Oracle Flex ASMは、ASMCA、CRSCTL、SQL*PlusおよびSRVCTLによって管理されます。INSTANCE_TYPE
初期化パラメータは、インスタンスのタイプを指定します。
INSTANCE_TYPE
初期化パラメータには、ASM
およびRDBMS
の他に、追加の値ASMPROXY
があり、Oracle ASMプロキシ・インスタンスを識別します。Oracle ASMプロキシ・インスタンスには、ASMPROXY
に設定されたパラメータがあります。
ASMCMD showclustermode
コマンドを使用して、Oracle Flex ASMが有効であるかどうかを確認できます。次に例を示します。
$ asmcmd showclustermode ASM cluster : Flex mode enabled
SRVCTLは、管理者がOracle Clusterwareリソースの属性を作成または変更できるように拡張されます。SRVCTLを使用して、Oracle Flex ASM構成でのインスタンスのステータスを決定できます。次に例を示します。
$ srvctl status asm -detail ASM is running on mynoden02,mynoden01 ASM is enabled.
SRVCTLを使用して、Oracle Flex ASMが有効であるかどうかを確認することもできます。有効である場合、srvctl
config
asm
は、Oracle Flex ASM構成で使用するために指定されているOracle ASMインスタンスの数を表示します。次に例を示します。
$ srvctl config asm ASM instance count: 3
SRVCTLのmodify
asm
コマンドを使用して、Oracle ASMインスタンス数(カーディナリティ)を変更できます。次に例を示します。
$ srvctl modify asm -count 4 $ srvctl modify asm -count ALL
SQL*PlusおよびASMCMDコマンドを使用して、Oracle Flex ASM接続を表示できます。たとえば、次のようになります。
SQL> SELECT instance_name, db_name, status FROM V$ASM_CLIENT; INSTANCE_NAME DB_NAME STATUS --------------- -------- ------------ +ASM1 +ASM CONNECTED orcl1 orcl CONNECTED orcl2 orcl CONNECTED $ asmcmd lsct data DB_Name Status Software_Version Compatible_version Instance_Name Disk_Group +ASM CONNECTED 12.1.0.0.2 12.1.0.0.2 +ASM DATA orcl CONNECTED 12.1.0.0.2 12.0.0.0.0 orcl1 DATA orcl CONNECTED 12.1.0.0.2 12.0.0.0.0 orcl2 DATA
Oracle ASMインスタンスが失敗した場合、クライアントは自動的に別のインスタンスに再配置されます。必要に応じて、ALTER
SYSTEM
RELOCATE
CLIENT
コマンドを使用して、クライアントを手動で再配置できます。次に例を示します。
SQL> ALTER SYSTEM RELOCATE CLIENT 'client-id';
以前のSQL文では、client-id
は、instance_name
:
db_name
の形式です。INSTANCE_NAME
およびDB_NAME
列は、V$ASM_CLIENT
ビューに含まれています。SQL文を実行するには、SYSASM
としてOracle ASMインスタンスに接続する必要があります。この文を発行すると、クライアントへの接続は終了し、クライアントは最も少なくロードされたインスタンスにフェイルオーバーします。クライアントが最も少なくロードされたインスタンスに現在接続している場合、クライアントへの接続は終了し、クライアントはその同じインスタンスにフェイルオーバーします。
すべてのデータベース・ユーザーは、Oracle ASMに接続する資格証明を含むウォレットを持つ必要があります。データベース・ユーザーは、CRSCTLコマンドを使用して、このウォレットを管理できます。すべてのOracle ASMユーザー名およびパスワードは、システムで生成されます。
Oracle Flex ASM構成でのインスタンス用の特別な新しい初期化パラメータはありませんが、既存のパラメータの設定が確認され、Oracle Flex ASM環境に合うように調整される可能性があります。「Oracle ASM初期化パラメータの推奨設定」を参照してください。
関連項目:
INSTANCE_TYPE
初期化パラメータの詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。
ALTER
SYSTEM
文の詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。
CRSCTLコマンドの詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。
SRVCTLコマンドの詳細は、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。
Oracle Clusterwareのインストールの詳細は、『Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイド』を参照してください。