構文
SHUTDOWN [ABORT | IMMEDIATE | NORMAL | TRANSACTIONAL [LOCAL]]
現在実行中のOracle Databaseインスタンスを停止します。必要に応じて、データベースのクローズおよびディスマウントが実行されます。現在のデータベースがプラガブル・データベースの場合、そのプラガブル・データベースのみが閉じられます。統合インスタンスは引き続き実行されます。
現在のコールの完了またはSHUTDOWN NORMALおよびSHUTDOWN TRANSACTIONALを使用したユーザーによる切断を待機するSHUTDOWNコマンドには待機時間制限があります。停止を阻止するすべてのイベントが時間制限以内に発生しなかった場合、SHUTDOWNコマンドは次のメッセージを表示して取消しを実行します。
ORA-01013: user requested cancel of current operation
PDBを停止するための前提条件
現在のコンテナがプラガブル・データベース(PDB)のとき、SHUTDOWNコマンドを使用できるのは、次の場合のみです。
現在のユーザーにSYSDBA、SYSOPER、SYSBACKUPまたはSYSDGシステム権限がある。
その権限が共通的に付与されているか、そのPDBでローカルに付与されている。
接続時に現在のユーザーがAS SYSDBA、AS SYSOPER、AS SYSBACKUPまたはAS SYSDGを使用して権限を実行する。
PDBをクローズするには、そのPDBがオープンされている必要があります。
詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。
項
ABORT
コールの完了またはユーザーの切断を待たずに、高速でデータベースの停止処理を進めます。
コミットされていないトランザクションはロールバックされません。現在実行中のクライアントから要求されたSQL文は、終了されます。現在データベースに接続しているユーザーはすべて暗黙的に切断され、次回のデータベース起動時にインスタンス・リカバリが必要になります。
バックグラウンド・プロセスが異常終了した場合、このオプションを使用する必要があります。
IMMEDIATE
現行のコールの完了またはユーザーによるデータベース接続の切断を待ちません。
新しい接続は禁止されます。データベースはクローズされ、ディスマウントされます。次回のデータベース起動時に、インスタンス・リカバリは必要ありません。
NORMAL
デフォルト・オプションです。ユーザーによってデータベース接続が切断されるまで待機します。
新しい接続は禁止されます。データベースはクローズされ、ディスマウントされます。次回のデータベース起動時に、インスタンス・リカバリは必要ありません。
TRANSACTIONAL [LOCAL]
実行中のトランザクションがすべて完了したとき、インスタンスの計画停止が実行されます。すべてのユーザーにログオフを要求しない場合でも、クライアントの処理が失われるのを防止できます。
この状態のインスタンスでは、クライアントからは新しいトランザクションを開始できません。新しいトランザクションを開始しようとすると、切断されます。すべてのトランザクションの完了後、インスタンスに接続しているクライアントは切断されます。SHUTDOWN IMMEDIATE文が実行された場合と同様に、インスタンスが停止します。次にデータベースを起動するときに、インスタンス・リカバリ手順は必要ありません。
LOCALモードは、ローカル・インスタンスのみでのトランザクション停止を指定します。これは、すべてのトランザクションではなく、ローカル・トランザクションの完了を待機するのみです。たとえば、計画した停止のメンテナンスに便利です。
使用方法
引数なしのSHUTDOWNは、SHUTDOWN NORMALと同じ動作をします。
SYSDBA、SYSOPER、SYSBACKUPまたはSYSDGでデータベースに接続している必要があります。マルチスレッド・サーバーを経由して接続できません。データベースへの接続の詳細は、「CONNECT」を参照してください。
例
CDBにログインした場合、停止によりそのCDBインスタンスが閉じられます。
CDBまたは非CDBを停止するには、閉じるCDBまたは非CDBインスタンスに接続してから次を入力する必要があります。
SHUTDOWN
Database closed. Database dismounted. Oracle instance shut down.
PDBを停止するには、そのPDBにログインしてSHUTDOWNコマンドを発行する必要があります。
SHUTDOWN
Pluggable Database closed.