Oracle RACデータベースを静止する手順は、非クラスタ・データベースを静止する場合と同じです。1つのインスタンスからALTER SYSTEM QUIESCE RESTRICTED
文を使用します。データベースの静止処理中は、どのインスタンスからもデータベースを開くことはできません。DBA以外のすべてのセッションが非アクティブになると、ALTER SYSTEM QUIESCE RESTRICTED
文は終了し、データベースは静止状態にあるとみなされます。Oracle RAC環境では、この文を発行したインスタンスのみでなく、すべてのインスタンスにこの文が適用されます。
Oracle RAC環境でALTER SYSTEM QUIESCE RESTRICTED
文を正しく発行するには、データベース・リソース・マネージャ機能をアクティブにしておくだけでなく、その機能がクラスタ・データベースのすべてのインスタンスに対しても、インスタンス起動時からアクティブになっている必要があります。DBA以外のセッションがアクティブにならないようにするのは、データベース・リソース・マネージャの機能です。また、この文が適用されている間に現行のリソース・プランを変更しようとすると、システムが静止状態でなくなるまで、その変更はキューに入れられます。
次の条件がOracle RACに適用されます。
ALTER SYSTEM QUIESCE RESTRICTED
文を発行しても、Oracle Databaseがその処理を完了していない場合、データベースを開くことはできません。
データベースが静止状態にある場合、そのデータベースを開くことはできません。
ALTER SYSTEM QUIESCE RESTRICTED
文およびALTER SYSTEM UNQUIESCE
文は、このコマンドを発行したインスタンスのみでなく、Oracle RAC環境のすべてのインスタンスに適用されます。
注意:
コールド・バックアップを実行するために静止状態を使用することはできません。データベースが静止状態にある場合でも、Oracle Databaseのバックグラウンド・プロセスがOracle Databaseの内部処理のために更新を実行していることがあるためです。また、オンライン・データファイルのヘッダーは、引き続きアクセス中であるかのように見えます。このファイル・ヘッダーの状態は、データベースが正しく停止された場合とは異なります。データベースが静止状態の間でも、オンライン・バックアップ操作は実行できます。
関連項目:
データベースの静止機能の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。
ALTER SYSTEM QUIESCE RESTRICTED
の構文の詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。