プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Spatial and Graph開発者ガイド
12cリリース1 (12.1)
B72470-07
目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
次

8.1 空間情報およびデータ・マイニング・アプリケーション

Oracle Data Miningを使用すると、データベース内の隠れたナレッジを自動的に発見できます。この機能では、異なるデータ属性間の隠れた関連性の発見、一部のサンプルに基づいたデータの分類、およびクラスタ化による固有のパターンの識別が行われます。空間データをマテリアライズして、データ・マイニング・アプリケーションに含めることができます。そのため、Oracle Data Miningを使用すると、特定の区域(近隣、市または地域)内の住民に対する販売予測で、これらの区域の住民は特定のテレビ番組を見る可能性が高いこと、または特定の広告による勧誘に好意的に反応する可能性が高いことを発見できる場合があります。(住所は経度/緯度の点にジオコードされ、Oracle Spatial and Graphジオメトリ・オブジェクトに格納されます。)

多くのアプリケーションで、特定の位置に存在するデータは、近隣のデータの影響を受けます。たとえば、家の価値は、近隣の他の家の価値によって大きく左右されます。この現象は、空間相関(または近隣の影響)と呼ばれます(「空間相関のマテリアライズ」を参照)。Oracle Spatial and Graphの空間分析およびマイニング機能を使用すると、データ項目の位置属性を使用してデータを地域別にビニング(区分)したり(データを北、南、東および西の地域別に分類するなど)、近隣(各店舗から半径2マイル以内の顧客数など)の影響をマテリアライズしたり、同じ場所に存在するデータ項目(ビデオ・レンタル店やピザ・レストランなど)を識別して、空間相関を活用することができます。

空間データのマイニングを実行するには、テーマ・レイヤーを使用して、一連の空間データに対する空間条件および関係をマテリアライズします。各レイヤーには、公園やレクリエーション施設、デモグラフィックな収入データなど、特定の種類の空間データに関するデータ(特定の「テーマ」を持つデータ)が含まれています。空間のマテリアライズは、データ・マイニングを実行する前の前処理手順として実行するか、または空間マイニングの中間手順として実行できます(図8-1を参照)。

図8-1 空間マイニングおよびOracle Data Mining

図8-1の説明が続きます
図8-1「空間マイニングおよびOracle Data Mining」の説明

図8-1では、次のことに注意してください。

空間情報を処理に加えることでメリットを得る可能性があるデータ・マイニング・アプリケーションの例を次に示します。