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Oracle® Automatic Storage Management管理者ガイド
12cリリース1 (12.1)
B71290-10
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Oracle ASMディスク・グループ情報を表示するビュー

表6-1のビューを使用して、Oracle ASMディスク・グループに関する情報を取得できます。

表6-1 ディスク・グループ情報のOracle ASM動的ビュー

ビュー 説明

V$ASM_ALIAS

Oracle ASMインスタンスによってマウントされたすべてのディスク・グループにあるエイリアスごとに1行が表示されます。

V$ASM_ATTRIBUTE

定義された属性ごとに1行が表示されます。CREATE DISKGROUPおよびALTER DISKGROUP文で指定された属性以外に、自動的に作成された他の属性がビューに表示されることがあります。COMPATIBLE.ASM11.1以上に設定されているディスク・グループの属性のみが表示されます。

V$ASM_AUDIT_CLEAN_EVENTS

監査証跡のクリーンアップ・イベントまたは削除イベントの履歴情報が表示されます。

V$ASM_AUDIT_CLEANUP_JOBS

構成されている監査証跡削除ジョブに関する情報が表示されます。

V$ASM_AUDIT_CONFIG_PARAMS

現在構成されている監査証跡プロパティに関する情報が表示されます。

V$ASM_AUDIT_LAST_ARCH_TS

監査証跡のクリーンアップまたは削除用に設定された最新のアーカイブ・タイムスタンプに関する情報が表示されます。

V$ASM_CLIENT

Oracle ASMインスタンスの場合、Oracle ASMインスタンスによって管理されるディスク・グループを使用しているデータベースを識別します。

Oracle Databaseインスタンスの場合、データベースで開かれているOracle ASMファイルがあれば、Oracle ASMインスタンスに関する情報が表示されます。

V$ASM_DISK

Oracle ASMインスタンスによって検出されたディスクごとに1行が表示されます。これには、ディスク・グループに属していないディスクも含まれます。

このビューに問合せを行うたびに、ディスク検出が実行されます。

V$ASM_DISK_IOSTAT

Oracle ASMクライアントごとにディスクI/O統計に関する情報が表示されます。

Oracle Databaseインスタンスの場合、そのインスタンスの行のみが表示されます。

V$ASM_DISK_STAT

V$ASM_DISKと同じ列が表示されますが、オーバーヘッドを削減するために、ビューに問合せを行ってもディスク検出は実行されません。ストレージ・システム内のマウントされたディスク・グループに属するディスクに関する情報のみを戻します。すべてのディスクを参照するには、かわりにV$ASM_DISKを使用します。

V$ASM_DISKGROUP

ディスク・グループについての説明が表示されます(数、名前、サイズ関連情報、状態および冗長性タイプ)。

このビューに問合せを行うたびに、ディスク検出が実行されます。

V$ASM_DISKGROUP_STAT

V$ASM_DISKGROUPと同じ列が表示されますが、オーバーヘッドを削減するために、このビューに対する問合せがあってもディスク検出は実行されません。すべてのディスクに関して、より詳細な情報を参照するには、V$ASM_DISKGROUPを使用してください。

V$ASM_ESTIMATE

Oracle ASMディスク・グループのリバランスおよび再同期操作の実行計画に関連する作業の見積りを表示します。

V$ASM_FILE

Oracle ASMインスタンスによってマウントされたすべてのディスク・グループにあるOracle ASMファイルごとに1行が表示されます。

V$ASM_OPERATION

Oracle ASMインスタンスの場合、Oracle ASMインスタンスで実行されているアクティブな長時間のOracle ASM操作ごとに1行が表示されます。

Oracle Databaseインスタンスの場合、行は表示されません。

V$ASM_TEMPLATE

Oracle ASMインスタンスによってマウントされたすべてのディスク・グループにあるテンプレートごとに1行が表示されます。

V$ASM_USER

接続されたデータベース・インスタンスの有効なオペレーティング・システム・ユーザー名およびファイル所有者の名前が表示されます。

V$ASM_USERGROUP

各Oracle ASMファイル・アクセス制御グループの作成者が表示されます。

V$ASM_USERGROUP_MEMBER

各Oracle ASMファイル・アクセス制御グループのメンバーが表示されます。

V$ASMビューに問い合せる場合、ディスク・グループ番号の値が静的な値ではありません。ディスク・グループのマウント時に、ディスク・グループ番号が選択されます。この番号は、ディスク・グループのマウントごとに変わります。ディスク・グループ番号は永続的な構造で記録されませんが、現在の値はV$ASMビューのGROUP_NUMBER列に表示できます。

例6-1に、V$ASM_ATTRIBUTEおよびV$ASM_DISKGROUPビューの使用例を示します。V$ASM_ATTRIBUTEビュー出力にディスク・グループを表示するには、COMPATIBLE.ASMの値を11.1以上に設定する必要があります。読取り専用(Y)と指定された属性を設定できるのは、ディスク・グループの作成時のみです。

例6-2に示すように、V$ASM_DISKGROUPビューを使用してディスク・グループの互換性を表示できます。

例6-3に、V$ASM_DISKおよびV$ASM_DISKGROUPビューの使用例を示します。この例では、ディスク・グループに関連付けられたディスクとともに、ディスクのマウント・ステータス、状態および障害グループを表示します。

例6-4に、Oracle ASMインスタンスでのV$ASM_CLIENTおよびV$ASM_DISKGROUPビューの使用例を示します。この例には、ディスク・グループと、接続されたデータベース・クライアント・インスタンスに関する情報が表示されています。

例6-1 V$ASM_ATTRIBUTEによるディスク・グループ属性の表示

SELECT SUBSTR(dg.name,1,12) AS diskgroup, SUBSTR(a.name,1,24) AS name,
     SUBSTR(a.value,1,24) AS value, read_only FROM V$ASM_DISKGROUP dg, 
     V$ASM_ATTRIBUTE a WHERE dg.name = 'DATA' AND dg.group_number = a.group_number
     AND a.name NOT LIKE '%template%';
 
DISKGROUP    NAME                     VALUE                    READ_ON
------------ ------------------------ ------------------------ -------
DATA         thin_provisioned         FALSE                    N
DATA         access_control.umask     066                      N
DATA         phys_meta_replicated     true                     Y
DATA         disk_repair_time         3.6h                     N
DATA         idp.boundary             auto                     N
DATA         idp.type                 dynamic                  N
DATA         content.type             data                     N
DATA         content.check            FALSE                    N
DATA         au_size                  1048576                  Y
DATA         sector_size              512                      Y
DATA         compatible.asm           12.1.0.0.0               N
DATA         compatible.rdbms         12.1.0.0.0               N
DATA         compatible.advm          12.1.0.0.0               N
DATA         cell.smart_scan_capable  FALSE                    N
DATA         access_control.enabled   FALSE                    N
DATA         failgroup_repair_time    24.0h                    N

例6-2 V$ASM_DISKGROUPによるディスク・グループの互換性の表示

SELECT name AS diskgroup, substr(compatibility,1,12) AS asm_compat,
     substr(database_compatibility,1,12) AS db_compat FROM V$ASM_DISKGROUP;
 
DISKGROUP                      ASM_COMPAT   DB_COMPAT
------------------------------ ------------ ------------
DATA                           12.1.0.0.0   12.1.0.0.0
FRA                            12.1.0.0.0   12.1.0.0.0

例6-3 V$ASM_DISKによるディスク・グループ内のディスクの表示

SELECT SUBSTR(dg.name,1,16) AS diskgroup, SUBSTR(d.name,1,16) AS asmdisk,
     d.mount_status, d.state, SUBSTR(d.failgroup,1,16) AS failgroup 
     FROM V$ASM_DISKGROUP dg, V$ASM_DISK d WHERE dg.group_number = d.group_number;

DISKGROUP        ASMDISK          MOUNT_S STATE    FAILGROUP
---------------- ---------------- ------- -------- ----------------
DATA             DATA_0000        CACHED  NORMAL   DATA_0000
DATA             DATA_0010        CACHED  NORMAL   DATA_0010
DATA             DATA_0001        CACHED  NORMAL   DATA_0001
DATA             DATA_0003        CACHED  NORMAL   DATA_0003
DATA             DATA_0009        CACHED  NORMAL   DATA_0009
DATA             DATA_0007        CACHED  NORMAL   DATA_0007
DATA             DATA_0004        CACHED  NORMAL   DATA_0004
DATA             DATA_0008        CACHED  NORMAL   DATA_0008
DATA             DATA_0006        CACHED  NORMAL   DATA_0006
DATA             DATA_0011        CACHED  NORMAL   DATA_0011
DATA             DATA_0005        CACHED  NORMAL   DATA_0005
DATA             DATA_0002        CACHED  NORMAL   DATA_0002
FRA              FRA_0011         CACHED  NORMAL   FRA_0011
FRA              FRA_0002         CACHED  NORMAL   FRA_0002
FRA              FRA_0001         CACHED  NORMAL   FRA_0001
FRA              FRA_0003         CACHED  NORMAL   FRA_0003
FRA              FRA_0004         CACHED  NORMAL   FRA_0004
FRA              FRA_0000         CACHED  NORMAL   FRA_0000
...

例6-4 V$ASM_CLIENTによるディスク・グループ・クライアントの表示

SELECT dg.name AS diskgroup, SUBSTR(c.instance_name,1,12) AS instance,
    SUBSTR(c.db_name,1,12) AS dbname, SUBSTR(c.SOFTWARE_VERSION,1,12) AS software,
    SUBSTR(c.COMPATIBLE_VERSION,1,12) AS compatible 
    FROM V$ASM_DISKGROUP dg, V$ASM_CLIENT c  
    WHERE dg.group_number = c.group_number;
 
DISKGROUP                      INSTANCE     DBNAME   SOFTWARE     COMPATIBLE
------------------------------ ------------ -------- ------------ ------------
DATA                           +ASM         +ASM     12.1.0.1.0   12.1.0.1.0
DATA                           orcl         orcl     12.1.0.1.0   12.1.0.1.0
DATA                           +ASM         asmvol   12.1.0.1.0   12.1.0.1.0
FRA                            orcl         orcl     12.1.0.1.0   12.1.0.1.0
...