自動ワークロード・リポジトリ(AWR)は、データベースのパフォーマンス統計値を収集、処理および保持します。収集されたデータは、レポートとビューに表示できます。データベースでサービスを使用すると、AWRはサービス・レベルでメトリックを追跡します。
メトリックは、時間、トランザクション、データベース・コールなど、様々な単位に対して測定できます。たとえば、データベース・コール/秒はメトリックです。サーバーによって生成されるアラートは、ユーザー指定のしきい値を超えたり、必要なしきい値に達しない場合、これらのメトリックに基づいて発行されます。その後で、データベースまたはシステム管理者は、次のように応答できます。
Oracle Databaseリソース・マネージャを使用して、あるサービスのサービス・レベルの優先順位を他のサービスよりも高くする
オーバーロード状態になったプロセスを停止する
サービス・レベル要件を変更する
サービス品質の変更に応答するためにリカバリ例を実施する
AWRメトリックおよびパフォーマンス・アラートを使用すると、サービス・レベルが変更されても、継続的なサービスの可用性を維持できます。また、データベース・サービスによって提供されるサービスの品質を測定できます。
AWRによって、Oracle Clusterwareのワークロード管理フレームワークおよびデータベース・リソース・マネージャにおけるパフォーマンス・データ表現の永続性とグローバル性が保証されます。この情報によって、Oracle Databaseはサービス別にジョブ・クラスをスケジュールしたり、コンシューマ・グループに優先順位を割り当てることができます。必要に応じて、Oracle Enterprise ManagerまたはSRVCTLを使用して、手動でワークロードを再度均等に分散させることができます。一連のセッションを切断しても、サービスを続行させておくこともできます。
注意:
DBMS_SERVICEパッケージを、Oracle RACデータベースが使用するサービスに使用することはお薦めしません。SRVCTLまたはOracle Enterprise Managerを使用してOracle RAC用のデータベース・サービスを作成します。
関連項目:
メトリックしきい値のアラートを作成する方法の詳細は、『Oracle Database 2日でパフォーマンス・チューニング・ガイド』を参照してください。
自動ワークロード・リポジトリの詳細は、『Oracle Databaseパフォーマンス・チューニング・ガイド』を参照してください。
Oracle Databaseパッケージの詳細は、『Oracle Database PL/SQLパッケージおよびタイプ・リファレンス』を参照してください。