Oracle Grid Infrastructureホームが共有ホームでない場合は、各宛先ノードのGrid_home
/clone/bin
ディレクトリに移動して、clone.pl
スクリプトを実行します(これによって、Oracle Clusterwareの主要なクローニング・タスクが実行されます)。スクリプトを実行するには、複数のパラメータへの入力が必要です。表8-1で、clone.pl
スクリプトのパラメータについて説明します。
表8-1 clone.plスクリプトのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
ORACLE_BASE=ORACLE_BASE
|
クローニング元のOracleベースの完全パス。無効なパスを指定すると、スクリプトは終了します。このパラメータは必須です。 |
ORACLE_HOME=GRID_HOME
|
クローニングするためのOracle Grid Infrastructureホームへの完全なパスです。無効なパスを指定すると、スクリプトは終了します。このパラメータは必須です。 |
[ORACLE_HOME_NAME=
Oracle_home_name |
-defaultHomeName]
|
クローニング元のホームのOracleホーム名。必要に応じて、 |
[ORACLE_HOME_USER=
Oracle_home_user_name]
|
WindowsでのOracleホーム・ユーザー。Oracle Databaseソフトウェアのクローニングを実行する際にこのパラメータを渡すことをお薦めします。このパラメータはオプションです。 |
INVENTORY_LOCATION=
location_of_inventory
|
Oracleインベントリの場所。 |
OSDBA_GROUP=
OSDBA_privileged_group
|
OSDBA権限が付与されたグループとして使用するオペレーティング・システム・グループを指定します。デフォルト値を必要としない場合、このパラメータはオプションです。 |
"CLUSTER_ NODES={node_ name,node_ name,...}" |
この新しいクラスタに含まれるノードの短縮名のカンマ区切りリスト(空白なし)。 データベース・ホームをクローニングする場合にのみ次のことが適用されます。
|
"LOCAL_NODE=node_name"
|
|
CRS=TRUE |
このパラメータは、Oracle Universal Installerインベントリでこのプロパティを設定するために必要です。 |
OSASM_GROUP=
OSASM_privileged_group
|
OSASM権限が付与されたグループとして使用するオペレーティング・システム・グループを指定します。デフォルト値を必要としない場合、このパラメータはオプションです。 |
OSOPER_GROUP=
OSOPER_privileged_group
|
OSOPER権限が付与されたグループとして使用するオペレーティング・システム・グループを指定します。デフォルト値を必要としない場合、このパラメータはオプションです。 |
-debug |
デバッグ・モードで |
-help |
このオプションは、 |
たとえば、LinuxおよびUNIXシステムで次のように指定します。
$ perl clone.pl -silent ORACLE_BASE=/u01/app/oracle ORACLE_HOME= /u01/app/12.1/grid ORACLE_HOME_NAME=OraHome1Grid INVENTORY_LOCATION=/u01/app/oraInventory LOCAL_NODE=node1 CRS=TRUE
Windowsシステムの場合:
C:\>perl clone.pl ORACLE_BASE=D:\u01\app\grid ORACLE_HOME=D:\u01\app\grid\12.1
ORACLE_HOME_NAME=OraHome1Grid ORACLE_HOME_USER=Oracle_home_user_name
"LOCAL_NODE=node1" "CLUSTER_NODES={node1,node2}" CRS=TRUE
Windowsプラットフォームの場合は、他のすべてのノードで、追加の引数(PERFORM_PARTITION_TASKS=FALSE
)を指定して同じコマンドを実行します。
次に例を示します。
C:\>perl clone.pl ORACLE_BASE=D:\u01\app\grid ORACLE_HOME=D:\u01\app\grid\12.1 ORACLE_HOME_NAME=OraHome1Grid ORACLE_HOME_USER=Oracle_home_user_name "LOCAL_NODE=node1" "CLUSTER_NODES={node1,node2}" CRS=TRUE PERFORM_PARTITION_TASKS=FALSE
前述の例に示す様々なパラメータの詳細は、表8-1を参照してください。
Oracle Grid Infrastructureホームが共有ホームの場合は、この手順のコマンド例に-cfs
オプションを追加し、クラスタ・ファイル・システムの完全なパス位置を指定します。