GCSプロセス、GESプロセスおよびGRDが連係してキャッシュ・フュージョンを実現しています。Oracle RACプロセスおよびその識別子は次のとおりです。
ACMS
: メモリー・サービスへのアトミック制御ファイル(ACMS
)
Oracle RAC環境では、ACMS
のインスタンスごとのプロセスは、分散SGAメモリー更新が成功時にグローバルにコミットされるようにしたり、障害発生時にグローバルに強制終了されるようにするエージェントです。
GTX0-j
プロセスは、Oracle RAC環境でXAグローバル・トランザクションを透過的にサポートします。これらのプロセスの数は、データベースによって、XAグローバル・トランザクションのワークロードに基づいて自動調整されます。
LMON
プロセスでは、グローバル・エンキューおよびクラスタ全体のリソースが監視され、グローバル・エンキュー・リカバリ操作が実行されます。
LMD
プロセスでは、各インスタンス内の受信リモート・リソース要求が管理されます。
LMS
プロセスでは、情報をグローバル・リソース・ディレクトリ(GRD)に記録することにより、データファイルのステータスおよび各キャッシュ・ブロックのレコードがメンテナンスされます。LMS
プロセスでは、リモート・インスタンスへのメッセージ・フローの制御、グローバル・データ・ブロック・アクセスの管理、異なるインスタンスのバッファ・キャッシュ間のブロック・イメージの送信も行われます。この処理は、キャッシュ・フュージョン機能の一部です。
LCK0
プロセスでは、ライブラリや行キャッシュ要求などの非キャッシュ・フュージョン・リソース要求が管理されます。
RMS
n
プロセスでは、Oracle RACの管理性タスクが実行されます。RMS
n
プロセスによって実行されるタスクには、新規インスタンスがクラスタに追加された際のOracle RAC関連リソースの作成があります。
RSMN
: リモート・スレーブ・モニターは、リモート・インスタンスでのバックグラウンド・スレーブ・プロセスの作成と通信を管理します。これらのバックグラウンド・スレーブ・プロセスでは、別のインスタンスで実行されている調整プロセスのためのタスクが実行されます。
注意:
この項で説明する多くのOracle Databaseコンポーネントは、『Oracle Database概要』で説明する非クラスタOracle Databaseの追加コンポーネントです。