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Oracle® Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド
12cリリース1 (12.1)
B71323-07
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自動ワークロード・リポジトリ・サービスのしきい値とアラート

サービス・レベルのしきい値を使用すると、実際のサービス・レベルとサービスの必須レベルを比較できます。これによって、満足するサービス・レベルが提供されているかどうかを認識できます。最終的な目標は、基準を満たしたサービス・レベルを提供する、予測可能なシステムを構成することです。最小限のリソース使用量で可能なかぎり速く実行することは必要ではなく、必要なのは、サービスの品質を満たすことです。

AWRを使用すると、コールの応答時間(ELAPSED_TIME_PER_CALL)およびコールのCPU時間(CPU_TIME_PER_CALL)の2つのパフォーマンスしきい値を、サービスごとに明示的に指定できます。応答時間のしきい値は、各サービスの各ユーザー・コールの経過時間が特定の値を超えないようにすることを示すもので、コールのCPU時間のしきい値は、各サービスの各コールによるCPUの使用時間が特定の値を超えないようにすることを示すものです。応答時間は、ユーザーのためのコールの実行に支障を与える可能性があるすべての遅延および障害を反映する基本的な測定単位です。また、応答時間では、Oracle RACデータベースのノード間における、ノード別の処理能力の差異も確認できます。

Oracle RACデータベースの各インスタンスに、これらのしきい値を設定する必要があります。経過時間およびCPU時間は、サーバー側のコールの経過時間を移動平均法で算出した時間です。AWRは経過時間およびCPU時間を監視し、パフォーマンスがしきい値を超えた場合には、AWRアラートを発行します。これらのアラートに対してOracle Enterprise Managerのジョブを使用してアクションをスケジュールすることも、アラート受信時にプログラムによってアクションが発生するようにアクションをスケジュールすることもできます。アラートが発行された場合は、ジョブの優先順位を変更したり、オーバーロード状態になったプロセスを停止したり、サービスを再配置、起動または停止して応答します。これによって、需要量に変動が発生した場合でも、サービスの可用性を維持できます。

この項には次のトピックが含まれます: