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Oracle® Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド
リリース4.2 for Oracle Database 12c
B71338-03
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E.1 スクリーン・リーダー・モードについて

セッションは、スクリーン・リーダーでの使用に最適化するように定義できます。これには、Application Express開発環境を使用する場合と、ユーザー独自のアプリケーションを使用する場合の両方が含まれています。

内容は次のとおりです。

E.1.1 スクリーン・リーダー・モードの機能

スクリーン・リーダー・モードを有効化すると、現在はデフォルトで次の機能を実行します。

  • Oracle Application Express Flashチャートはスクリーン・リーダーから現在アクセスできないため、スクリーン・リーダー・モードで実行すると、ユーザーはチャートで伝達される情報のレポート表示を受け取ります。複数シリーズのチャートでは、各シリーズについて別々のレポートが生成されます。スクリーン・リーダー・モードで実行するとき、これらのデータ表には説明テキストが次の形式で格納されます。

    • データベース・アプリケーションの場合

      • サマリー・テキスト: チャート・タイトルとチャート・シリーズ・タイトルの組合せが使用されます。

      • 列ヘッダー: チャート・シリーズ問合せの列名または別名は、レポートの列を識別します。

    • Webシート・アプリケーションの場合

      • サマリー・テキスト: セクション・タイトルがサマリー・テキストとして使用されます。

      • 列ヘッダー: 「データ・グリッド」レポート・ラベルは、レポートの列を識別します。

  • 使用するスクリーン・リーダーとブラウザの両方でWAI-ARIA Liveリージョンがサポートされている必要があります。Oracle Application Expressは、Liveリージョンがサポートされている、最新のJAWSスクリーン・リーダー(13.0)でのみテストされています。現時点でこのことがサポートされているブラウザのリストは、次のとおりです。

    • Mozilla Firefox 3.0以上

    • Microsoft Internet Explorerバージョン8

  • Report ViewまたはGroup By Viewの対話モード・レポート・リージョンでは、情報を伝達するためにデータ表が使用されます。データ表では、スクリーン・リーダーのユーザーに対して表が格納する情報を記述するテキスト記述が必要です。スクリーン・リーダー・モードで実行するとき、これらのデータ表には詳細なサマリー・テキストが次の形式で格納されます。

    • リージョン: 開発者により定義されるリージョンの名前。

    • レポート: 「対話モード・レポート」内の現在の「保存されたレポート」の名前。「保存されたレポート」が定義されていない場合は、デフォルトの「プライマリ・デフォルト」に設定されます。

    • ビュー: レポートの現在のビュー(「レポート」または「グループ化」のいずれか)。

    • 表示行の開始: 現在表示されている行セットの開始行。

    • 表示行の終了: 現在表示されている行セットの終了行。

    • 行合計: レポートにより返された行の合計数。

  • 対話モード・レポート・リージョンには、レポート・データにAggregatesを追加する機能が提供されています。使用可能な集計の1つが列の値のSumです。スクリーン・リーダー・モードでの実行中、合計された値の接頭辞としてSum:のテキストが表示されます。標準モードでは、合計された値のみが表示されます。その他の集計では、モードにかかわらず、集計タイプ接頭辞がデフォルトで表示されます。

  • アイテム・レベルのヘルプ・テキストは、スクリーン・リーダー・モードでは別の方法で提供されます。標準モードでは、特定アイテムのヘルプ・テキストを表示するダイアログがページに表示されます。ただし、これらのダイアログはスクリーン・リーダーと一緒に使用する場合に多くの問題があるため、スクリーン・リーダー・モードで実行するときは、クラシック・ポップアップ・ページを使用してアイテムのヘルプ・テキストを表示します。

  • アプリケーション・ビルダーで、ページ情報を管理するために使用するページ定義ページには、「コンポーネント・ビュー」と「ツリー・ビュー」の2つの異なるビューが含まれています。「ツリー・ビュー」で使用されるツリーには、スクリーン・リーダーを使用してアクセスできないため、このページをスクリーン・リーダー・モードで実行する場合、デフォルトは「コンポーネント・ビュー」です。

  • データベース・アプリケーションで使用できる、Application Expressのツリー・リージョン・コンポーネントは、スクリーン・リーダーではアクセスできません。このため、スクリーン・リーダー・モードで実行すると、ユーザーはツリーで伝達される情報の表示として、順序付けられていない階層リストを受け取ります。

  • スクリーン・リーダー・モードでは、発生した検証エラーに対するユーザーの処理プロセスが大きく改善されています。次の例を想定してください。フォーム・ページが送信され、検証が失敗して、エラーが表示されました。ページ・アイテムに関連付けられているエラーがある場合、マークアップがページ・アイテムに追加され、フォーム・フィールドを移動する際に、スクリーン・リーダーによってアイテムに無効なエントリが含まれていることがユーザーに通知されます。さらに、フォーム・フィールドを移動する際に、対応するエラー・メッセージがユーザーに通知されます。


    ヒント:

    これらの改善を利用するには、使用するスクリーン・リーダーとブラウザの両方でWAI-ARIAがサポートされている必要があります。

  • Webシート・アプリケーションのホームページには、カレント・ページ、親ページとホームページを示すブレッドクラムが表示されます。親ページのブレッドクラム・エントリで、ユーザーがエントリにカーソルを重ねると、そのページのすべての兄弟ページを表示するツールチップが表示されます。スクリーン・リーダー・モードでは、この情報はかわりに階層型ページ・リストとして表示されます。これは、<h2>レベル・ヘッダーの「子ページがある階層型ページ・リスト」の直下にあるため、スクリーン・リーダーのユーザーはこれを容易に判別できます。

E.1.2 スクリーン・リーダー・モードの有効化

Oracle Application Express開発環境でスクリーン・リーダー・モードを有効にするには、「ワークスペース」ホームページとOracle Application Express管理サービスのページにある「アクセシビリティ・モード」リストから「スクリーン・リーダー」を選択します。

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図accessibility_mode_reader.gifの説明

Webシート・アプリケーションでスクリーン・リーダー・モードを有効にするには、「Webシート」ホームページの右側下にある「スクリーン・リーダー」リンクをクリックします。

Oracle Application Express開発環境をスクリーン・リーダーとともに使用する場合は、このオプションが有効であることを確認してください。