Oracle RACインスタンス全体にわたる問題は、最も診断が難しいタイプの問題である可能性があります。たとえば、複数のインスタンスからトレース・ファイルを相互に関連付け、マージする必要がある場合があります。Oracle Database 11gには、診断データの収集および管理用の高度な障害診断インフラストラクチャが含まれており、データベース診断データの格納に自動診断リポジトリ(ADR)ファイル・ベースのリポジトリが使用されます。共有ディスクにADRベースを作成すると、同じOracle RACデータベースのすべてのインスタンスのADRホームを同じADRベースに配置できます。共有記憶域を使用すると、次の処理を実行できます。
ADRCIコマンドライン・ツールを使用して、すべてのインスタンスの診断を相互に関連付けることができます。
ADRCIは、ADR内の診断データを確認し、Oracleサポートへの送信用に発生事象と問題の情報をzipファイルに圧縮できるコマンドライン・ツールです。診断データには、発生事象と問題の説明、トレース・ファイル、ダンプ、状態モニター・レポート、アラート・ログ・エントリなどが含まれます。
関連項目:
ADRCIの使用方法の詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』を参照してください。
データ・リカバリ・アドバイザを使用して、破損したデータ・ブロック、破損または欠落したファイルおよびその他のデータ障害を修復できます。
データ・リカバリ・アドバイザは、永続データ障害の自動的診断、修復オプションの提示およびユーザーの要求に応じた問題の修復を行う、Oracle Databaseインフラストラクチャです。
関連項目:
診断データの管理の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。