インスタンスへのチャネル接続は、チャネル構成で定義された接続文字列を使用して判別されます。たとえば、次の構成では、dbauser/pwd@
service_name
を使用して3つのチャネルが割り当てられています。ロード・バランシングが有効の状態でSQL Netサービス名を構成した場合、ロード・バランシング・アルゴリズムによって決定されたノードにチャネルが割り当てられます。
CONFIGURE DEVICE TYPE sbt PARALLELISM 3;
CONFIGURE DEFAULT DEVICE TYPE TO sbt;
CONFIGURE CHANNEL DEVICE TYPE SBT CONNECT 'dbauser/pwd@service_name'
ただし、接続文字列で使用されるサービス名がロード・バランシング用ではない場合、次のようにチャネル構成ごとに個別の接続文字列を使用して、どのインスタンスにチャネルを割り当てるかを制御できます。
CONFIGURE DEVICE TYPE sbt PARALLELISM 3; CONFIGURE CHANNEL 1.. CONNECT 'dbauser/pwd@mydb_1'; CONFIGURE CHANNEL 2.. CONNECT 'dbauser/pwd@mydb_2'; CONFIGURE CHANNEL 3.. CONNECT 'dbauser/pwd@mydb_3';
前述の例では、Oracle RAC環境の定義済ノードに接続するSQL*Netサービス名は、mydb_1
、mydb_2
およびmydb_3
であると仮定しています。また、手動で割り当てたチャネルを使用してデータベース・ファイルをバックアップすることもできます。たとえば、次のコマンドを実行すると、SPFILE、制御ファイル、データ・ファイルおよびアーカイブREDOログがバックアップされます。
RUN { ALLOCATE CHANNEL CH1 CONNECT 'dbauser/pwd@mydb_1'; ALLOCATE CHANNEL CH2 CONNECT 'dbauser/pwd@mydb_2'; ALLOCATE CHANNEL CH3 CONNECT 'dbauser/pwd@mydb_3'; BACKUP DATABASE PLUS ARCHIVED LOG; }
少なくとも1つの割り当てられたチャネルからアーカイブ・ログにアクセス可能であれば、バックアップ操作中、RMANはそのチャネル上の特定のログのバックアップを自動的にスケジュールします。制御ファイル、SPFILEおよびデータ・ファイルはどのチャネルからでもアクセス可能であるため、これらのファイルのバックアップ操作は、割り当てられたチャネル間で分散されます。
ローカル・アーカイブ・スキームの場合、ローカル・アーカイブ・ログに記録するすべてのノードに1つ以上のチャネルが割り当てられている必要があります。クラスタ・ファイル・システムのアーカイブ・スキームでは、すべてのノードがアーカイブ・ログを同じクラスタ・ファイル・システムに書き込む場合、そのアーカイブ・ログのバックアップ操作は、割り当てられたチャネル間で分散されます。
バックアップの実行中は、チャネルの接続先インスタンスは、すべてマウントされているか、すべてオープン状態である必要があります。たとえば、node2
とnode3
のインスタンスにはオープン状態のデータベースがあるが、node1
のインスタンスにマウントされたデータベースがある場合は、バックアップに失敗します。
関連項目:
CONFIGURE CHANNEL
文のCONNECT
句の詳細は、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・リファレンス』を参照してください