ヘッダーをスキップ
Oracle® Database Heterogeneous Connectivityユーザーズ・ガイド
12cリリース1 (12.1)
E52376-02
  目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
次へ
 

同期的な情報統合へのOracleの対処方法

クライアント・プログラムが複数のOracleデータベースのデータにアクセスしたりデータを変更したりする必要がある場合、各データベースとの接続を開く必要があります。ただし、このアプローチには次のようなデメリットがあります。

Oracleでは、分散処理と呼ばれるもう1つのアプローチも提供され、ここではクライアントが1つのOracleデータベースに接続し、データの結合とトランザクション調整の負荷をそのデータベースに移します。クライアント・プログラムが接続するデータベースは、ローカル・データベースと呼ばれます。これ以外のすべてのデータベースはリモート・データベースです。クライアント・プログラムは、データベース・リンクを使用して任意のリモート・データベースのオブジェクトにアクセスできます。Oracle問合せプロセッサが結合を処理し、トランザクション・エンジンがトランザクション調整を行います。

異機種間接続に関するOracleの問題解決アプローチは、前述の使用例でOracle以外のシステムをリモート・ノードの1つとして使用可能にすることです。Oracle以外のリモート・システムは、リモートのOracleシステムと同様に機能します。Oracle以外のシステムは、Oracleシステムと同じSQL言語と同じデータ・ディクショナリ構造を使用します。Oracle以外のシステムへのアクセスは、異機種間サービスによって行われます。

異機種間サービス・コンポーネントにより実行される処理のほとんどの部分は、エンド・ユーザーに対して完全に透過的です。少数の例外(後述)はありますが、Oracle以外のシステムにも、Oracleシステムの場合と同じ方法でアクセスできます。異機種間サービス・コンポーネントは、OracleからOracle以外のデータベースへのアクセスを実装する基盤として使用されます。

Oracle Database Gatewayは、Oracle Databaseの異機種間サービス・コンポーネントとともに機能し、そのOracle Database Gatewayが対応しているOracle以外の特定の市販システムにアクセスします。たとえば、Sybaseデータベースにアクセスするには、Oracle Database Gateway for Sybaseを使用します。また、ODBCドライバを使用してOracle以外のデータベースにアクセスできるようにするOracle Database Gateway for ODBCもあります。

Oracle Database Gatewayを使用すると、データの位置や格納方法を知らなくても、分散データベース・システム上のあらゆる場所にあるデータにアクセスできます。

注意:

オラクル社は、Oracle Database Gateway for ODBCに必要なODBCドライバを提供していません。ドライバは他のベンダーから入手する必要があります。

また、オラクル社では非同期情報統合製品も提供しています。これらの製品はこのマニュアルでは説明しません。製品の概略のみ次に示します。