自動的に作成されたOCRバックアップ・ファイルを使用するのみでなく、環境のノードの追加や削除、Oracle Clusterwareリソースの変更、データベースのアップグレード、ダウングレードまたは作成などの重要な構成変更を行う前と後には、OCRの内容をエクスポートする必要もあります。これは、OCRの内容をファイル形式でエクスポートするocrconfig -export
コマンドを使用して実行します。
注意:
OCRのリストアでは次の制限事項に注意してください。
ocrconfig -restore
で生成されるファイル形式は、ocrconfig -export
で生成されるファイル形式と互換性がありません。ocrconfig -export
コマンドとocrconfig -import
コマンドには互換性があります。ocrconfig -manualbackup
コマンドとocrconfig -restore
コマンドには互換性があります。2つのファイル形式には互換性がないため、交換して使用しないでください。
OCRをエクスポートする場合は、名前の文字列にocr
、クラスタ名およびタイムスタンプを含めることをお薦めします。次に例を示します。
ocr_mycluster1_20090521_2130_export
また、ocrconfig -export
コマンドを使用すると、構成の変更によってエラーが発生した場合に、-import
オプションを使用してOCRをリストアできるようになります。たとえば、構成に解決できない問題がある場合や、構成の変更後にOracle Clusterwareを再起動できない場合は、プラットフォームに応じた手順を使用して、構成をリストアします。
OCRをリストアするには、次の理由から、自動バックアップまたは手動バックアップのいずれかとocrconfig -restore
コマンドを使用し、ocrconfig -export
コマンドおよびocrconfig -import
コマンドは使用しないことをお薦めします。
バックアップはOCRの一貫したスナップショットですが、エクスポートは、そうではありません。
バックアップはシステムがオンライン状態の場合に作成されます。ocrconfig -export
コマンドを使用して一貫したスナップショットを取得するには、クラスタ内のすべてのノードでOracle Clusterwareを停止する必要があります。
OCRDUMPユーティリティを使用して、バックアップを検査できます。エクスポートの内容は検査できません。
ocrconfig -showbackup
コマンドを使用してバックアップをリストできますが、生成されたすべてのエクスポートはユーザーが追跡する必要があります。
この項には次のトピックが含まれます:
注意:
構成を変更すると、ほとんどの場合は、OCRの内容が変更されるのみでなく、ファイルおよびデータベース・オブジェクトが作成されます。OCRをリストアしても、このような変更はリストアされない場合があります。これらの構成の変更のリストアが一部でも失敗した場合は、以前の正しい構成に戻すためにOCRをリストアしないでください。実行した場合、OCRの場所の内容がシステムの他の部分の状態と一致しなくなる可能性があります。