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Oracle® Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド
リリース4.2 for Oracle Database 12c
B71338-03
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17.13 データ・ロード機能によるアプリケーションの作成

データ・ロード機能を持つアプリケーションでは、エンド・ユーザーは、アクセスできる任意のスキーマ内にある表にデータを動的にインポートできます。データをインポートするには、エンド・ユーザーは、ファイルからデータをアップロードするか、エンド・ユーザーがウィザードに直接入力したデータをコピー・アンド・ペーストするデータ・ロード・ウィザードを実行します。

アプリケーションの開発者は、ページの作成ウィザードにより「データ・ロード」タイプのページを作成して、データ・ロード・ウィザードを作成します。作成プロセスで、開発者はアップロード表とその固有の列、表参照とデータ・トランスフォーメーション・ルールを指定できます。「データ・ロード・ウィザードの作成」を参照してください。

ページの作成ウィザードにより、データ・ロード・ウィザードを定義するデータ・ロード表が作成されます。開発者は、アプリケーションの「共有コンポーネント」で、該当するデータ・ロード表を見つけてクリックし、表参照やデータ・トランスフォーメーション・ルールなどのデータ・ロード・ウィザードの定義を編集します。「データ・ロード・ウィザードの編集」を参照してください。

データ・ロード・ウィザードの使用方法の詳細は、『Oracle Application Expressエンド・ユーザー・ガイド』のデータ・アップロードに関する説明を参照してください。

内容は次のとおりです。

17.13.1 データ・ロード・ウィザードの作成

ページの作成ウィザードは、複数のページで構成されるデータ・ロード・ウィザードを作成するために、開発者が使用します。データ・ロード・ウィザードは、次を含めるように定義できます。

  • 表の定義: この定義は、一意のキー列を持つデータ・アップロード表の名前を指定します。

  • データ・トランスフォーメーション・ルール: インポート・データを大文字や小文字に変更するといったトランスフォーメーションのフォーマットを行うために、データ・トランスフォーメーション・ルールを定義します。インポート・ファイルに大文字と小文字の両方を含む列データがあり、アップロード表では大文字のみが必要な場合、データのアップロード時にその列には大文字のみを挿入するようにデータ・トランスフォーメーション・ルールを定義します。

  • 表参照: 別の表に含まれる可能性があるデータにマップする必要があるデータがインポート・ファイルに存在する場合、マッピングを実行する表参照を指定します。たとえば、インポート・ファイルにはDEPTNO列に部門名が含まれているが、アップロード表ではその列に数値が必要な場合、表参照ルールを使用して、別の表でその部門名に対応する部門番号を探します。

  • 列名の別名: エンド・ユーザーが、表の列名に基づいてアップロードする列を正しく特定できない場合があります。そのため、各列の別名を定義できます。この別名は、スプレッドシート・データのアップロード中にエンド・ユーザーに対して表示されます。LOVを作成した場合は、データ列のマッピング中にアプリケーションによって別名が自動的に選択されます。それ以外の場合は、表の列名が使用されます。作成したLOVは、編集することも、このリストから列を削除することもできます。

  • 同時実行性の管理: デフォルトでは、データを最後に送信したユーザーが、レコードを更新します。このオプションにより、開発者はレコードのバージョンを追跡する列を選択できるようになります。これは、複数のユーザーによって定期的に更新される表を取り扱う場合に特に重要です。ユーザーがデータをアップロードしようとするたびに、データ・ロード機能がこの列を使用してレコードのバージョンを追跡します。アップロード中にこの列の値が変更されていることが判明した場合、そのレコードにフラグが付けられ、直接更新されることなく、(エンド・ユーザーがさらにアクションを実行する前に)そのエンド・ユーザーに通知されます。

データ・ロード・ウィザードを作成するには、次のステップを実行します。

  1. 「ワークスペース」ホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。

    アプリケーション・ビルダーのホームページが表示されます。

  2. アプリケーションを選択します。

    アプリケーションのホームページが表示されます。

  3. 「ページの作成」をクリックします。

  4. 「データのロード」を選択し、「次へ」をクリックします。

  5. 「データ・ロード表」で、次を指定してから、「次へ」をクリックします。

    • データ・ロード定義名: このデータ・ロード定義の名前を入力します。

    • 所有者: データ・ロード表の所有者を選択します。

    • 表名: データのロードに使用する表を選択します。アップロード表とも呼ばれます。

    • 一意列1: データ・ロードの処理で一意の主キー列として使用する列名を選択します。少なくとも1つの一意のキー列が必要です。

    • 大/小文字区別: 「一意列1」に選択した列で大文字と小文字を区別する場合は、「はい」を選択します。そうでない場合は、「いいえ」を選択します。

    • 一意列2: データ・ロード表の一意キーの定義が、2つ以上の列から構成される複合キーの場合、データ・ロードの処理中に2番目の一意キーの列として使用される列名を選択します。

    • 大/小文字区別: 「一意列2」に選択した列で大文字と小文字を区別する場合は、「はい」を選択します。そうでない場合は、「いいえ」を選択します。

    • 一意列3: データ・ロード表の一意キーの定義が、3つ以上の列から構成される複合キーの場合、データ・ロードの処理中に3番目の一意キーの列として使用される列名を選択します。

    • 大/小文字区別: 「一意列3」に選択した列で大文字と小文字を区別する場合は、「はい」を選択します。そうでない場合は、「いいえ」を選択します。

  6. 「トランスフォーメーション・ルール」(オプション)で、次を指定して「追加」をクリックします。

    • 順序: トランスフォーメーション・ルールの順序を指定します。これによって実行の順序が決まります。

    • ルール名: このトランスフォーメーション・ルールの名前を入力します。

    • 列の選択: トランスフォーメーションが必要な列の名前を選択し、右側に移動します。

    • タイプ: 実行するトランスフォーメーション・ルールのタイプを選択します。

  7. 追加するトランスフォーメーション・ルールごとに前のステップを繰り返し、「次へ」をクリックします。

  8. 「表参照」(オプション)で、次を指定して「追加」をクリックします。

    • 列名: 関連する値で置換するインポート・ファイル内の列を選択します。

    • 所有者: 参照表の所有者を選択します。

    • 表名: 参照表の名前を選択します。これは、インポート・ファイルの値を置換するために使用する関連値を含む表です。

    • 戻り列: 表参照で戻される列の名前を選択します。この値は、指定されたロード列に挿入されるもので、通常、外部キー・リレーションシップの親のキー値です。たとえば、DEPTNOです。

    • アップロード列: エンド・ユーザーによって戻り列のかわりにアップロードされる列の名前を選択します。これは、参照表の表示値を含む列です。たとえば、DNAMEです。

    • アップロード列2: 必要に応じて、戻り列を一意に識別するためにアップロードされる2番目の列の名前を選択します。部門IDが、NEW YORKとSAN FRANCISCOのSALES部門のIDとは異なる場合があります。値を取得するには、2番目の列(この場合LOCATION)を渡す必要があります。

    • アップロード列3: 必要に応じて、戻り列を一意に識別するためにアップロードされる3番目の列の名前を選択します。

  9. 追加する表参照ごとに前のステップを繰り返し、「次へ」をクリックします。

    ページ属性ページが表示され、作成されるデータ・ロード・ウィザードの各ページの短い説明が示されます。

  10. 「ページ属性」で、必要に応じて、作成されるデータ・ロード・ウィザードのページごとにデフォルトのページ名、ページ番号およびリージョン名を変更し、「次へ」をクリックします。

  11. 「タブ・オプション」で、ウィザードのページのタブ・タイプを選択し、「次へ」をクリックします。

  12. 「ブレッドクラム」で、データ・ロード・ウィザードのページで使用するブレッドクラムのタイプを選択し、「次へ」をクリックします。

  13. 「ボタンとブランチ」で、データ・ロード・ウィザードのページのボタンに使用するブランチを指定して、「次へ」をクリックします。

  14. 確認ページを確認し、「作成」をクリックします。

  15. データ・ロード・ウィザードの定義を変更する場合は「ページの編集」をクリックし、そうでない場合は「ページの実行」をクリックしてデータ・ロード・ウィザードをテストします。

17.13.2 データ・ロード・ウィザードの編集

データ・ロード表の追加/編集ページでは、アップロード表列と一意キーの定義、表参照とトランスフォーメーション・ルールを変更できます。表参照とトランスフォーメーション・ルールは、変更、追加および削除できます。

データ・ロード・ウィザードを編集するには、次のステップを実行します。

  1. 「ワークスペース」ホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。

    アプリケーション・ビルダーのホームページが表示されます。

  2. アプリケーションを選択します。

    アプリケーションのホームページが表示されます。

  3. 「共有コンポーネント」をクリックします。

  4. 「ロジック」で、「データのロード」をクリックします。

  5. 編集するデータ・ロード定義をクリックします。

    データ・ロード表の詳細ページが表示されます。

  6. 次のデータ・ロード表の詳細を変更します。

    • データ・ロード表: データ・ロード表名を編集し、一意の列を追加、削除または編集します。

    • トランスフォーメーション・ルール: トランスフォーメーション・ルールを追加、削除または編集します。

    • 表参照: 表参照を追加、削除または編集します。

    • 列名の別名: 「「データのロード」列の別名のLOV」を編集します。

    • 同時実行性の管理 - データ・ロード機能によって同時実行性の管理列として使用される列を編集します。

    • コメント: このデータ・ロード表のコメントを編集します。

  7. 「変更の適用」をクリックします。