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Oracle® Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド
12c リリース1 (12.1)
B71322-07
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OIFCFGの使用方法の概要

この項では、次の項目について説明します。

OIFCFGコマンドの書式

oifcfg iflist [-p] [-n]
oifcfg setif {-node nodename | -global} {if_name/subnet:if_type[,if_type]}[,...]
oifcfg getif [-node nodename | -global] [ -if if_name[/subnet] [-type if_type]]
oifcfg delif {{-node nodename | -global} [if_name[/subnet]] [-force] | -force}
oifcfg [-help]

OIFCFGコマンド

表D-1に示されたOIFCFGコマンドのいずれかを入力できます。

表D-1 OIFCFGコマンド

コマンド 説明

oifcfg iflist [-p [-n]]

setifで構成できる使用可能なインタフェースを示します。iflistコマンドは、オペレーティング・システムに問い合せ、このノードに存在するネットワーク・インタフェースを検出します。このコマンドを使用して、次の2つのオプションを指定できます。

  • -p: 経験則に基づいて想定されるインタフェース・タイプ(プライベート、パブリックまたは不明)が表示されます。

  • -n: ネットマスクが表示されます。

インタフェースにIPv6ネットワークがある場合、OIFCFGは、次のように別個の行にIPv6サブネットを出力します。

eth1 fec0::80 PUBLIC 64
eth1 10.229.184.0 PUBLIC 255.255.248.0

oifcfg setif

インタフェースのインタフェース・タイプ(パブリック、クラスタ・インターコネクトまたはOracle ASM)を設定します。

oifcfg getif

setifコマンドによってインタフェース・タイプが定義されているインタフェースを、インタフェースのタイプとともに示します。

oifcfg delif

グローバル・インタフェースまたはノード固有のインタフェースとして格納されたネットワーク構成を削除します。クラスタのすべてのノードから格納されたネットワーク構成を削除するには、-forceオプションを使用し、-nodeまたは-globalオプションは指定しません。

OIFCFGコマンドのパラメータ

この項では、OIFCFGコマンドのパラメータを示します。実行するコマンドによっては、一部のパラメータがオプションとなることに注意してください。

  • -node node_name: olsnodesコマンドの出力結果にリストされるOracle Clusterwareノードの名前。olsnodesコマンドの詳細は、「OLSNODESのコマンド・リファレンス」を参照してください。

  • -global: ネットワーク・インタフェースは、グローバル・インタフェース(iflistコマンドによってレポートされる)としても、ノード固有のインタフェースとしても格納できます。

    • Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)クラスタのすべてのノードが同じサブネットに接続された同じインタフェースを使用している場合、インタフェースはグローバル・インタフェースとして格納されます。グローバル・インタフェース(各パブリック・サブネットのすべてのノード、および各プライベート・サブネットのすべてのノードが、それぞれ同一ネットワーク・インタフェースを持つ構成)は、推奨構成であるだけでなく、デフォルトのインストール構成です。

    • インタフェースは、ノード固有の(ローカル)インタフェースとして格納できます。

      注意:

      ノード間の異なるインタフェース名に対して、インタフェース名のワイルドカードを使用できます。異なるノード上の異なる具体的なインタフェース名を構成する場合には、-nodeは使用できません

  • -if if_name: システムでインタフェースが構成されるときの名前。

  • subnet: インタフェースのサブネット・アドレス。

  • -type if_type: 1つ以上のカンマ区切りのインタフェースのタイプ: publiccluster_interconnectまたはasm

  • -help: OIFCFGコマンドのオンライン・ヘルプを表示します。

OIFCFGの使用方法

  • ネットワーク・インタフェースの指定には、次の形式を使用します。

    if_name/subnet:if_type
    

    この指定では、次の項目を使用して、ネットワーク・インタフェースを一意に識別します。

    • インタフェース名

      oifcfg setifコマンドを使用する場合、インタフェース名には、任意の文字列に一致するアスタリスク(*)などのワイルドカード文字を含めることができます。ただし、ワイルドカードを含むインタフェース名は二重引用符("")で囲む必要があります。

      注意:

      Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)データベースより前のクラスタではワイルドカードを使用しないことをお薦めします。Oracleでは、ローカル・ノード上でワイルドカードを拡張することでインタフェース名を解決し、oifcfg getifコマンドを実行するたびにPRIF-0029警告も発行するためです。

      11gリリース2 (11.2.0.2)より前のOracle Databasesでワイルドカードを使用する場合、これらのデータベースではかわりにCLUSTER_INTERCONNECTSパラメータを使用する必要があります。

    • 関連付けられたサブネット

    • インタフェース・タイプ

      インタフェース・タイプは、ネットワークを構成する目的を示します。サポートされるインタフェース・タイプは次のとおりです。

      • public: Oracle Netや仮想インターネット・プロトコル(VIP)・アドレスなど、Oracle RACインスタンスの外部にあるコンポーネントと通信するために使用できるインタフェース

      • cluster_interconnect: インスタンス間の通信やキャッシュ・フュージョン脚注1通信を提供するため、クラスタ・インターコネクトに使用されるプライベート・インタフェース

      cluster_interconnectのインタフェース・タイプを設定すると、それは起動時にインスタンスに適用されます。変更内容はインスタンスを再起動するまで反映されません。

    次の指定では、アドレス204.152.65.0にあるクラスタ・インターコネクトとしてqfe0を識別します。

    qfe0/204.152.65.0:cluster_interconnect
    
  • Oracle Universal Installerは、OIFCFGを使用して、使用可能なインタフェースの識別および表示を行います。

  • インタフェース名の変更による影響は、どの名前を変更するか、またIPアドレスも変更するかどうかによって異なります。インタフェース名のみを変更する場合、影響はわずかです。Oracle Cluster Registry(OCR)内に格納されたパブリック・インタフェースの名前を変更する場合、各ノードのnodeappsを変更する必要があります。したがって、この変更を有効にするために、nodeappsを停止する必要があります。

  • グローバル変更を実行する場合は、クラスタのすべてのメンバー上でOracle Clusterwareを再起動する必要があります。ローカル変更の場合は、ノードの再起動のみ実行する必要があります。データベースのインターコネクトの変更は、インスタンスの起動時に行われます。ただし、Oracle Clusterwareのインターコネクトは、異なる場合があります。

  • インターコネクトはインスタンスの起動時に選択されるため、OIFCFGコマンドの発行のみで、実行中のシステムにすぐに影響することはありません。そのかわり、このコマンドにより影響される可能性のあるコンポーネントの再起動後に、変更内容は有効になります。

  • OIFCFGを使用してクラスタ全体のネットワーク分類を変更するには、そのグリッド・プラグ・アンド・プレイ・プロファイルが更新可能になるように、既知のすべてクラスタ・ノードが起動されている必要があります。

OIFCFGの例

次の例では、OIFCFGコマンドの一般的な使用方法をいくつか示します。

ネットワーク・インタフェースの名前のリスト

ローカル・ノード上で使用可能なすべてのインタフェースのインタフェース名とサブネットを表示するには、OIFCFGを使用して、次の例に示すようにiflistキーワードを実行します。

oifcfg iflist
eth0     172.19.141.0
eth1     172.21.65.0

ネットワーク情報の取得

また、getifコマンドを使用すると、特定のOIFCFG情報を取得できます。

たとえば、Oracle Clusterwareのインストール後に、次のコマンドを入力することで、パブリックおよびクラスタ・インターコネクトが適切な値に設定されているかどうかを確認できます。

$ oifcfg getif

このコマンドは、次のようなglobal publicおよびcluster_interconnectの値を戻します。

eth0 172.19.141.0 global public
eth1 172.21.65.0 global cluster_interconnect

グローバル・インタフェースの格納

インタフェースを格納するには、setifキーワードを使用します。たとえば、サブネットが172.19.141.0のインタフェースeth0をグローバル・インタフェース(クラスタおよびOracle Clusterware内のすべてのOracle RACインスタンスに対するインターコネクトとして使用するインタフェース)として格納するには、次のコマンドを使用します。

oifcfg setif -global eth0/172.19.141.0:cluster_interconnect

注意:

実行されていないノードでグリッド・プラグ・アンド・プレイ・プロファイルを更新できないため、setifコマンドを実行するときはすべてのノードが実行されていることを確認します。

格納されたインタフェースの削除

グローバルまたはノード固有のインタフェースとして格納された構成を削除するには、oifcfg delifコマンドを使用します。特定のノード固有のインタフェースまたはグローバル・インタフェースは、コマンドラインにインタフェース名を指定することで(オプションでサブネットを指定して)削除できます。

注意:

コマンドラインでoifcfg delifのみを入力し、他の引数を指定しない場合、OIFCFGはクラスタ内のすべてのノードですべてのインタフェースを削除します。

たとえば、次のコマンドでは、サブネット172.21.65.0のグローバル・インタフェースeth1が削除されます。

oifcfg delif -global eth1/172.21.65.0

次の例では、コマンドによって、OIFCFGで割り当てられたすべてのグローバル・インタフェースが削除されます。

oifcfg delif -global


脚注の凡例

脚注1:

キャッシュ・フュージョンは、ブロックを保持しているインスタンスのメモリー・キャッシュから要求側インスタンスのメモリー・キャッシュにブロックを直接コピーするディスク不要のキャッシュ一貫性メカニズムです。