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Oracle® Database Heterogeneous Connectivityユーザーズ・ガイド
12cリリース1 (12.1)
E52376-02
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情報統合の課題

情報の統合は、多数の組織に影響のある課題です。それらの組織では、複数の異なるデータベース・システムを実行している可能性があるためです。これらの各システムにはデータが格納されており、データに対して一連のアプリケーションが実行されます。このデータはファイル・システム上では単なるビットやバイトであり、それをビジネス情報に変換できるのはデータベースのみです。すべてのビジネス情報を統合し連結することで、組織はビジネス情報本来の相乗効果を活用できます。

通常、すべてのデータを1つのデータベース・システムに連結するのは困難です。主として、あるデータベースに対して実行されるアプリケーションの多くには、他のデータベースに対して実行される同等のアプリケーションがない場合があるためです。1つに連結されたデータベース・システムへのデータの移行が実現可能になるまでは、異機種間データベース・システムを共存させる必要があります。

相互運用性が実現可能になるまでに克服すべき問題が複数あります。アクセスのためのインタフェース、データ型、各機能、およびエラーの処理方法は、データベース・システムごとに異なる場合があります。あるリレーショナル・データベースから他のリレーショナル・データベースへのアクセスを試みる場合でさえ、大きな相違があります。このような状況下でのデータベースの共通機能には、SQLを介したデータ・アクセス、2フェーズ・コミット・プロトコルおよび類似のデータ型などがあります。

大きな違いもあります。トランザクションのセマンティクスが異なるように、SQL言語も異なる場合があります。一部のデータ型は、あるデータベースに存在する一方、他のデータベースには存在しない場合があります。最も重要な相違点が存在するのは、2つのデータベースのデータ・ディクショナリです。ほとんどのデータ・ディクショナリには類似する情報が含まれていますが、情報の構造はそれぞれのデータ・ディクショナリで異なります。この問題を克服するには複数の方法があります。このマニュアルでは、複数のソースの情報に同期的にアクセスするためのOracleのアプローチについて説明します。