この例では、payrollサービスのしきい値を確認する必要があります。この情報は、AWRレポートを使用して取得できます。システムが最適な状態で稼働しているときに、いくつかの連続した時間間隔で実行したレポートの結果を比較する必要があります。たとえば、payrollアプリケーションがアクセスするサーバーで、毎週木曜日に使用率がピークに達する午後1時から午後5時までの間にAWRレポートを実行するとします。AWRレポートには、payroll
サービスを含む各サーバーのコールについて、応答時間(経過データベース時間)およびCPUの使用時間(CPU時間)が含まれます。また、AWRレポートには、完了した作業のブレークダウンおよび応答時間に影響を与えている待機時間も記録されます。
DBMS_MONITOR
を使用して、payroll
サービスのコールごとの経過時間に対する警告しきい値に0.5秒(500000マイクロ秒)を設定します。また、payroll
サービスのコールごとの経過時間の重要な警告のしきい値を0.75秒(750000マイクロ秒)に設定します。
この例では、payroll
サービスのしきい値を次のように追加します。
EXECUTE DBMS_SERVER_ALERT.SET_THRESHOLD( METRICS_ID => DBMS_SERVER_ALERT.ELAPSED_TIME_PER_CALL , warning_operator => DBMS_SERVER_ALERT.OPERATOR_GE , warning_value => '500000' , critical_operator => DBMS_SERVER_ALERT.OPERATOR_GE , critical_value => '750000' , observation_period => 30 , consecutive_occurrences => 5 , instance_name => NULL , object_type => DBMS_SERVER_ALERT.OBJECT_TYPE_SERVICE , object_name => 'payroll');
次のSELECT
文を使用すると、しきい値の構成がすべてのインスタンスに設定されていることを確認できます。
SELECT METRICS_NAME, INSTANCE_NAME, WARNING_VALUE, CRITICAL_VALUE, OBSERVATION_PERIOD FROM dba_thresholds ;