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Oracle® Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド
12cリリース1 (12.1)
B71323-07
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高可用性システムの設計について

ミッション・クリティカルなシステムの場合は、フェイルオーバーとリカバリが実行可能であることに加えて、あらゆるタイプの障害に対して環境にリジリエンスがある必要があります。これらの目標に到達するには、ビジネスのサービス・レベルの要件を定義することから始めます。この要件には、データセンター内の障害(ノード障害など)または障害時リカバリ(データセンター全体に障害が発生した場合)に対する最大のトランザクション応答時間およびリカバリ予測の定義が含まれる必要があります。通常、サービス・レベルの目標は、障害の内容にかかわらず、作業の目標応答時間になります。各冗長コンポーネントにリカバリ時間を設定します。アクティブ/アクティブ・モードで実行されている複数のハードウェア・コンポーネントがある場合でも、1つのコンポーネントに障害が発生したときに、そのコンポーネントの修理中に、他のハードウェア・コンポーネントが稼働状態を保持できるとは想定しないでください。また、コンポーネントがアクティブ・モードまたはパッシブ・モードで実行されている場合は、通常のテストを実行してフェイルオーバー時間を検証します。たとえば、ストレージ・チャネルのリカバリ時間は、何分もかかる場合があります。停止時間がビジネスのサービス・レベル契約の範囲内であることを確認し、この範囲を超えている場合は、ハードウェア・ベンダーと協力して構成および設定をチューニングします。

ミッション・クリティカルなシステムをデプロイする場合は、テストに機能試験、破壊試験および性能試験を含める必要があります。破壊試験では、システム内に様々な障害を発生させてリカバリをテストし、サービス・レベルの要件に適合しているかどうかを確認します。また、破壊試験によって、本番システム用の操作手順を作成できます。

ミッション・クリティカルなシステムまたは高可用性システムの設計と実装を支援するため、Oracleでは規模に関係なくすべての組織に適用可能な様々なソリューションを提供しています。小規模な作業グループとグローバル企業が同じように組織の重要なビジネス・アプリケーションの可用性を拡張できます。Oracleとインターネットを使用することで、現在では常にどこからでも確実にアプリケーションとそのデータにアクセスできます。Oracle Maximum Availability Architecture(MAA)は、Oracleの実証済高可用性テクノロジと推奨事項に基づいたOracleのベスト・プラクティスのブループリントです。MAAの目的は、最適な高可用性アーキテクチャの設計から複雑な仕組みを排除することです。

関連項目: