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Oracle® Database Testingガイド
12cリリース1 (12.1)
B71349-07
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15.2.1.2 取得サブセット

データベース統合リプレイでは、取得した既存のワークロードを、新しい小さな取得サブセットに変換することができます。その後、「データベース統合リプレイの使用事例」で説明されているように、別の使用事例で使用できる取得サブセットから、新しいワークロード取得を生成できます。

取得サブセットとは、時間範囲を適用して既存の1つのワークロード取得から定義された1つのワークロード取得の部分です。時間範囲は、ワークロード取得の開始からのオブセットとして指定します。指定した時間範囲に取得されたすべてのユーザー・ワークロードは、定義した取得サブセットに含まれます。

たとえば、午前2時から午後8時までのワークロードを取得し、ワークロードのピークが午前10時から午後4時だと特定されたとします。このとき、ワークロードの開始から8時間後(または午前10時)に開始し、ワークロードの開始から14時間後(または午後4時)に終了する時間範囲をワークロードのピークとして適用して、取得サブセットを定義できます。

ただし、指定した時間範囲に記録されたユーザー・ワークロードのみを取得サブセットに含める場合、指定した時間範囲よりも前に発生したユーザー・ログインは記録されないことになります。リプレイでこれらのユーザー・ログインが必要な場合、その取得サブセットはリプレイできません。たとえば、取得サブセットに指定した時間範囲が午前10時00分から午後4時であり、ユーザー・セッションが午前9時30分に開始され午前10時30分に終了した場合、午前9時30分のユーザー・ログインがワークロードに含まれないと、リプレイは失敗します。また、ユーザー・セッションが午後3時30分に開始し午後4時30分までに完了しない場合、指定した時間範囲には一部のみしか記録されず、ユーザー・コールが不完全になります。

データベース統合リプレイでは、指定した時間範囲の開始時間のみが原因でユーザー・コールが不完全になる場合、これを含めるようにしてこの問題を解決しています。ワークロード取得が縮小されている場合、同じ不完全なユーザー・コールが2度含まれるのを避けるために、終了時間が原因でユーザー・コールが不完全となるものはデフォルトでは含めないようになっています。したがって、基本的に取得サブセットとは、正常なリプレイに必要な、指定した時間範囲に記録されたユーザー・コールの最少数で、必要なユーザー・ログイン、ALTER SESSION文、および開始時間が原因で不完全となってしまうユーザー・コールはこれに含まれます。