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Oracle® Automatic Storage Management管理者ガイド
12cリリース1 (12.1)
B71290-10
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acfsutil plugin enable

目的

Oracle ACFSファイルシステムのOracle ACFSプラグイン・インフラストラクチャを有効にします。

構文および説明

acfsutil plugin enable -h
acfsutil plugin enable -m metrictype [-t tag, ...]
                       [-i interval[s|m]] mount_point

acfsutil plugin enable -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

表16-92に、acfsutil plugin enableコマンドで使用可能なオプションを示します。

表16-92 acfsutil plugin enableコマンドのオプション

オプション 説明

-t tag, ...

監視するOracle ACFSファイルを選択するタグ名のオプション・リスト。タグの最大数は12です。名前はカンマで区切られます。デフォルトでは、Oracle ACFSファイルシステム内のすべてのファイルを監視します。

-m metrictype

各コールアウト・メッセージとともに、Oracle ACFSからプラグイン・モジュールに送信するメッセージ・ペイロードを選択します。Oracle ACFSでは、事前定義済のacfsmetric1メトリック・タイプが提供されます。

-i interval [s|m]

ポスティングのメッセージ配信およびポスティング間隔を選択します。Oracle ACFSプラグイン・メカニズムでは、指定したメッセージ間隔ごとに、メトリック・メッセージをポストします。

間隔は、メトリックをポストするまでに経過する最大時間です。アプリケーションは、ポスティングが発生するまで、メトリックの取得をAPIコールでブロックします。

間隔は、s秒またはm分の整数値で指定できます。デフォルトは、分です。間隔に許可されている最大値は、60分(3600秒)です。

間隔を指定した場合、Oracle ACFSは、間隔を基にしてプラグイン・アプリケーションにメトリック・メッセージをポストするようにリクエストされます。

間隔を指定しない場合、メトリックのアプリケーション・ポーリングは、Oracle ACFSファイルシステムから更新します。これはデフォルトのアクションです。

mount_point

このファイルシステムがマウントされるディレクトリを指定します。

acfsutil plugin enableは、アプリケーション・プラグイン・サービス用にOracle ACFSファイルシステムを有効にします。Oracle ACFSプラグインは、単一ノードのみ(1つのスタンドアロン・ホストまたはグリッド・クラスタの1つ以上の個々のノードのいずれか)に対して有効化されます。プラグイン用に有効化された後、Oracle ACFSファイルシステムは、指定のタグ付けされたファイルのセットまたはOracle ACFSファイルシステム内のすべてのファイルのいずれかに対して、メトリック情報の収集を開始し、選択したメッセージ・ペイロードおよび配信パラメータに基づいて、プラグイン・アプリケーションにコールアウト・メッセージを送信します。メトリックは、(ポーリングかポスティングかどうかにかかわらず)、アプリケーションへの配信ごとにリセットされます。

通常、ユーザー・アプリケーションの観点からメトリックが収集されます。メタデータ用のI/Oまたは内部のOracle ACFSアクティビティ(スナップショットの書込み時のコピー、暗号化、ファイルのレプリケーションなど)は含まれません。元のファイルシステムとスナップショット・ファイルの両方のファイルへのユーザーI/Oに対して、メトリックが収集されます。I/O操作となるファイルのメモリー・マッピングは、メトリックに記録されます。.ACFS/replディレクトリの下にあるレプリケーション関連のファイルは、メトリックに含まれません。

Oracle ACFSでは、事前定義済のacfsmetric1メトリック・タイプが提供されます。事前定義済のメトリック・タイプの詳細は、Oracle ACFSの事前定義済のメトリック・タイプを参照してください。

このコマンドを使用するには管理者権限か、Oracle ASM管理者グループのメンバーであることが必要です。

例16-85に、追加の記憶域使用状況メトリックを監視アプリケーションに提供するためのacfsutil plugin enableコマンドの使用方法を示します。

例16-85 記憶域の可視性のためのOracle ACFSドライバの有効化: ポーリング・モデル

# /sbin/acfsutil plugin enable -m acfsmetric1 -t HRDATA /humanresource

/humanresourcesにマウントされたOracle ACFSファイルシステムは、プラグイン・サービス用に有効化され、追加の記憶域使用状況メトリックを監視アプリケーションに提供する目的で構成されます。メッセージ・ペイロード・タイプはacfsmetric1で、監視されるファイルは、Oracle ACFSファイル・タグHRDATAでタグ付けされた人事管理のファイルです。メッセージ配信タイプはpollで、これは、メトリック・データ更新メッセージをリクエストするためにアプリケーション・プラグインがポーリングすることを意味します。ポーリングされたメッセージ配信で、間隔は指定されません。

例16-85のコマンドが完了すると、/humanresourcesにマウントされたOracle ACFSファイルシステムのマウント・ポイントは、プラグイン通信のために有効化され、HRDATAでタグ付けされたファイル用のOracle ACFSファイル・アクセス・メトリックの収集を開始します。Oracle ACFSは、読取りおよび書込みのアクティビティのサマリーを収集するメトリックを維持します。関連するアプリケーション・プラグイン・モジュールがメトリックにポーリングされるたびに、Oracle ACFSは、ACFS_METRIC1構造で定義されたデータとともにメッセージを送信し、これは、Oracle ACFSドライバ・プラグイン機能が有効になって以降の、またはメトリック・データの最後の配信以降の、選択したOracle ACFSアクティビティのサマリーです。

例16-86に、動画ファイルの更新を監視するためのacfsutil plugin enableコマンドの使用方法を示します。

例16-86 記憶域の可視性のためのOracle ACFSドライバの有効化: 間隔でのポスト・モデル

# /sbin/acfsutil plugin enable -m acfsmetric1 -t FILECONTENT -i 120s /moviemods

/moviemodsにマウントされたOracle ACFSファイルシステムは、プラグイン・サービス用に有効化され、記憶域使用状況メッセージを監視アプリケーションに記録および配信するように構成されます。間隔ベースで、Oracle ACFSファイルシステムは、アプリケーションAPIコールが待機しているドライバ・イベントで注意を促します。その後、アプリケーションは、そのファイル上で読取りおよび書込みのアクティビティのサマリーを収集します。

メッセージ・ペイロード・タイプはacfsmetric1で、監視されるファイルは、FILECONTENTタグでタグ付けされた動画ファイルです。メッセージ配信タイプはpostで、これは、Oracle ACFSは、指定した120秒間隔で、メトリックを含むメッセージをプラグイン・アプリケーションにポストすることを意味します。

例16-86のコマンドが完了すると、/moviemodsにマウントされたOracle ACFSファイルシステムのマウント・ポイントは、プラグイン通信のために有効化され、FILECONTENTでタグ付けされたファイル用のOracle ACFS記憶域の可視性メトリックの収集を開始します。間隔ごとに、Oracle ACFSは、記憶域の可視性情報を含むアプリケーション・プラグインに、1つ以上のメッセージをポストします。