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Oracle® Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド
リリース4.2 for Oracle Database 12c
B71338-03
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8.9 アプリケーションの計算の理解

アプリケーションの計算は、単一のページ・レベル・アイテムまたはアプリケーション・レベル・アイテムの値を設定するロジックの単位であり、アプリケーション内の複数のページにわたって同じポイントで実行されます。ページ・レベルの計算と同様に、アプリケーションの計算も静的値、アイテム値、PL/SQLまたはSQLに基づくことができます。


ヒント:

検証エラーがあった際の処理の詳細は、「検証が失敗した場合の処理」を参照してください。

内容は次のとおりです。

8.9.1 アプリケーションの計算について

アプリケーション・アイテムの一般的な用途は、アプリケーションで最後に参照されたページの値を格納することです。アイテムに値を格納することで、戻るボタンを追加して、計算で求められたページ番号にユーザーをリダイレクトできます。このタイプの計算は、たとえばユーザーがエラー・ページを取り消せるようにする場合に効果的です。

次に、最後にアクセスされたページを格納する計算の例を示します。この例では、計算によって次のことが実行されます。

  • LAST_PAGEというアイテムへの最後にアクセスされたアプリケーション・ページの格納

  • CURRENT_PAGE_ITEMの値が次に示す計算ボディを含むPL/SQLのファンクション本体のタイプであるかどうかの確認

    BEGIN
       :LAST_PAGE := nvl(:CURRENT_PAGE,:APP_PAGE_ID);
       :CURRENT_PAGE := :APP_PAGE_ID;
       RETURN :LAST_PAGE;
    END;
    

8.9.1.1 新しいインスタンス開始時に実行されるアプリケーションの計算について

通常、アプリケーションの計算は、アプリケーション内の複数のページにわたって同じポイントで実行されます。例外は、「新しいインスタンス開始時」という計算ポイントを持つ計算です。このタイプの計算は、ユーザーが初めてアプリケーションにアクセスしたときにのみ実行されます。このタイプの計算は、ユーザーのセッション内で情報を1回のみ取得する場合(ユーザーの役職を取得する場合など)に便利です。

8.9.2 アプリケーションの計算の作成

アプリケーションの計算を作成するには、次のステップを実行します。

  1. 共有コンポーネント・ページにナビゲートします。

    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」をクリックします。

    2. アプリケーションを選択します。

    3. アプリケーションのホームページで、「共有コンポーネント」をクリックします。

      共有コンポーネント・ページが表示されます。

  2. 「ロジック」で、「アプリケーションの計算」を選択します。

  3. 「作成」をクリックします。

  4. 「アイテム」で、次の項目を指定します。

    1. 順序: このコンポーネントの順序を指定します。これによって評価の順序が決まります。

    2. 計算アイテム: この計算によって影響を受けるアイテムを選択します。

  5. 「計算ポイント」で、この計算を実行するプロセス・ポイントを選択します。「送信後」を選択すると、ページが表示され送信された後でのみ計算が実行されます。

  6. 「計算」で、次の項目を指定します。

    1. 計算タイプ: この計算の実行方法を選択します。

    2. 計算: 計算タイプに対応する計算ロジックを入力します。

    3. 計算エラー・メッセージ: 計算が失敗した場合に表示されるエラー・メッセージを入力します。

  7. 「認可スキーム」(オプション)で、認可スキームを選択します。この計算を実行するには、選択した認可スキームがTrueと評価される必要があります。

  8. 「条件」(オプション)で、次の項目を指定します。

    1. 条件タイプ: この計算を実行するために満たされる必要がある条件タイプを選択します。

    2. 式1および式2: これらの属性を使用して、計算が実行されるかどうかを条件付きで制御します。選択した特定の条件タイプに基づいて、この属性に値を入力します。指定した条件が満たされた場合、計算が実行されます。

  9. 「ビルド・オプション」(オプション)で、このコンポーネント用のビルド・オプションを選択します。詳細は、「ビルド・オプションを使用した構成の制御」を参照してください。

  10. 「計算の作成」をクリックします。

8.9.2.1 アプリケーションの計算ページについて

アプリケーションの計算を作成すると、そのアプリケーションの計算がアプリケーションの計算ページに表示されます。「ビュー」リストから選択して、ページの表示方法を制御します。使用可能なオプションは次のとおりです。

  • アイコン(デフォルト): 各計算を大きいアイコンとして表示します。計算を編集するには、該当するアイコンをクリックします。

  • 詳細: 各アプリケーション・プロセスをレポートで1行に表示します。計算プロセスを編集するには、名前をクリックします。

8.9.3 アプリケーション計算履歴レポートへのアクセス

アプリケーションの計算を作成すると、アプリケーション計算履歴レポートを表示できます。

アプリケーション計算履歴レポートにアクセスするには、次のステップを実行します。

  1. 「ワークスペース」ホームページにナビゲートします。

  2. 「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。

  3. アプリケーションを選択します。

  4. アプリケーション・ビルダーが表示されたら、「共有コンポーネント」をクリックします。

  5. 「ロジック」で、「アプリケーションの計算」を選択します。

  6. ページ上部の「履歴」タブを選択します。

    このアプリケーション計算履歴レポートには、最近変更されたアプリケーション計算の履歴が日付ごとに表示されます。

  7. ページ上部の検索バーを使用してページの概観をカスタマイズできます。使用可能なコントロールは次のとおりです。

    • 検索列の選択: 虫めがねに似ています。このアイコンをクリックして、検索を絞り込みます。すべての列を検索するには、「すべての列」を選択します。

    • テキスト領域: 大/小文字を区別しない検索基準(ワイルドカード文字は暗黙的に定義される)を入力し、「実行」をクリックします。

    • 「実行」ボタン: 検索を実行したり、フィルタを適用します。

    • アイコンの表示: 各計算を大きいアイコンとして表示します。計算を編集するには、該当するアイコンをクリックします。

    • レポートの表示: 各計算をレポート内の1行として表示します。計算を編集するには、名前をクリックします。

    • 「アクション」メニュー: 「アクション」メニューを使用して、レポート・ビューをカスタマイズします。「「アクション」メニューについて」を参照してください。