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Oracle® Automatic Storage Management管理者ガイド
12cリリース1 (12.1)
B71290-10
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acfsutil encr rekey

目的

新しいキーを作成しボリュームまたはファイルを再暗号化します。

構文および説明

acfsutil encr rekey -h
acfsutil encr rekey -m mount_point
     {-f [-r] path [path…] |-v } [-a {AES} -k {128|192 |256}]

acfsutil encr rekey -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

表16-82に、acfsutil encr rekeyコマンドで使用可能なオプションを示します。

表16-82 acfsutil encr rekeyコマンドのオプション

オプション 説明

-m mount_point

このファイルシステムがマウントされるディレクトリを指定します。

-f [-r] path ...

指定したパスに対し新しいファイル暗号化キーを生成し、その新しいキーでデータを暗号化します。

-rを指定すると、pathの下でキー更新操作が再帰的に実行されます。

pathはディレクトリの絶対パスまたは相対パスを指定します。複数のパス値を指定できます。

-v

指定したマウント・ポイントに対し新しいボリューム暗号化キー(VEK)を生成し、その新しいキーでファイルシステムのすべてのファイル暗号化キーを暗号化します。新しいVEKを格納するのにウォレットにアクセスする必要があるため、ウォレット・パスワードが求められます。

生成されたキーは、前にacfsutil encr initコマンドで構成されたキー・ストアに格納されます。

-a algorithm

アルゴリズムを指定します。Advanced Encryption Standard(AES)がこのリリースでサポートされる唯一の暗号化です。

-k key_length

pathで指定されたディレクトリまたはファイルのキー長を指定します。

このコマンドは、セキュリティ・レルム保護されたファイルでは実行できません。

-aおよび-kのデフォルト値はacfsutil encr setが実行したときに指定したボリューム・パラメータにより決定されます。

pathオプションは、読取り-書込みスナップショット内のファイルまたはディレクトリへのパスを指定できます。rootディレクトリ上で-rオプションがコマンドで指定されている場合、コマンドは.ACFSディレクトリ下でスナップショットを横断しません。キー更新操作がファイルシステムのレベルで指定されている場合、その操作では、.ACFS/snaps/ディレクトリ内のスナップショットのファイルとディレクトリを処理しません。

Oracle Key Vaultがファイルシステムのキー・ストアである場合、-vオプションを使用して新しいボリューム・キーを生成する際に、Oracle Key Vaultホーム環境変数(OKV_HOME)を設定する必要があります。クライアントがOracle Key Vaultでパスワードを使用するように構成されている場合、求められたら同じパスワードを入力する必要があります。

関連項目:

Oracle Key Vaultの詳細は、『Oracle Key Vault管理者ガイド』を参照してください。

rootまたはシステム管理者権限を持つユーザーのみが-vオプションを指定してこのコマンドを実行できます。ファイルの所有者も-fオプションを指定してこのコマンドを実行して、ディレクトリまたはファイルの暗号化のキーを更新できます。

次に、acfsutil encr rekeyの使用例を示します。

例16-75 acfsutil encr rekeyコマンドの使用方法

# /sbin/acfsutil encr rekey -m /acfsmounts/acfs1 -v

# /sbin/acfsutil encr rekey -m /acfsmounts/acfs1 -f
                            -r /acfsmounts/acfs1/myfiles