りのサーバーがソートされます。
関連項目:
PLACEMENT
リソース属性の詳細は、「アプリケーションの配置ポリシー」を参照してください。
これが考慮された結果、Oracle Clusterwareによってリソースを起動できる候補サーバーのリストが最大2つ作成されます。一方のリストには優先サーバーが含まれ、もう一方のリストには配置可能なサーバーが含まれます。リソースのPLACEMENT
リソース属性の値がbalanced
またはrestricted
に設定されている場合、優先サーバーのリストは空になります。リソースの配置ポリシーによって、リソースを実行するサーバーが決定します。Oracle Clusterwareでは、優先リストにサーバーが示される場合、配置可能なサーバーよりも優先サーバーが考慮されます。
次に、リソースの依存性がある場合は、Oracle Clusterwareで考慮されてリソースの配置場所が判断されます。attraction起動依存性およびdispersion起動依存性は、一部の依存性修飾子と同様にリソースの配置決定に影響を及ぼします。Oracle Clusterwareによってこれらの配置ヒントが適用され、前述の2つのリストでサーバーがさらに順序付けられます。Oracle Clusterwareでは、リソースの配置ポリシーの影響と依存性の影響とを区別するために、サーバーの各リストが別々に処理されることに注意してください。
最後に、Oracle Clusterwareでは、優先サーバーがリストされている場合はそのリストから最初のサーバーが選択されます。Oracle Clusterwareでは、優先サーバーのリストにサーバーが示されていない場合、配置可能なサーバーがリストされていれば、その配置可能なサーバーのリストから最初のサーバーが選択されます。どちらのリストにもサーバーがない場合、Oracle Clusterwareではリソース配置エラーが生成されます。
注意:
Oracle Clusterwareで起動を試行しているリソースに関連する配置ポリシーまたはリソースの依存性のいずれも配置の決定に影響を及ぼしません。